REPORT

stylish wave CIRCUIT'18 春の嵐"今宵、乱れ打ち" 2018.3.3渋谷REX ライブレポート

DiSPiИA JILUKA Vexent シェルミィ てんさい。 ハクビシン レイヴ

TEXT:長澤智典

3月3日(土)の渋谷REXより「stylish wave CIRCUIT '18 春の嵐"今宵、乱れ打ち"」がスタート。初日公演には、レイヴ/Vexent/JILUKA/シェルミィ/ハクビシン/てんさい。/DiSPiИAが出演。この日の熱狂は、そのまま最後まで途切れることなく続いてゆく。むしろ、さらに熱を高めてゆくはずだ。その期待を煽る意味でも、ぜひ、このレポートへ目を通し、今後のイベントへ胸をわくわくさせてくれ。

この日、開演前の諸注意を、レイヴのnisaと悠が担当。きっと各会場で、誰かが前説/影アナをしてくれる…かも知れません。


□ハクビシン



イベントのトップを飾ったのが、ハクビシン。「かかってこい、渋谷!!」、ユイの煽りと冒頭にぶつけた『幸せなら手を叩こう』が舞台上から流れだしたとたん、フロアー前方へ押し寄せたファンたちが一斉に飛び跳ねた。重く激しい音を次々と叩きつけるたびにヘドバンを行えば、サビで開放的な歌が流れるのに合わせ飛び跳ねたりと、早くも客席前方にはハクビシンとファンたちが一つになって騒ぐ光景が生まれていた。叫ぶように、がなるように荒々しく言葉を吐き捨てるユイ。彼の激情した感情を後押しするように轟く音が、胸を熱く熱く刺激していた。

「幸せの次は絶望へ落としてあげよう」。絶望へと言いながらも、『絶望ディスプレイ』は輝きも背負った歌物というところが嬉しいギャップ。それは、『幸せなら手を叩こう』にも言えること。サウンドの軸にあるのはラウド/ヘヴィロックなスタイルとはいえ、彼らは歌詞やタイトルに付けた意味や想いとは間逆な世界観でアプローチしてゆく。その嬉しいギャップが、ハクビシンの面白さ。激しく轟く演奏を次々と叩きつけられちゃ、それが幸せでも絶望だろうが、ただただ熱狂し続けてしまうんだけどさ。

闇の中でのMC。「心の隙間を埋める」ことをコンセプトに活動しているハクビシン。その隙間をグイグイ埋めようとしていくのが、黒い爆音なのが最高だ。

「お前らの嘘は、どんな嘘だ」。『ダウト』でもハクビシンは、身体をぶった切る勢いを持って重厚な演奏を次々と投げつけてゆく。 客席前方では、絶叫し激しく身体を折り畳む集団がいれば、客席後方には、その迫力に圧倒されたのか、呆然と眺める人たちもいた。観客たちの反応も両極なところが素敵じゃない。それだけハクビシンが明確な色を発揮してるということだ。

爆音の波へ揺られるように、右へ左へモッシュしてゆく集団。攻めな表情と、サビでの開放性2つの表情を巧みに融合した『スキマニュアル』だ。重い音の中でさえ、しっかり歌や言葉を届けてゆくのも、それだけヴォーカルのユイに歌唱力があるから?! こいつら、ただの暴れ野郎たちでないことを、そこでもしっかり証明してくれてるな。

「正直ものがバカを見る。正直うんざりしています」。最後にハクビシンは『フレネミー右手の法則』を突き付けた。つねにシニカルなメッセージを荒れ狂う音に乗せ叩きつけてゆく、そうか、心に痛いどころか激痛なメッセージだからこそ、サウンドも猛り狂うということか。そのヤバさが、むしろイカすじゃない。

[SET LIST]
1.幸せなら手を叩こう
2.絶望ディスプレイ
3.ダウト
4.スキマニュアル
5.フレネミー右手の法則




□DiSPiИA


今にも壊れそうな声で、嘆くように歌う歪月。だが、演奏陣がエッジ鋭くラウドな音を叩きつけたとたんに、楽曲はヒステリックな音世界を描きだした。重厚な音を突き付けながらも、巧みに空間を活かした表現を用いることで、楽曲には嘆きのドラマが生まれていた。激情と壊れそうな想いを交錯することで、そこには特異な世界が生まれてゆく。DiSPiИA、『疲弊の頬』の時点で早くも、気になる存在感を観る者たちへ植えつけてきた。

続く『ペイズリー柄の少女』でDiSPiИAは、壮大な音を背景に敷きつめ、ノイズのような轟音をその上に塗り付けてゆく。錯乱した感情を、ダイレクトに楽曲や歌声、演奏に投影。暴れ狂えと言わんばかりのアプローチへ触発され、客席前方には頭振り乱す光景が生まれていた。

白い衝動、ホワイトアウトした世界から産み出される暴動。スリリングな演奏が、身体を切り裂くように鋭利な音が交錯した中、歪月が、みずからを壊せとばかりに呪詛し、絶叫してゆく。時に変拍子も折り混ぜながら、DiSPiИAは『林檎』を通し、触れた人たちの神経を尖った音で切り刻んでいった。彼らの突き付けた痛みに心地好さを覚えた人たちが、狂ったように暴れ続けていた。それこそが、あるべき姿だと言うように…。

「刻みなさい…」。『リストカット』では凄まじい轟音を、ハイウェイをアクセル全開で走るような感覚を持ってDiSPiИAはぶつけてきた。ヤバい熱狂へ飛び乗ったが最後、振り落とされないよう最後までしがみつけ。むしろ、風切るように暴れ続けろ。飛び跳ねるメンバーに合わせ一緒に跳ねる姿やビートに合わせヘドバンしてゆく様が、なんてエネルギッシュに見えていたことか。荒れ狂え、暴れ倒せ、それが今は一番似合う快楽の求め方だ。

「由緒正しき「stylish wave」に僕たちのような曲者が出たことを後悔させる」。最後にDiSPiИAは、絶叫サイコティック轟音ナンバーの『Ra:bBit[CH]』をブースト。後悔するどころか、こういうヤバい連中こそ、イベントに刺激を与えてゆく存在だけに、むしろ大歓迎だ。DiSPiИAの演奏へ触発され暴れ狂う観客たちの姿を見ながら、改めてこういう連中も必要だと感じていた。

[SET LIST]
1.疲弊の頬
2.ペイズリー柄の少女
3.林檎
4.リストカット
5.Ra;bBit[CH]

    
≫more (プレミアム会員限定)

 

 

□てんさい。


てんさい。のライブの幕開けは、触れた瞬間にグッと胸をつかむ歌系ナンバー『MARIA~禁断の呪われし堕天使の涙と共に繰り返す悲しきワルツと終わらないレクイエムに支配されし女王の亡骸に添えし一輪のたんぽぽ~』から。胸の奥へ奥へとスーッと刺さるように響く印象深いギターの旋律も格好いい。楽曲は、激しく疾走するビートを軸に据えながら、一番大切にしているのが歌心のように、胸くすぐる歌の変化に合わせ、楽曲も緩急硬軟巧みに表情を変えてゆく。つかみと暴れ、2つの魅力をザッピングするよう次々と変えながら、てんさい。は笑顔で暴れはしゃぐ楽しさを届けてきた。彼らの演奏は、まるで数分間の熱狂を味わえるジェットコースターのようだ。

「少し変わった、ありふれた恋の歌」『諭吉Rock』を通してんさい。は、もっともっと暴れちまいなよと観客たちへ誘いをかけてきた。いや、誘いかけるというよりも、自分たちの懐の中へグイグイ巻き込みだしたというべきか。キャッチーな歌と身体を嬉しく揺らすビート。それがストレートな魅力を放っているか…と言えばそんなことはなく、 曲球的な変化球に感じるのも、楽曲の随所にひねりを効かせ、病み付きな刺激を身体や意識へ塗り重ねてゆくからに他ならない。

とても傾いた派手で華やかな和ビート/祭りナンバーだ。場内を、「せいやせいや」とはしゃぐ光景へ塗りたくるように、てんさい。は『傾奇ブルース』を演奏。このバンド、1曲の中へ多種多様な音楽的要素や展開を組み込んでゆく。『傾奇ブルース』でも、演奏が進むごとにいろんな各地の祭りの風景を次々と味わえる。そこが、このバンドのライブへ病み付きになる要因だ。

「悪口だらけの四分間」、最後にてんさい。は『センパイの彼女』を通し、場内に2ステップ踏みたくなる熱狂を描きだした。彼らのライブは祭りだ。触れた人たちを無条件で楽しい宴の中へ巻き込み、いつしか頭を空っぽに笑顔で踊りはしゃがせていく。一見さんも常連さんも関係ない、てんさい。のライブに触れたら、分け隔てなく楽しさの虜になれる。それがライブの本質。それを、てんさい。がしっかり示してくれた。

[SET LIST]
1.MARIA~禁断の呪われし堕天使の涙と共に繰り返す悲しきワルツと終わらないレクイエムに支配されし女王の亡骸に添えし一輪のたんぽぽ~
2.諭吉Rock
3.傾奇ブルース
4.センパイの彼女

   
≫more (プレミアム会員限定)

 

 

□シェルミィ


確かに演奏は重厚さを携えている。でも、重い唸りの中から響いてくるのは、哀切さを持った…今にも感情が崩れそうな歌声だ。シェルミィのライブは、気持ちの内側に隠した心模様を嘆き零すように歌い奏でる『疼』から幕を開けた。重い音が騒ぎたい欲求を喚起する。でも、豹の切々とした喪失感たっぷりな歌声は、触れた人たちの感情を、深い深い蒼の世界へと引き込んでいった。重い衝動が、場内の人たちの視線や心をぐっと惹きつけていた。

数秒先に何が起きるかわからない現実を揶揄するように歌ったのが、『優しい世界』。シニカルな??、いや、あるべき本当の事実を、シェルミィは真正面からアジテートしてゆく。つかみを持った歌や演奏を通し、彼らは人として理解すべき真実を突き付ける。シェルミィを皮肉屋と捉える人は、きっと心が歪んでいるに違いない。彼らの想いをダイレクトに、真っ直ぐに受け止め力にしていける人たちこそ、痛い社会の中でもサバイブしてゆく力を持っている。彼らのライブに触れながら、そんな気持ちになっていた。

「これも現実だ」。熱く畳みかける演奏が炸裂。『少女地獄』とタイトルしたように少女の心の内側を彼らは代弁するよう、嘆き告白するように歌いかけてきた。告解のような赤裸々なまでの言葉の数々が胸に痛い。そう、この歌を痛みに感じる人ほど、心に抱えきれない闇と弱みを抱えてるということだ。心迷う少女たちにとって、この歌が一つのアンセムになれるのなら…。

「満たされたくて、認めて欲しくて仕方がない。そんなあなたに贈りましょう」。疾走する演奏の上で、少女の抱えた闇を独白するようにシェルミィは『白百合呼吸困難』を歌いだした。彼らは心に嘆きを抱えた人たちの気持ちを揶揄していく。あえて傷をグサッとえぐることで、そこへ共鳴する人たちに共感の場と輪を広げてゆく。ただ演奏に合わせ騒ぐだけではない、彼らのもとへ集った人たちは、心の奥に歌の数々を受け止め咀嚼しながらも楽しんでいた。

「君たちと僕たちの絶望と苦悩を歌いましょう」。シェルミィは最後に『ファッションマイスリー』を演奏。誰かに自分の存在を認めて欲しい…いや、知って欲しいと思っているなら、彼らのもとへ足を向けてはどうだろうか。きっと舞台の上でシェルミィは、あなた自身の闇を歌と演奏のハンマーでぶっ壊してくれるはずだ。

[SET LIST]
1.疼
2.優しい世界
3.少女地獄
4.白百合呼吸困難
5.ファッションマイスリー

   
≫more (プレミアム会員限定)

 

 

□レイヴ


「つらいつらいつらいつらーい!!!!」、レイヴのライブは『人生つらみちゃん』からスタート。この日の出演バンドたちのほとんどが、轟音を軸に据えた煽り系バンド。だからこそ、疾走するビートサウンドというノリも描いているが、あくまでも歌で気持ちを熱狂させてゆくスタイルを持ったレイヴのステージが際立つ新鮮さを持って見えてきた。 彼らのライブはパーティだ。笑顔ではしゃぐパリピ的なパーティではない、抱えた闇を開放することで笑顔になれる、魂を開放してゆくパーティだ。このシーンへ集う人たちには、気持ちと連動したこういうはしゃげるロックこそとても気持ちの良いスタイルだ。

ドラマー凪の繰り出す、躍動する祭りビートが炸裂。その上へ、ヒステリカルなギターサウンドをnisaが重ねてきた。触れた人たちの感情の螺子をひん曲がらせる勢いを持って『アンチメランコリック』か飛びだした。勢いよく疾走する演奏の上で、バンギャルたちを挑発するように歌うレン。「みなさんアンチを大切に」と、レイヴはバンギャルたちを皮肉たっぷりにアジテートしてゆく。身体をはしゃがせる演奏の中へグサッと心を突き刺すメッセージを突きつける、そのブラックな楽しさがレイヴらしさ。そこ、病み付きになったら、もう引き返せない?!

ファンキーでディスコティック、レイヴ流のディスコロックナンバーの新曲が飛びだした。「君はあばずれ」など、新曲でもバンギャルたちの心情をディスってゆく姿勢は、今の毒舌バンドなレイヴらしいスタイル。それよりも、ヴィジュアルシーンにファンキーディスコなダンスロックをドーンと突きつけてきた姿勢がイカすじゃない。ゴリゴリに鳴り響く悠のベース演奏のなんてグルーヴィだったことか。

一転、いきなりEDM風のダンスミュージックな演奏がせまってきた。そこへ重なるラウドでヘヴィグルーヴな演奏。『ミッドナイト盛場』の演奏へ飛び乗り、会場中の人たちが両隣の人たちと肩を組み、右へ左へ跳ね続けてゆく。サビでは大勢の人たちが大きく手バンしてゆく光景も。間奏では、座ってヘドバンする場面も登場。彼らの煽りに導かれるままに騒ぎたい。このままずっと笑顔ではしゃぎ続けたい。そう、はしゃがずにいれない興奮を作ってゆくのがレイヴのライブなんだもの。

最後に叩きつけた『SETSUDAN』では、誰もが手にしたタオルを頭上高くグルグル振り回し、舞台上からあふれ落ちる熱狂の演奏を浴び、思いきり騒ぎ狂っていた。いつしか会場中を巻き込み、ヘドバンしたりと熱気一つに騒ぎ続ける空間へ染め上げた力量は、さすがレイヴだ。

[SET LIST]
1.人生つらみちゃん
2.アンチメランコリック
3.(新曲)
4.ミッドナイト盛場

   
≫more (プレミアム会員限定)

 

 

□Vexent


なんて妖しくも怪しい雰囲気だ。Vexentが『WELCOME TO THE DARKNESS』を突きつけたとたん、会場は一瞬にしてギラギラとしたダンス空間へ塗り替えられた。朗々と、堂々と、彼らは挑発するダンスロックを奏で、熱狂したい人たちの身体へ「暴れる」という刺激を注入していった。大きく躍動するダンスビートに合わせ、大きく手を振り跳ね続ける人たち。なんて黒くギラついた宴の幕開けだ。

ボイボイ熱い掛け合いのバトル。「もっとイケんだろ」と激しく煽る真虎。途轍もなくラウドで跳ねた『PSYCHOPATH』を通して作り出したのは、互いの身体と身体を、昂った感情と感情をぶつけあう戦いの空間だ。大きく躍動するビートに合わせ、思いきり跳ね続ける観客たち。いつの間にかこの会場は、ヤバいくらいに歪んだ轟音空間に支配されていた。

破壊的な衝動を満載した音が炸裂。『Dystopia』が理性を黒い衝撃音で塗り固めてゆく。真虎に煽られるままにジャンプしたり折り畳んでと、いつしかここはVexentの作り上げた王国と化していた。ここは、熱狂に溺れる理想郷?! それとも…。今は、ただただ轟音の中で暴れ狂っていればいい。それ意外の意識など…必要ねぇよな。

揺らせ、揺らせ、鞭打ち寸前の勢いで頭を振りまくれ!!。『#CARRY』が火照った身体へ、「もっとイケんだろ」と言わんばかりに、狂わずにいれない猛々しいぶっとい音をたっぷり注入してきた。理性?! そんな言葉は、とっくにポイしてしまったぜ!!

ラストは、やはりこの曲だ。Vexentは最後に『哀なんて青春。』をぶち込んできた。咲きながら左右へモッシュし騒ぎ立てる観客たち。真虎の煽りに、頭を振りまわし対抗してゆくフロアー中の人たち。人間なんて捨ててしまえばいい。互いに野生な姿となり咲き狂え。だって、それがVexentのライブなんだもの。Vexentのライブの常識なのだから。

[SET LIST]
1.WELCOME TO THE DARKNESS
2.PSYCHOPATH
3.Dystopia
4.♯CARRY
5.哀なんて青春。

    
≫more (プレミアム会員限定)
 

 

 

 

□JILUKA


初日のトリを飾ったのが、破壊的な音を叩きつけるJILUKAだ。まるで地鳴りのような、暴発した凄まじい轟音がシンフォニックな音を背負いながら駆けだした。すべての悩みやわだかまりを破壊するように、JILUKAは『Necropolis』を突きつけた。耳の鼓膜をダイレクトに振動させる勢いで迫る彼らの音は、間違いなく身体中を激しく震わせていた。Rickoのグロウルする叫びと美メロを巧みに挟み歌う姿も、嬉しいインパクトを持ってせまってきた。

衝撃は、さらに過激性を増してゆく。『M.A.D』というタイトルが相応しい、目の前の障壁をすべてぶち壊す勢いを持った超強烈な楽曲だ。Rickoと一緒に絶叫しながら、何より狂ったように頭を振り乱し、身体や神経を破壊する音の唸りの中へ溺れていたい。カオスな音の中へ身を浸しながら、鼓膜破れそうな衝撃に会場中の人たちが魂震える興奮と昂揚を覚えていた。

観客たちを熱く熱く煽るRicko。その背中からは、激烈なリフビートを刻みながら『Parasite』が流れだした。メロディアスな歌を届けるRicko、その美メロと破壊的でノイジックな音が溶け合う。甘さと苦みを一緒に味わったときに感じるビターな刺激へ病み付きになるように、心惹きつける歌と破壊音との融合へ、暴れたくも耳傾けたくなる嬉しい刺激を覚えていた。

『Bloodshot』の演奏が舞台上からあふれ出たとたん、フロアー中の人たちが大きく頭と身体を揺らし、全身で、全力でJILUKAの演奏へ戦いを挑みだした。黒い衝撃音に身を任せ、右へ左へステップを踏む観客たち。凄まじい音をメンバーらが突きつけてきたときには、拳で対抗。これはただの熱狂ではない、互いに限界を越えるギリギリの中で熱をぶつけあう戦いだ。なんて超体感的で刺激満載なバトルなんだ。生半可なバンドじゃ、この破壊音には到底勝てやしない。

ライブも終盤へ…。いや、JILUKAの場合、最初からライブはクライマックス状態だ。彼らは、ほぼノンストップで攻撃的な演奏を突きつけてゆく。『Lethal Afflication』では、会場中の人たちが演奏に合わせ大きく右手を上げ跳ね続けていた。Rickoの、JILUKAの挑発に腰を90度折り曲げる勢いで身体を折り畳んでいた。

「お前の限界を越える姿を見せてくれ!!」、最後にJILUKAは『Screamer』をブースト。激しさの中にも耳心地好いメロディアスな歌メロやリフを折り込んだ楽曲のように、体感的のみならず、しっかり心も熱く揺さぶっていく。JILUKAのライブを求めたくなるのも、そこにある。共にサビ歌を口ずさみながら、いつしか僕らは熱狂の虜になっていた。破壊神たちの宴の魅力に取り憑かれていた。

[SET LIST]
1.Necropolis
2.M.A.D
3.Parasite
4.Bloodshot
5.Lethal Affliction
6.Screamer

   
≫more (プレミアム会員限定)

 

 

最後に…。
初日のイベントでは、最後にレイヴのメンバーがお見送り&ファンレターのお受け取りを実施。「stylish wave」では毎回恒例の行事。それぞれの会場で、いろんなバンドがファンをお見送りをしてくれる。それもこのイベントの楽しみだけに、これからイベントに足を運ぶ方は、最後の最後までしっかり中身を味わっていただきたい。

TEXT:長澤智典



stylish wave CIRCUIT'18 春の嵐



◆2018年3月3日(土) 渋谷REX(終了)
【出演】レイヴ / Vexent / JILUKA / シェルミィ / ハクビシン / てんさい。/ DiSPiИA
ファンサービス企画担当:レイヴ

◆2018年3月17日(土) HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
【出演】レイヴ / アンフィル / Vexent / マイナス人生オーケストラ / シェルミィ / ハクビシン / FIXER
ファンサービス企画担当:Vexent
プレイガイド:
ローソンチケット:0570-084-003(Lコード: 71445) ▶購入ページ
チケットぴあ:057 0-02-9999(Pコード: 100-133) ▶購入ページ
イープラス: http://eplus.jp ▶購入ページ
ライカエジソン東京:03-3369-3708
ZEAL LINK渋谷:03-5784-9666/高田馬場 03-6908-9682
[問]チッタワークス:044-276-8841


◆2018年3月24日(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
【出演】レイヴ / アンフィル / Vexent / JILUKA / シェルミィ / CANIVAL / BabyKingdom
ファンサービス企画担当:BabyKingdom
プレイガイド:
ローソンチケット:0570-084-003(Lコード: 71445) ▶購入ページ
チケットぴあ:057 0-02-9999(Pコード: 100-133) ▶購入ページ
イープラス: http://eplus.jp ▶購入ページ
ライカエジソン東京:03-3369-3708
ZEAL LINK渋谷:03-5784-9666/高田馬場 03-6908-9682
[問]チッタワークス:044-276-8841


◆2018年4月7日(土) 大阪MUSE
【出演】レイヴ / Vexent / シェルミィ / CANIVAL / てんさい。/ Leetspeak monsters / Rides In ReVellion
ファンサービス企画担当:てんさい。
プレイガイド:
ローソンチケット:0570-084-005(Lコード: 51551) ▶購入ページ
チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード: 349-973) ▶購入ページ
イープラス:http://eplus.jp ▶購入ページ
ライカエジソン大阪:06-6459-5988
[問]OSAKA MUSE:06-6245-5389


◆2018年4月8日(日) 名古屋ell.FITSALL
【出演】レイヴ / Vexent / シェルミィ / CANIVAL / てんさい。/ Leetspeak monsters
ファンサービス企画担当:シェルミィ
プレイガイド:
サンデーチケットセンター:052-320-9000 http://www.sundayfolk.com/ ▶購入ページ
ローソンチケット:0570-084-004(Lコード: 41622) ▶購入ページ
チケットぴあ:0570-02- 9999(Pコード: 100-141) ▶購入ページ
イープラス:http://eplus.jp ▶購入ページ
ライカエジソン名古屋:052-229-8211
fiveStars:052-261-7373
[問]サンデーフォークプロモーション:052-320-9100


◆2018年4月28日(土) 高田馬場AREA
【出演】レイヴ / アンフィル / 甘い暴力/ MORRIGAN / Vexent / シェルミィ / JILUKA
ファンサービス企画担当:JILUKA
プレイガイド:
ローソンチケット:0570-084-003(Lコード: 71445) ▶購入ページ
チケットぴあ:057 0-02-9999(Pコード: 100-133) ▶購入ページ
イープラス: http://eplus.jp ▶購入ページ
ライカエジソン東京:03-3369-3708
ZEAL LINK渋谷:03-5784-9666/高田馬場 03-6908-9682
[問]チッタワークス:044-276-8841


<全公演>
OPEN 16:00 / START 16:30
前売り ¥3,800 / 当日 ¥4,300(tax in)
オールスタンディング、入場整理番号有り
*ドリンク代は各会場ごとに異なります
主催:JVK 企画:club Zy. / club Zy.チャンネル 制作:com agent 
協賛:ESP Entertainment Group 協力:Gab. / club Zy. MAG