INTERVIEW

HAKUEI(PENICILLIN) ロングインタビュー 第1回(全4回)「「速さの追求とは違うグルーヴを出せるようなテンポ感や曲調でいきたいよね」という話をしながら、『Stranger』の制作は進めていきました。」

HAKUEI PENICILLIN


10月14日に最新シングル『Stranger』を2-Typeで発売したPENICILLIN。今回は、HAKUEIをピックアップ。多岐に渡る彼の活動を追いかけた。HAKUEIの発言には、人として生きてゆくうえでのいろんな想いが詰め込まれていた。じっくりと、彼の言葉へ耳を傾けていただきたい。
 

インタビュー:長澤智典
Interview by Tomonori Nagasawa


 

「速さの追求とは違うグルーヴを出せるようなテンポ感や曲調でいきたいよね」という話をしながら、『Stranger』の制作は進めていきました。


――10月14日に最新シングル『Stranger』を2-Typeで発売しました。まずは、『Stranger』を作るに当たっての狙いから教えてください。
HAKUEI 昨年の秋にシングル『幻想カタルシス』を作って以降、じつはPENICILLINとしては1年ぶりの新作シングルになるのが、今回の『Stranger』。普段なら、『幻想カタルシス』を受け、オリジナルアルバムの制作に…という流れですが、昨年は、シングルの発売に続いてカバーアルバム『Memorise-Japanese Masterpieces-』を制作。その後、久しくPENICILLINとしての制作期間が空いてしまったこともあり、結果的に、1年ぶりの新作になりました。それもあって、メンバー内で「新作オリジナル曲を作るまでに今回は1年も期間が空いちゃったね」みたいな話をしながら、「どういう作品を作ろうか!?」と、まずはミーティングを始めたわけです。
 これは、いつも話に出ることなんですけど、「今までにないような作品を作ろう」という想いのもとで話を始め、「最近、なかなかシングルを出す機会が減ってる」という会話になり…。

――確かに今の時代、シングル作品を出す機会は減っているなと感じます。
HAKUEI 昔は、アルバムを出す前にシングルを2枚ほど重ね、さらに先行シングルを出したうえで、それらの曲たちも収録したアルバムを出すのが当たり前の流れとしてあった。ときには、アルバムから更にシングルカットをしたり。以前はシングルという形態が、プロモーションツールを兼ねながら、ちゃんとビジネス的にも成り立っていた。
 そんな時代を過ごしてきた中、最近は、シングルを出して1枚、多くても2枚。下手すれば、最初からアルバムということも当たり前になっている。それもあって、昔のように「シングル盤でも挑戦をする」という傾向を控えるようになり、割とライブでもドカーンと来るようなアッパーで攻撃的な曲というか、何かしらのつかみを持った楽曲へ目が行きがちになっていた。もちろん、そういう中でも毎回チャレンジはしているんですけど。こと、最近のPENICILLINに関しては、そういう傾向を持ったシングル作品が続いてきたせいもあって、「あまりテンポが速くなくても良いんじゃないか!?」「速さの追求とは違うグルーヴを出せるようなテンポ感や曲調でいきたいよね」という話をしながら、『Stranger』の制作を進めていきました。

――PENICILLINの場合、とくにシングルでは楽曲のクオリティやつかみ勝負的な面も強いし、それが惹きつける魅力にもなっていましたからね。
HAKUEI 王道感と言うか、「これって、シングル向きな楽曲だね」「これはアルバム曲として遊びたい」という傾向は、自分たち自身が当たり前に感じる想いとして持っていること。中でも、シングルに関しては「王道感」を追求しがちなところはあるんですけど…。
 ご存じのように、PENICILLINのメンバーは個々にいろんな活動も行っています。その活動の中でのチャレンジを通して、「PENICILLINでもこういう曲を試してみたい」「こういう曲調、PENICILLINでも意外といけるんじゃないの!?」というアイデアが生まれては、それをPENICILLINの制作現場へ実際に各自が持ってくるわけですよ。じつはこの『Stranger』は、千聖くんが、先に触れたような想いの中から浮かび上がったアイデアを投影した曲なんです。

――『Stranger』は、Crack6で受けた刺激が反映された楽曲ということですか??
HAKUEI そうです。『Stranger』の楽曲をメインで手がけたのは千聖くんなんですけど。この前Crack6として出したミニアルバム『Change the World』の中、ウネリを持ったミディアムテンポの楽曲を制作したんだけど。それを作り終えたときに、「このアイデアをPENICILLINとして表現してみたらどうなるのか!?」と思いつき、それで千聖くんが原曲を持ってきて。「この曲調なら切ない感じのメロディーが似合う」と僕なりに考え、それを重ね合わせて作りあげたのが、この『Stranger』なんです。
 

 

 

『Stranger』は、今回は、アッパーで派手な方向性ではなく、しっかりクオリティを追求したうえで、間を活かしたり、リズムも裏拍を感じさせるグルーヴ活かした楽曲として完成させています。


――PENICILLINの場合、シングル用に狙ってというよりは、その楽曲のクオリティを追求していく中、「これはシングル向き」になっていくようにも、傍目から見ていて感じます。
HAKUEI 確かにそうなんですけど。でも同時に、知らず知らずのうちに自分たちの中で制約を作ってしまってるというか。最初から「アルバム制作へ」という意識でいると、たがが一気に外れだし、意外性のある表情を持った楽曲なども次々と出てくるんですけど。どうしてもシングルとなると、違う意識面が無意識の中で働いてしまう。だからこそ今回は、極力「シングルだからという意識にはとらわれないように」と思いながら制作していった面もあったような気はします。

――『Stranger』でも、歌を活かす姿勢は変わらずに持っていることですよね。
HAKUEI もちろん、そうです。PENICILLINは、一人一人のプレイの良さを重ね合わせ、しっかり攪拌融合させてこそPENICILLIN STYLEになる。今回は、アッパーで派手な方向性ではなく、しっかりクオリティを追求したうえで、間を活かしたり、リズムも裏拍を感じさせるグルーヴ活かした楽曲として完成させていった。

――だから、ミッドグルーヴなのに、タイトでズシッとした重量感も楽曲から感じるんでしょうね。とくにO-JIROさんのドラムのキレは、身体へビシバシ響いてきてました。
HAKUEI 普通だったらツーバスで攻めるようなところを、あえワンバスで対応したことでキックの圧力を増したりとかね。ベースもピッキングの手法を変えるだけで迫力を持続させなからも、裏の拍まで聞こえる細かい響きを活かしたり。プレイ面での細かいこだわりも『Stranger』では大切にしています。

――確かに、演奏のキレ味は抜群ですからね。
HAKUEI ギターの太く歪んだリフの迫力も、かなりのインパクトを与えますし。シンプルだけどザクザクとした重厚な音の上で、歌は表情豊かに。しかも勢いよりも、より「言葉を伝えるように」と丁寧さを心掛けた歌い方もしていきましたからね。

 

 

『Stranger』のMV撮影では、短パンとTシャツ姿の人の肌の露出部分が真っ赤になっていれば、帽子をかぶった人が帽子を脱いだら、額の一部だけが真っ白だったり。メガネをかけていた人のメガネのフレームの部分が日焼け後として残っていたりという状態でした。


――『Stranger』のMVでは、HAKUEIさんが今にも倒れそうな表情のもと、砂漠のような荒野を彷徨い歩く映像から幕を開けます。
HAKUEI あの日の撮影はメチャクチャ暑くって、あれは演技ではなく、完全にリアルな表情…。

――えっ、いつ頃なんですか!?撮影を行ったのは…。
HAKUEI 7月30日。猛暑日の中でも、とくに暑かった日。スタッフさんたちの日焼け具合がハンパなかったですからね。

――そんなすごかったんですか??
HAKUEI 短パンにTシャツ姿の人の肌の露出部分が真っ赤になっていれば、帽子をかぶった人が帽子を脱いだら、額の一部だけが真っ白だったり。メガネをかけていた人のメガネのフレームの部分が日焼け後として残っていたり。ただ、撮影場所が海の側だったように、意外と風を感じれるから、みなさん、そこまで猛暑を意識することなく撮影をしていたんですよ。そうしたら…という。

――HAKUEIさんも日焼けを??
HAKUEI 僕は、あの恰好のように太陽に肌をさらすことはなかったんですけど。フードをすっぽりかぶったあの衣装って、一見通気性が良さそうに見えるけど、まったくそんなことはなくて。むしろ、風が吹いててもまったく風を感じさせない。でも、監督いわく「風に衣装がヒラヒラと舞う、その雰囲気が映像にピッタリだよ」と。まぁ、そこに効果が出てたんであれば良かったなとは思いますけど。本人は、あの表情通りの心境でしたからね。

――今にもぶっ倒れそうな、あの表情はリアルだったんですね。
HAKUEI おかげで、撮影にはすぐ入り込めました。役作りしなくても、あの場に立っているだけで、あーなっちゃいます。
 あの日の撮影は本当につらかったんですけど。結果、あの映像はすべてリアルなものになったぶん良かったんじゃないでしょうか。あの場では、嫌で嫌でしょうがなかったんですけど(笑)。
 

第1回|第2回|第3回|第4回

 

   INFORMATION   

 

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■インストアイベント■
10/17(土)15:00~ SHIBUYA TSUTAYA
内容:握手会
メンバー:HAKUEI、千聖、O-JIRO

10/17(土)18:00~ 渋谷 ZEAL LINK
内容:トークライブ
メンバー:HAKUEI、千聖、O-JIRO

10/18(日)17:00~ SHIBUYA TSUTAYA
内容:サイン会
メンバー:HAKUEI、千聖、O-JIRO

10/18(日)19:30~ ライカエジソン 新宿店
場所:南大塚ホール (東京都豊島区南大塚2-36-1)
内容:トークライブ
メンバー:HAKUEI、千聖、O-JIRO

10/23(金)20:30~ HMV 大宮アルシェ
内容:握手会
メンバー:HAKUEI、千聖、O-JIRO
参加券配布店舗:HMV 大宮アルシェ

※各イベントの参加方法、詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください

 

 

HAKUEI BIRTHDAY LIVE「SUPER HEART CORE'15」

12月13日(日) 新宿 BLAZE
OPEN 17:15 / START 18:00
前売券¥3,800(D別)/当日券¥4,300(D別)※3歳以上有料
All Standing ¥6,500(税込/D別)
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。
15.10/31(土) 一斉発売

LIVE TOTAL INFO.
サイレンエンタープライズ TEL.03-3447-8822(平日12:00~18:00)

 

 

その他ライブ情報や最新情報は OFFICIAL WEBSITE、Twitterをご覧ください。

【 PENICILLIN OFFICIAL WEBSITE 】
http://www.penicillin.jp/