7月5日にヴィレッジヴァンガード限定盤シングル『「君があの世に・・・」/家内説教-自主規制盤-』を発売するゴシップ。彼らは、9月20日に1stフルアルバム『漆黒の闇』を。2018年1月10日には、2ndフルアルバム『吐愚弄-トグロ-』の発売も発表。さらに、「47都道府県」を二周、合計108本行うワンマンツアー「ゴシップ単独公演 TOUR2017-2018 日本参拝全国煩悩行脚 108本「我々ガゴシップデス」」を秋にスタートさせる。
7月には全国イベントツアー「-黒ノ葬列-」「闇戦!!!2017」へ、8月にも「暗黒世界ハ闇-六-」「御礼参り」に参加。ライブへ明け暮れた日々を送り続けてゆく。そんなゴシップのメンバーらに、今の心境を伺った。

インタビュー：長澤智典
Interview by Tomonori Nagasawa

――ゴシップは7月に全国イベントツアー「-黒ノ葬列-」「闇戦!!!2017」へ、8月にも「暗黒世界ハ闇-六-」「御礼参り」に参加します。
零　またズッと東京にいない日々を過ごします。

――ゴシップもいろんなイベントツアーへ参加してきました。今回のイベントは、どれも明確なテーマ性を持って行われます。ゴシップとしてはテーマが明確なほうが挑みがいがありますか?
朔　演る側も、コンセプトにのっとって何をやらかすかと考え臨んだほうが楽しいじゃないですか。だから、演る側としてはテーマ性を持っていたほうが挑みやすいですね。
皐　今回も、いろいろ考えたうえで臨んでいくと思います。

――目の前には「-黒ノ葬列-」が控えています。このイベントは、ある程度決まったバンドさんらと全国各地をまわる形を取っていますよね。
朔　そうなりますね。このイベントは「黒系」のバンドを集めた形なんですけど。ゴシップは真っ黒なバンドじゃないんで、果たしてゴシップが何処まで黒系なのかは自分たちでもよくわからない。ただ、そういう黒系のバンドが集まるイベントへ一緒に参加しながら、しかもパッケージツアーとして同じ仲間たちと全国各地を廻れることは、ワンマンとはまた異なる意味で自分たちを成長させてゆく場にもなること。まして、ワンマンツアーとイベントツアーではまったくアプローチが異なりますからね。だからこそ俺らも、そこは楽しんでいこうと思ってる。

――「同じ仲間」という発言がありましたが、みなさんそういう意識を持ってるということですか?
朔　いや、あまりないです。その言葉は、同じような立場で参加するバンド全部が戦っているという意味でのことで。そういう意味としてなら「仲間」という言葉も相応しいんじゃないかな、と

――そういう意味なら納得です。
朔　もちろんメンバーの中にも、今回参加するバンドさんの中に仲良い友達もいたりするように、個々には本当に「仲間」もいると思う。ただゴシップとしては、同じヴィジュアルシーンの中での仲間意識というか、同じシーンで戦っているバンドたちだからこそ、そこは「仲間」という言葉で呼んでも可笑しくはない…いや、むしろ相応しいと思っての発言なんで。

――バンドが…ではなく、メンバー個々には仲間もいるわけですね。朔さんも、そういう仲間がこのツアーにもいます?
朔　ほとんど居ないです。いても、同じ事務所の人間としか話すことはないんで。

――現場で出会えば挨拶はするけど、それ止まりだ。
茜　挨拶って大概はすれ違いざまにするじゃないですか。自分の場合、大体無視されるように、見えてないんですかね?
朔　お前は、挨拶する声が小さいんだよ。もっと声を張れ!!
茜　あと、ライブハウスの楽屋にいると、人によってはすれ違いざまかならず挨拶する人がいるんですよ。向こうが挨拶するから、こっちも「うっす」と返すんだけど。正直、すれ違うたびに挨拶をするのは面倒になってきちゃうんです。
皐　それ、すげぇわかる!!
茜　最初に「おはようございます、今日はよろしくお願いします」と挨拶したあとは、もう挨拶はしなくてもいいと思ってるんだけど…。

――でも、人によっては毎回挨拶してくるわけですもんね。
茜　そう、すれ違うたびに「お疲れさまです」って。「いや、俺そこまで疲れてませんけど」と思いながら、自分も「うっす」と返してる感じですからね。

――そこの加減って難しいですよね。
茜　正直難しい。毎回挨拶をしなきゃいけないのか!?という疑問を感じれば、何度も挨拶したから何があるっていう。何より、俺はライブハウスに挨拶しに来てんじゃなくライブをしに来てる。でも一番は、自分自身が毎回挨拶をされるほどの人間でもない。だから、気にせずそっとしていて欲しいなということなんですよね。
皐　挨拶という面では、ゴシップのメンバーはみんなそうだね。
茜　そう。だからうちに関しては、毎回丁寧に挨拶してもらわなくていいです。挨拶がなくても僕らはぜんぜん気にしてませんから。。。というのが、今の話の結論です。

――イベント「闇戦!!!2017」は、Ains./GOEMON RECRODSを代表するDIAURA/ゴシップとアルルカン/ペンタゴンがぶつかり合う内容になります。
朔　このイベントこそ全バンド敵ですよ。確かに同じ事務所のバンドが互いに2つずつ出て戦う形ですけど。「闇戦」はチーム制のイベントじゃない。どれだけ他のバンドを殺れるか闘いの場なんで。
零　そうだね。他の3バンドも絶対にそう思ってますよ。
朔　「闇戦!!!」は、そんな生易しい闘いの場じゃないですから。
皐　仲間だと思っていたら、いきなり後ろから斬られたりもする。
朔　気を抜いてたら簡単に殺されるイベントですよ、「闇戦!!!」は。
零　あのイベントは、戦国時代の戦と同じですからね。
律　この間、ペンタゴンのゆとりとプライベートですれ違ったんですけど、すでにバチバチしてましたからね。もう、完全に気合い入ってました。
朔　しかも俺らだけ、今回が初参戦。言ってしまえば、他の3バンドの中には、一度闘いあって生まれたある程度の絆はあるわけですよ。俺らこそ油断をしていたら、他の3バンドに寝首を斬られるというか、3対1で潰されるかも知れない。

――ゴシップのメンバーとしては、寝首を掻っ切るくらいの意識でしょ。
零　常にその気持ちでいないとすぐに殺られちゃうんで。
朔　そんな生易しい闘いじゃないからこそ、他の3バンドとは挨拶さえもしないぞ。
茜　いや、挨拶くらいはしようよ。逆に「お前らがゴシップの楽屋へ挨拶に来い」って姿勢?
朔　いや…今のこの会話の流れ的にそれくらいは言っといたほうがいいかなと思って言ったんだけど…。
茜　それ、一番絡みづらい（笑）。
朔　じゃあ、いつも通りちゃんと挨拶はします（笑）。
 

――「御礼参り」も、なかなか無い形のイベントツアーですよね。
朔　「御礼参り」は九州と四国のみをまわるブロックツアー。ゴシップは9月30日から「日本参拝全国煩悩行脚108本「我々ガゴシップデス」」と題した「47都道府県2周＋14本、計108本」のツアーをやるわけですが、その前哨戦ともなるツアーだなと捉えています。
言われたように「御礼参り」は、九州と四国方面をがっちりまわるなかなか無い形のイベントツアーになります。こういう特定のエリアに絞って攻めてくライブスタイルっていいなと思ってて。

――6月にも「10番勝負」の場を通し、6本連続大阪でライブを行いましたよね。そういう特定のブロックをガツガツ攻めるやり方も、ゴシップには似合いそうですね。
朔　特定の拠点を攻めるスタイルは、ゴシップとして今後もやっていきたいこと。それこそ機会があればの例になるけど、北海道へ足を運んでも、どうしても札幌だけのライブになってしまう。だったら札幌に拠点を構え、道内各地のライブハウスへ足を運ぶツアーもやってみたいなと思ってます。それは、他の地域も同じ。そういう活動の仕方こそが、ゴシップには似合う姿なんで。

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