INTERVIEW

千聖 ロングインタビュー 第2回(全4回)

Crack6 千聖 PENICILLIN

今年前半、表ではPENICILLIN、裏ではCrack6制作の活動に邁進していた千聖。梅雨から夏にかけてはCrack6のツアー、秋からはPENICILLINとしての活動もいろいろとスタート。今年は彼にとってソロ活動20周年目。改めて千聖に、ソロとして、PENICILLINとしての自分を語っていただいた。
 

撮影:菅沼剛弘 / インタビュー:長澤智典
Photographs by Takehiro Suganuma / Interview by Tomonori Nagasawa

 

PENICILLINも、時代の変革の中でずっと自分たちなりのサバイブの仕方で活動を続けていけば、同じよう「Crazy Monsters」に参加しているバンドたちも、自分たちなりのサバイブの仕方を得ながら活動を続けています。


――千聖さんがライフワークとして行っている、近しい世代のバンドたちと一緒にシーンを活性化してゆく活動はもちろん、ライブイベント自体をパーティとして楽しんでゆくイベント「Crazy Monsters」。それを行い出したのも、ずっと現役で活動し続けている世代の近しいバンドたちが身近に多く集まり出したことも大きいのでしょうか??
千聖 それはありましたね。実際にみんなとしゃべっていると、すごく似ている意識や考え方だったりすれば、同じようなシーンの中で活動し続けながらもぜんぜん違う面を感じることもある。話をすればするほど、いろんな人たちが、その人たちなりのやり方でシーンの中でみずからの畑を耕し、育ってきたんだなというのを感じるんですね。しかも、みんな互いを何処かで意識しながら、凌ぎを削るよう頑張り続けてきた。
みんな同じ環境に最初はいたはずなのに、それぞれの育つ環境によって異なる個性を放ってゆく。言い方を変えるなら、たとえ同じ小学校で6年間を過ごしてきても、その後の進学先や環境によって意識や考え方、性格も変わっていき、成人として再会した頃には、みんなまったく異なる個性を発揮した人になっている。そんな感覚なんですよ。

――それ、わかりやすいです。
千聖 ヴィジュアル系というシーン一つを取っても、この二十数年の歴史の歩みの中、いろんな音楽的な変革の波がシーン自体に襲いかかってくれば、世論を巻き込むくらいメディアとして大きな影響を与えた時期もあったし、その逆の時代もありました。PENICILLINも、そんな時代の変革の中でずっと自分たちなりのサバイブの仕方で活動を続けていけば、同じよう「Crazy Monsters」に参加しているバンドたちも、自分たちなりのサバイブの仕方を得ながら活動を続けてきた。もちろん、みんなずっと未来を見続けている。そういう人たちと会話を交わしたり、イベントを通して共演していけるのは、自分にとってもすごく貴重な経験になっているんですよね。
「Crazy Monsters」へ参加しているメンバーに関しては、「昔は良かった」と回顧主義に浸る人たちは誰一人としていない。もちろん、集まれば昔話に花は咲くけど、みんな「次は」「今後は」と未来としっかり向き合いながら進んでいる人たちなんですよ。だから、未来へ向けて話すことがとても楽しい。

――回顧主義に陥ってしまったら、未来は何も開けないし、輝きさえ出ませんからね。
千聖 ことに「Crazy Monsters」は、同窓会気分で楽しむ場ではない。誰もが次の展開や、未来の自分たちを考えながら動いてる人たちだからね。刺激が多くて楽しいですよ。

――しかもみんなで、自分たちも輝き続けられる新しいシーンの潮流を作ろうとしていますからね。
千聖 本当にそうだと思います。一緒にいて刺激だらけですね。もちろん、「自分たちこそが最高!!」と思って生きてきた時代も、それはそれで良かったんですけど。自分たちのことを冷静に自己判断することも大事だと思います。決してまわりの人たちを模倣するのではなく、まわりから得られる刺激を自分たちのモチベーションを上げてゆくために、そういう刺激があるのは大事だなと思いますね。

 

 

 

自分では胡座をかいてるつもりはなくとも、自分が心地好く入れるルーティンの波に乗ってしまうと、なかなかそこから抜け出せなくなる。それを打破してゆくきっかけになったのが、Acid Black Cherryへの参加だったんだなと思います。


――千聖さん自身、みずからの視野を広げる大きなきっかけになった出来事もあったのでしょうか??
千聖 僕にとってのファーストショックは、Acid Black Cherryに参加したことだと思います。あのときに受けた良い意味でのカルチャーショックが、今の活動へと繋がっているんです。なので、yasuくんには凄く感謝しているんですけど。同じような(同じ意識を持った仲間たちと一緒に未来を作ってゆく)気持ちは「Crazy Monsters」に参加しているメンバーたちを見ていても感じるんですよね。彼らと接していくことで、どれだけ前へ進むことが難しくも大事なことなのか!?というのを教えてもらえますからね。
人って、自分では胡座をかいてるつもりはなくとも、自分が心地好く入れるルーティンの波に乗ってしまうと、なかなかそこから抜け出せなくなる。それを打破してゆくきっかけになったのが、Acid Black Cherryへの参加だったんだなと思います。

――逆の捉え方をすれば、ルーティンが出来る環境を持っているのも強みではありますよね。
千聖 確かに、ルーティンが出来ないのも活動としては問題が出てくることですからね。ただ、ルーティンに甘えてしまうのが一番危険だなと。その流れを継続しながらも、つねに打破もしなきゃいけないということなんですよ。

――つねに新しい挑戦をしていかないことには、新しいファンの獲得だって出来ませんからね。
千聖 そうなんです。今の僕自身が…PENICILLINのメンバーらが今やっているのは、現状を打破し続けてゆくこと。それが物理的に難しくなる状況へ陥らない限りは、ずっとその意識で前へ進み続けたい。

――みずから現状を打破してゆく使命感。それを、千聖さん自身持っていたりもするのでしょうか??
千聖 それは当然ありますよ。ただ誤解をして欲しくないのが、義務感でやっているわけでは決してないことです。むしろ、単純に現状を壊そうとしてゆく自分達が恰好いいと思えるか!? むしろそこが大事だと思うんですよ(笑)。

――現状を壊そうとしてゆく自分が恰好いいと思えるか…ですか!?
千聖 そう。自分やバンドのやっていることに対して「恰好悪いなぁ」と思ってしまったら、終わりじゃないですか。「イケてんな」という言い方をすると軽く感じてしまうけど、誰もが自分の表現している音楽に対して恰好いいと思えるからやっているわけだし、その格好良さを信じているからこそ続けていけるわけじゃない。その恰好いい音楽に付いてきてくれる人たちもたくさんいる。実際に今でも、「それまでまったく興味はなかったけど、音楽を聴いたらすげぇ恰好いいからファンになっちゃいました」という人たちが出てくるように、それが大事なことなんですよ。

――長年新しいファンを取り込みながら進み続けているのも、その時期ごとに「恰好いい」と惚れ込む人たちをつかんでいるからだし。そうさせる魅力をPENICILLINもCrack6も、千聖さん自身も持っているからなわけですもんね。
千聖 それって、ホントありがたい話ですよね。いくら自分がそうしたくても、まわりがそうは思ってくれなかったら出来ないことでもあるので。そういう一人一人のファンに出逢えたことの積み重ねができたのは本当に感謝をしています。

 

 

 

本当にシーンという大きな歯車を廻そうとするのなら、まずは廻そうする側が本気で立ち向かい続けていかないと。死に物狂いで戦い続けてないと、けっしてその歯車はまわってなどくれない。


――いろんなミュージシャンやファンたちが、新しい未来の環境を一緒に作りたくて千聖さんのまわりに集まってくるのも、PENICILLINがずっとシーンの最前線に立ち続け、つねに戦い続けているからだと想像します。
千聖 まぁ最前線かどうかもよくわかっていないんですが(笑)。それが最前線だとしたら、そこに立つことに関しては、誰に頼まれるわけでもなく、そうしていたい自分たちがいるからなんでしょうね。偉そうなことを言わせてもらうなら、もし、本当にシーンという大きな歯車を廻そうとするのなら、まずは廻そうする側が本気で立ち向かい続けていかないと。死に物狂いで戦い続けてないと、けっしてその歯車はまわってなどくれない。ちょっと振れただけではびくともしない歯車を動かすためには、何年も何年も死に物狂いで戦い続け、その蓄積を重ねてこそ初めて廻せれば、実際に動くものなのではないでしょうか?それをわかっているからこそ、つねにPENICILLINでも何でも関わっているもの全て死ぬ気で戦い続けているんですよ。

――シーンという歯車は、そうそう簡単に廻るものではないですからね。
千聖 中には、すぐに結果を求めたがる人もいるけど。僕は…そういうタイプではない。もちろん、早めに結果を求めなきゃいけない時や事柄もあるけど、もっと長い目で見ていかないとおっきい歯車や、おっきい物事は動かないものだからね。

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Crazy Monsters ~HALLOWEEN PARTY 2016~

2016年10月22日(土) 大阪 MUSE
OPEN16:00 / START16:30
出演:Crack6 / ALvino / THE MICRO HEAD 4N'S / Ricky / C4 / S.Q.F / defspiral / 矢田 耕平(司会)

2016年10月23日(日) 名古屋 ElectricLadyLand
OPEN16:00 / START16:30
出演:Crack6 / ALvino / THE MICRO HEAD 4N'S / Ricky / C4 / S.Q.F / defspiral / 矢田 耕平(司会)

2016年10月30日(日) 新宿 ReNY
OPEN16:00 / START16:30
出演:Crack6 / ALvino / THE MICRO HEAD 4N'S / Ricky / C4 / S.Q.F / wyse / Dacco(司会) / 矢田 耕平(司会)
スペシャルゲスト:ROLLY


【Event Talk Live】
Crazy Monsters ~HALLOWEEN AFTER PARTY 2016~「クレモン・アワード」
11月2日(水) 高田馬場 AREA

OPEN18:30 / START19:00 / END21:30予定
出演:HALLOWEEN PARTY ALL STARS
※参加バンドの代表者が出演いたします!
矢田 耕平(司会)

 

 

O-JIRO BIRTHDAY LIVE 「とのさまGIG 2016」

2016年9月17日(土) 新宿 ReNY
OPEN 17:15 / START 18:00

2016年9月18日(日) 新宿 ReNY
OPEN 16:15 / START 17:00

【チケット発売中】
スタンディング ¥6,500(税込/D別)
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。

プレイガイド:
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット http://l-tike.com / 0570-084-003 / Lコード:77403
・チケットぴあ http://t.pia.jp / 0570-02-9999 / Pコード:302-439

問い合わせ:
サイレン・エンタープライズ
TEL.03-3447-8822(平日12:00〜18:00)
http://www.siren-enterprise.com


 

千聖 BIRTHDAY LIVE
「ROCK×ROCK 4×5=20 ということでハタチになりました!」

2016年10月1日(土) 恵比寿 LIQUIDROOM
OPEN 17:15 / START 18:00

2016年10月2日(日) 恵比寿 LIQUIDROOM
OPEN 16:15 / START 17:00

【チケット発売中】
スタンディング ¥6,500(税込/D別)
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。

プレイガイド:
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット http://l-tike.com / 0570-084-003 / Lコード:77403
・チケットぴあ http://t.pia.jp / 0570-02-9999 / Pコード:302-439

問い合わせ:
サイレン・エンタープライズ
TEL.03-3447-8822(平日12:00〜18:00)
http://www.siren-enterprise.com

 

 

WINTER TOUR 2016

11月20日(日) 仙台 MACANA
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. キョードー東北
TEL. 022-217-7788

11月23日(水・祝) 岡山 IMAGE
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. 夢番地 岡山
TEL. 086-231-3531

11月26日(土) 福岡 DRUM Be-1
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. GreeN Music
TEL. 092-714-0230

12月3日(土) 柏 PALOOZA
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. サイレン・エンタープライズ
TEL. 03-3447-8822

12月10日(土) 大阪 Shangri-La
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. 夢番地 大阪
TEL. 06-6341-3525

12月11日(日) 名古屋 ell. FITS ALL
OPEN 17:30 / START 18:00
INFO. ズームエンタープライズ
TEL. 052-290-0909

【チケット】
スタンディング ¥6,500(税込/D別)
16.10/1(土) 10:00発売
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。

【プレイガイド】
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット http://l-tike.com / TEL.0570-084-003
・チケットぴあ http://t.pia.jp / TEL.0570-02-9999

【TOTAL INFO.】
サイレン・エンタープライズ
TEL.03-3447-8822(平日12:00〜18:00)
http://www.siren-enterprise.com

 

 

WINTER TOUR 2016 FINAL & HAKUEI BIRTHDAY LIVE
「SUPER HEART CORE ’16」

12月17日(土) 渋谷 TSUTAYA O-EAST
OPEN 17:15 / START 18:00

【チケット】
スタンディング ¥6,500(税込/D別)
16.10/15(土) 10:00発売
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。

【プレイガイド】
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット http://l-tike.com / 0570-084-003
・チケットぴあ http://t.pia.jp / 0570-02-9999

【TOTAL INFO.】
サイレン・エンタープライズ
TEL.03-3447-8822(平日12:00~18:00)
http://www.siren-enterprise.com

 

 

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【 PENICILLIN OFFICIAL WEBSITE 】
http://www.penicillin.jp/

【 Crack6 OFFICIAL WEBSITE 】
http://www.crack6.jp/