REPORT

stylish wave EXPERIENCE 無礼区 #03 ライブレポート!

NEVERLAND Sick2 Smileberry Synk;yet 乙女国家 少年記 CLØWD



2月に大阪と東京で開催になったイベント「stylish wave EXPERIENCE "無礼区" #03」。ここへは、2月13日(土)に渋谷REXで行ったイベントの模様をレポート。
この日出演したのは、Smileberry/少年記/Sick²/Synk;yet/Neverland/CLØWD/乙女国家という豪華な面々。この日の模様、ここにお伝えしよう。
TEXT:長澤智典


□乙女国家(O.A.)


「全員敬礼!!」。オープニングを飾ったのは、国旗振りまわし姿を現した乙女国家。ダンサブルでトランシーな同期と躍動的な演奏を重ね合わせた『コミュニケーション障害』からライブはスタート。触れた人の身体を瞬時に揺らしていく、その親しみやすさで、まずは観客たちの関心をキャッチ。客席前方では、楽しく飛び跳ねてゆく人たちの姿も。

ドラムが拡声器を用いてMC。「我々は無礼者だー、無礼区!!」というMCに続いて万歳三唱を求めるが…観客たちはサラッとスルー。

「御国のために!!」。『御国の為に』は、激しい演奏を軸にした暴れ系楽曲。サビでは、哀愁味を持ったメロを投影。1曲毎に表情を変えながら、乙女国家は満員の観客たちへバンドの持ち味をアピール。

「お茶の一杯も出せませんが、どうぞ土足で上がり込んでください」。最後は和要素も重ねた暴れ基地外ソングの『エキゾチックショートヘアの女、東京につき』だ。国旗を振りまわし歌う姿に、このバンドの姿勢も実感。以外と親しみやすい歌の数々も、乙女国家を語るうえでポイントになる要素。

たった3曲のみの演奏。でも、誰もが暴れるかじっと魅入っていたように、気になるインパクトを与えてくれた…と、ここは信じよう。最後にお祭騒ぎした姿で楽屋へ戻るメンバーの姿も、お馴染みの風景?

[SET LIST]
1.コミュニケーション障害
2.御国の為に
3.エキゾチックショートヘアの女、東京につき



                  
□少年記


イベントのトップを飾ったのが、3月いっぱいでバンドの解散が決定した少年記。ライ ブは、疾走する演奏と雄大な音色重ね合わせた攻めるシンフォニックソング『WEAKNESS_MY BLOOD』からスタート。たぎる想いを舞台上からガンガン降り注いでゆくメンバーたち。その姿のなんと凛々しいことか、この様が無くなってしまうとは本当にもったいない。

マジェスティックな香り漂う『SECRET KISS』が舞台上から襲いかかった。彼らの放つ妖しい魔力へ陶酔し、身体揺らしていく観客たち。同時に芯の太い音は、しっかり身体へ昂揚の火種も燻し続けていた。

美しい棘を携えたと言えば良いだろうか?!。哀愁味を帯びた歌と、何処か哀切さを持ちながらも激しく唸る演奏が絡み合ってゆく。『bloom beautifully』に触れながら心や身体に覚えていたのは、嘆く熱狂だ。美しいのに痛みを覚える。だから、強く惹かれてしまうのだろう。

ラウドな音の波が一気に襲いかかってきた。暴れずにいれない?! 騒がずに、この衝動を抑えられない?! 魔境へ導く轟音哀切昂揚歌『BANG ME』に合わせ、大勢の人たちが思いきり頭振り続けていた。拳を振り上げていた。熱をぶつけていた。。。

最後は、心の叫びを増幅させた『ココロモンスター』だ。大勢の人たちが大きく手を振り、熱に浮かされてゆく。誰もが心に隠し持った野獣の血を滾らせ、飛び跳ね、はしゃぎ続けていた。

少年記に触れる機会は、けっして多くはない。だからこそ、この昂揚を、味わえるうちに身体へ刻み込んでいただきたい。

[SET LIST]
1.WEAKNESS_MY BLOOD
2.SECRET KISS
3.bloom beautifully
4.BANG ME
5.ココロモンスター



                 
□CLØWD


重く躍動的なドラムビートからの幕開け、その上に重なる歪みを上げたハウリングギターの音。ヴォーカルKØUの声を合図に、演奏はクールでスリリングな『WAKE UP』へ。始まる予感を覚えさせる?! いや、何か途轍もない衝撃が目覚めようとしている、そんな言い知れぬ期待と興奮を、この歌に覚えてゆく。客席では、熱を携えた音の唸りに触発されたのか、無数の手の花が揺れていた。まさに、暴発寸前の武者震い覚える感覚だ。

「独裁しようか!!」。『独裁Rhapsody』が与えたのは、野獣が牙を剥き出し襲いかかる衝撃と言えば良いだろうか?!。凛々しく、重厚な音を振りかざし攻めてゆく姿勢に身体が揺れながらも、視線はずっと舞台上を凝視していた。いや、その様に目が釘付けになっていた。雄叫び上げ野生振りかざす様に惚れ惚れしてしまう、そんな気分だ。

「無礼区ですよ」「ここは渋谷区です」というしょーもないギャグ飛び交いつつも、ライブはクールかつシリアスモードで展開。身体中の血を逆流させるよう暴れゆく衝動を重厚な音へぶつけ、互いにバトルした『狼煙』。演奏が進むごとに気持ちが高ぶってゆく。まさに、魂を熱く昂揚させてゆく楽曲なのが嬉しいじゃない。

「馬鹿になっちまおうぜー!!」。破壊的な衝撃音を、雪崩れるようにCLØWDは叩きつけてきた。『Worry?』に触発され、左右にモッシュしてゆく観客たち。その熱気を上まわる気迫でメンバーらは戦いを挑んでいた。おいおい、観客たち負けてるぞ!!

「叶わない夢なんか無いことを俺たちが証明してやる」。最後は、触れた人の心を開放し、たっぷりと希望の光を注ぎ込んだ『キミトボクラ』だ。CLØWDとファンたちとの絆を繋ぐ歌?! いや、一緒に夢をつかむときに何時も胸の中から抜き出したい心の支えのような歌だ。『キミトボクラ』へ触れてる間中、ずっとワクワクやウキウキと沸き上がる気持ちが止まらなかった。その感覚に笑顔をもらいたくて、CLØWDのライブに足を運ぶ。そんな人たちが、今どんどん増え続けているのが素敵じゃない。

[SET LIST]
1.WAKE UP
2.独裁Rhapsody
3.狼煙
4.Worry?
5.キミトボクラ

                 

□Neverland


「ド頭から弾ける準備は出来てるかー!!」。その言葉に相応しく、Neverlandは1曲目から妖しく艶めくフリーキーな奇天烈ロック『666Hz』を突き付け、観客たちを妖しい病み/闇の宴へと導き出した。暴れゆく音に首根っこつかまれ、一緒に熱狂へ溺れてゆく。そう、ここには何時ものNeverlandらしいライブの様が描き出されていた。

激烈シャッフルナンバー『絶交×キャンディ』が飛び出した、気持ちを嬉しくはしゃがせてゆく。でも、そこには痺れるスリリングな空気も醸しだされていた。痛い衝撃なのに、不思議と笑顔ではしゃいでしまうのも、そんな妖しく怪しいNeverlandのサウンドマジックへ魅了されたからに他ならない。

切なさ抱いた音の空気をミドルメロウに届けだした。触れた人の心にも哀愁な香りを注ぎ込んだのが、『depend』だ。この楽曲は未音源化ナンバー。胸をググッと泣き濡らす?!楽曲だけに、音源にしないのはもったいない。むしろ、ライブに足を運べばこの哀切な痛心地好い歌を味わえることが嬉しさなのかも知れない。

軽やかに弾む鍵盤の音色の上で泣きのギターが唸りを上げてゆく。疾走する演奏に嬉しく身を寄せながらも、泣きメロを持った歌に心がグイグイ惹かれていく。『ココロアンブレラ』は、触れた人たちの心から涙の雫を絞り出していた?! 身体はゆらゆら揺れながらも、気持ちは歌声にずっと惹かれ続けていたのも確かな真実だ。

最後はふたたび熱狂暴れモードへ。けたたましいサイレンの音を合図に、『アグリマン』が飛び出した。Neverlandらしいホラー感を内包した、ヤバい熱狂哀切歌なのが嬉しいじゃない。誰もが狭い空間の中で飛び跳ねながら、痛い興奮に、その身切り裂かれるような興奮を覚えていた。
 
[SET LIST]
1.666Hz
2.絶交×キャンディ
3.depend
4.ココロアンブレラ
5.アグリマン


                

□Synk;yet


凄まじい音の衝撃が一気に身体を貫いた。静寂と激情、2つの表情を巧みに使い分けながら、痛い嘆きの物語をSynk;yetはドラマチックに描き出してゆく。終末感漂うハードシンフォニックナンバー『RIPRequiescat in Page』が舞台上からあふれ出たとたん、そこは闇の魔物が支配する宴の場にと様変わっていた。

「拳を振り上げろ!!」。猛々しく、とても勇壮なのに気品あふれる様でSynk;yetが闘いを挑んできた。鋼の音の鎧を身にまとったメンバーらが突き付けたのが、『An die Freude』だ。激しくも嘆くメロディーへ、拳振り上げ興奮しながらも酔いしれてゆく観客たち。重厚交響舞台劇を描き出すSynk;yetらしい、気高い熱狂がそこには生まれていた。

嘆きの表情を抱いた、重圧さ持った演奏が身体を踊らせてゆく。『Rainy』が場内に描き出したのは、ズシッと身体に衝撃覚えながらも踊らずにいれない興奮の様。煽り続けるメンバーらに触発され、一緒に奈落の宴の踊り子になってゆく観客たち。

地の底で、鉛のような音を轟かせてゆく。闇から光へ向って突き上がる。そんな痛い上昇気分を感じさせたのが、『インナーチャイルド』だ。止まることのない演奏。だからこそ触れた人たちは、Synk;yetの作り上げためくるめく鋼の交響曲の中へ熱狂を道連れに溺れ続けていた。

最後に突き付けた嘆きのシンフォニックナンバー『GOLD』でも、Synk;yetは観客たちを左右にモッシュさせながら、笑顔の狂人に様変えていた。何度も繰り返されゆく逆ダイのバトル。誰もがあらん限りの力をぶつけながら、Synk;yetが手招いた熱狂地獄へ狂ったように身を捧げていた。

[SET LIST]
1.RIPRequiescat in Pace
2.An die Freude
3.Rainy
4.インナーチャイルド
5.GOLD




                 
□Smileberry


先ほどまでのダークな熱狂から一転、カラフルに輝くメガポップな世界へと『Smilley』を通して会場を塗り替えたのが、Smileberryだ。この日は、メンバー5人中2人がインフルエンザでダウン。しかもヴォーカルが欠席という非常に厳しい環境でのライブ。舞台に立った3人は、(作品用に録音した)ヴォーカルの歌を流しつつとはいえ臨場感あふれるパーティロックな演奏を、ときには激烈な表情も加えながら披露し、会場へ笑顔の熱狂を咲かせていた。

ドラムのチャーリーが声張り上げ、観客たちを熱く熱く煽ってゆく。続く『Go My Way』でも、3人とは思えない迫力と熱気ぶつけた演奏を通し、場内の人たちをしっかり騒ぎの空間へ導き入れていた。気持ちで勝負してゆく、その姿勢が良いじゃない。アクシデントさえもいかにパワーへ変えていけるか?! そこがバンドの底力や見せ所だけにね。

最後は、最新シングルナンバーであり、ライブの最後をつねに彩っている『Sun!Sun!Smile!!』だ。明るい音のグラデーション広がるポップロックチューンに合わせ、場内の人たちもレアーな編成のSmileberryのライブを、いつも通りに笑顔浮かべ、跳ねながら楽しんでいた。こういうハプニングもライブならでは?! やはりインフルエンザには、さすがのミュージシャンも勝てまへん。

[SET LIST]
1.Smiley
2.Go My Way
3.Sun!Sun!Smile!!




□Sick²


トリを飾ったSick²のライブは、雅で華やかな音色響かせるSick²流和ダンスロックナンバー『CRAZY TOKYO』から幕開けた。軽やかに揺れる演奏に合わせ扇子を振り続ける人たちから、みずからの手を代用し揺らしてゆく人たちまで、Sick²の描き出した彩色絢爛な宴の中へ大勢の人たちが最高の笑顔を浮かべ浸りきっていた。それにしても、熱狂描きだすキラーチューンをド頭に持ってくる自信家なところがSick²らしいじゃない。

一転、猛々しい音を叩きつけ、場内へ暴れの空間をSick²が作り上げた。とても挑戦的な姿勢のもと突き付けたのが、『Pandemix』だ。観客たちもモッシュに興じれば、サビでは華やかな歌に合わせ手の花を咲かせてゆく。中盤では、逆ダイを通した煽りの風景も登場。メンバーらも最前線まで身を寄せ、熱く熱く観客たちを煽り続けていた。

この日は天使の衣装で登場。これも、次の新曲(もう一つ悪魔の衣装を用いた楽曲も用意)に合わせてのこと。「君はエンジェル」「僕は天使」のやり取りに続いて『絶対天使領域』の演奏がスタート。なんて華やかで軽やかな表情を持った楽曲なんだろう。まさに、天使の表情にピッタリの晴れやかなパーティナンバーだ。触れている間中、心のウキウキが止まらない。無条件に気持ちに光を降り注ぐこの歌、今後Sick²のライブの中でどんな華やかな位置をしめてゆくのか楽しみだ。

グリッターで極彩色な激情ダンスロックナンバーが飛び出した。『CLUBSICK』が、どんどん感情を華やかに狂わせてゆく。ケバケバしくもギトギトに攻めゆく姿勢に触れていると、テンション上がらないわけがない。一緒に振り混じりにはしゃいでこそ正しい狂い方。そう、熱情した気持ちのまま、ただただ興奮していけばそれでいい!!

最後に飛び出したのが、激烈フリーキーナンバーの『isotope』だ。激しく華やかに炸裂した挑発的な演奏に合わせ、会場中の人たちが手の花咲かせ踊り騒いでゆく。クレイジーにフィーバーした空間にいることが、何よりもの快楽だ。昇天しそうな熱狂に溺れてこそ、イキきれる。そんな気分を背負いながら、最後までSick²は暴れの様を描き出していた。

[SET LIST]
1.CRAZY TOKYO
2.Pandemix
3.絶対天使領域
4.CLUBSICK
5.isotope

           
                  
最後に代表メンバーらとじゃんけん大会も!!

 

最後に、星子さんが舞台へ登場。この日出演したバンドたちを呼び寄せた。姿を現したのが、少年記のコウ、CLØWDのKØU、Neverlandの琥珀、Synk;yetの莉希、Smileberryのチャーリー、Sick2のロッシー(大志)が登場。星子さんと軽いトークを行いつつ、最後は各メンバーが持ち寄ったプレゼント争奪のジャンケン大会を実施。最後の最後まで楽しめませてゆくのが「stylish wave」のイベントの醍醐味だ。

春からは、「stylish wave CIRCUIT '16 春の嵐"今宵、乱れ打ち"」スタート。次の「stylish wave」のイベントの開催も楽しみにまっていてくれ。



 

NEXT EVENT



stylish wave CIRCUIT'16 春の嵐 今宵乱れ打ち
3月6日(日):高田馬場AREA
出演:ジン / ベル / AvelCain / えんそく / アンフィル / BLaive(O.A.)/Black Gene For the Next Scene(guest)

3月19日(土):新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
出演:ジン / ベル / えんそく / アンフィル / ViV

3月26日(土):HEAVEN'S ROCKさいたま新都心 VJ-3
出演:ジン / ベル / AvelCain / えんそく / Sick2 / Purple Stone(O.A.)/exist†trace(guest)

4月2日(土):仙台darwin
出演:ジン / えんそく / Sick2 / Smileberry / アンフィル / ViV

4月3日(日):HEAVEN'S ROCK 宇都宮VJ-2
出演:ジン / えんそく / Sick2 / Synk;yet / アンフィル / ViV / ソニックデスモンキー(OA)

4月9日(土):大阪MUSE
出演:ジン / AvelCain / えんそく / Smileberry / アンフィル / BLaive(O.A.) / exist†trace(guest)

4月10日(日):名古屋E.L.L
出演:ジン / AvelCain / えんそく / Sick2 / アンフィル / ASTARIA(O.A.) / exist†trace(guest)

[各公演共通]
OPEN 16:00 / START 17:00
前売り¥3,800- / 当日¥4,500- (消費税込み)
※オールスタンディング / 入場整理番号有 / ドリンク代別

チケット好評受付中!
詳細は【こちら】





stylish wave EXTRA'16 "乱一夜"
2016年4月16日(土)新宿ReNY 
出演:the Raid. / ジン / ベル / AvelCain / えんそく / Smileberry / アンフィル / ViV(O.A.)

OPEN 15:30 / START 16:30
前売り ¥4,300- / 当日¥4,800- (消費税込み)
※オールスタンディング / 入場整理番号有 / ドリンク代別

チケット好評受付中!
詳細は【こちら】