INTERVIEW

Synk;yet インタビュー 「罪と狂気」を表現するビジュアルメタル系バンドSynk;yetが、TSUTAYA O-WESTでワンマンを実施。最新シングル『愛憎のファムファタール』のPVは、Google AdWordsの検閲にひっかかり放送禁止?!

Synk;yet

3月26日(木)にTSUTAYA O-WESTでワンマンライブ「Expanding Inner Core-THE FINAL-」を行うSynk;yet。この日は、1枚のチケットで2名が入場可能。さらに、来場者には『Messiah』のPVを収録したDVDをプレゼント。3月4日(水)には、最新シングル『愛憎のファムファタール』も発売。6月20日(土)には大阪RUIDOで開催になる「Shock Edge Vol.11-stylish waveへの道-」へも参加が決定。着実に支持を高めているSynk;yetの魅力を、ここにお伝えしよう。
 

TEXT:長澤智典

 

リアルな罪の償いのために掲げた「罪と狂気」というテーマ

 

――Synk;yetは今、伝えたい明確なテーマを掲げ表現活動中。そのテーマとは??
莉希 「罪と狂気」です。そのテーマを追求することが贖罪となるのなら…。僕自身の過去を償い清算していくうえでも、その想いをメッセージしていくのはとても大切なことだと思っています。
 よく、表現の手段として「罪深い狂気」を描いてゆくバンドはいますが、あくまでもそれは想像上の、架空の物語や感情として描きパフォーマンスしていくことがほとんどだと思うんです。でも莉希は過去に罪を犯し、その償いを実際に済ませてきている。たとえ罪を償っても、彼自身の心の贖罪はまだ消えることがなかった。ならば、莉希自身のリアルな体験や、彼自身が心の闇として抱える感情を楽曲を通して伝えよう。そうすることで、少しずつでも莉希の心の「罪」や「狂気」が消えるのならば。しかも、彼の中に巣くうその感情をリアルに伝えることが、本当の意味での「罪と狂気」を表現していくことにもなる。そんな彼自身の想いを具現化するために、今のSynk;yetは「罪と狂気」というテーマを掲げ、活動しているわけなんです。
俐乃 「罪と狂気」というテーマ性を掲げる前までのSynk;yetは「初期衝動」へ導かれるがままに創作活動を行っていたように、サウンド面での伝えたい芯はあっても、楽曲全体としては何処かぼんやりとしていました。だからこそ明確なテーマを掲げたことで、バンドとして表現したい姿が鮮明になっていけば、それに伴い、支持も確実に高まってきているのも確かなことなので。

――サウンド面で軸にしている音楽性についても、教えてください。
 途中加入の唯依葉以外の4人は、バンド自体Synk;yetが初めての経験。だからこそ始めのうちは"初期衝動"に任せた表現活動を続けてきたわけですが。その頃も、今も変わらずに芯としてあるのが、「コテコテなビジュアル系スタイルにメタルやシンフォニックな要素を融合していくこと」と「メロディアスな歌」を届けてゆく姿勢。そこへ「罪と狂気」というテーマ性を重ね合わせたことで、よりSynk;yetの伝えたい音楽性が明瞭になり始めてきた。今は、その姿を研ぎ澄ませている状態。それもあるのか、最近のSynk;yetのライブには、コテコテなビジュアル系音楽が好きなファンとビジュアルメタル系スタイルが好きなファンたちがいれば、海外のファンたちも増えています。

――莉希さんは「過去に犯した罪の贖罪」と言ってましたが、ズッと隠し通すことも出来たと思うんです。なのに、なぜ「過去を晒す」という行為を取ったのか、とても気になります。
莉希 正直、自分の中でも「過去を晒す必要性はあるのか??」という葛藤はありました。本当なら表に出すべきことではないのも事実です。それでも、他にはないSynk;yet独自の突き抜けた表現姿勢を示すうえで。バンドとしてより高みを目指すためにも、「それが他の人たちには出せない色になるのなら」と決断。メンバーもその決意に共感してくれたことから、「罪と狂気」というテーマを掲げ、こうやって活動を行うようになりました。
ただし、Synk;yetとして表現していくすべての楽曲のテーマが「罪と狂気」ではありません。そのテーマを掲げ制作したアルバム『the Graceful Savior』には異なるテーマで表現した曲たちも入っているように、あくまでも「罪と狂気」は今のSynk;yetの中心軸となるものであり、他の角度からもいろいろと表現は行っていくつもりでいます。

 

 

『愛憎のファムファタール』のPVは、世界のGoogleから放送禁止のお墨付きをもらった映像です。


――3月4日(水)発売のシングル『愛憎のファムファタール』も、「罪と狂気」をいろんな角度から表現した作品集になっていませんか??
莉希 収録した3曲はどれも「罪と狂気」をテーマに据えています。中でも、『愛憎のファムファタール』は僕自身の心の闇に巣くう感情を投影したものですが、他の曲たちは「この人(主人公)はどう思ってるんだろう??」など、社会情勢も含め、いろんな視点からの想いを投影した「罪と狂気」の物語になっています。「罪と狂気」というテーマ性自体の表現幅も、このシングル作品を通して広げられた実感も覚えています。

――表題曲の『愛憎のファムファタール』の映像(PV)には、R○指定が入るくらい??、かなり猟奇的な姿を映し出しました。
 実際にそうなったと言いますか。R○指定という言い方ではないのですが。今回のPVをウェブ上にアップしようとした中、Googleさんが実施している"Google AdWords"という広告掲載サービスの審査にひっかかり、なんとか映像のUpは出来たんですけど、審査からは跳ねられました。つまり「『愛憎のファムファタール』のPVは、世界のGoogleから放送禁止のお墨付きをもらった映像」なんです。現在、Synk;yetのOfficial Site上で『愛憎のファムファタール』の映像はフルサイズで見れますから、ぜひご覧になってください。
俐乃 『愛憎のファムファタール』自体が、莉希と一緒に楽曲制作を行い始めた時点から、PV映像の内容までも想定し作り上げたものなんですよ。事実、歌詞/楽曲/映像すべてがリンクした内容になっていますからね。

――『愛憎のファムファタール』の映像の中、莉希さんはギコギコと人の身体を切断していますよね。まさかと思うけど、あれが過去の自分の体験なの??
莉希 あの映像に関しては、ありのままの自分の感情を出す形だったので、演じてるとはいえ自然体で出来ました。PVに関しては、過去の実体験というよりも、僕の心の中に巣くう本能的な意識を映像として具現化したものです。

――Synk;yetは、3月26日(木)にTSUTAYA O-WESTを舞台にワンマン・ライブ「Expanding Inner Core-THE FINAL-」を行います。この日のステージでも、軸に据えたテーマは「罪と狂気」になるのでしょうか??
俐乃 その通りです。今ちょうど「罪と狂気」という表現を、どれだけライブを通して具現化していけるのか??を、セットや映像、演奏曲たちをセレクトしながら煮詰めているところなんですけど。「罪と狂気」と言いながらも、『愛憎のファムファタール』のPVに写し出したグロテスクな世界観をライブで表現するわけではけっしてなく、「なぜ『愛憎のファムファタール』のような伝え方をしたのか??」の謎を説き明かす構成になりそうな予感はしています。

 

 

 

これからのSynk;yetを見据えた場合、今回のTSUTAYA O-WEST公演だって「超えるべき場所」であり「通過点となる会場」なんです。


――3月26日(木)にTSUTAYA O-WESTを舞台にワンマン・ライブ「Expanding Inner Core-THE FINAL-」。バンド活動を続けていく中、TSUTAYA O-WESTという舞台は進化成長してゆくうえでの大きなターニングポイントになる場所という意識なのでしょうか??
 バンド活動を始めた頃から、「何時かは自分たちもここにワンマンで立ってみたい」と妄想していたように、何時かはワンマンを行いたい場所ではありましたけど。最初の頃は、目標としてさえも見えていなかった場なのも事実です。
TSUTAYA O-WESTのワンマンを決めたのは、昨年7月20日に高田馬場AREAで行ったワンマンライブを間もなく迎えようとしていた時期。高田馬場AREAのチケットが完売しそうな状況が見えたからこそ、先に、次のワンマン会場としてTSUTAYA O-WESTを抑えました。ただし、「本当に行うかキャンセルするかは7月20日のワンマンの結果を見てからにしよう」「結果が成功だろうと失敗であれ、それでも発表するのはSynk;yetの姿勢としては違うこと」「当日に発表出来るだけの結果を導き出したら発表しよう。そこへ至らなかったら何も公表はしない」と決めて望みました。結果、こうやってTSUTAYA O-WESTでのワンマンを目指せるのも、Synk;yetを応援してくれる人たちの力があったからこそなので。
皇司 メンバーのほとんどがワンマンどころか主催ライブさえ経験がなかったにも関わらず、結成から3年半を待たずにTSUTAYA O-WESTでワンマンを行えるなんて自分たちでも驚きですが、これからのSynk;yetを見据えた場合、今回のTSUTAYA O-WEST公演だって「超えるべき場所」であり「通過点となる会場」なんですよね。そのためにも、しっかりと形を残さねばと思っています。
俐乃 そうだね。TSUTAYA O-WESTを成功させるのはけっして簡単なことではないし、その地に立つのではなく、その地で結果を残すことを目標にしているんだけど。Synk;yet自体は、もっともっと上の景色を目指して活動しているのも事実。まずはしっかりと結果を出し、そのうえで、次なる良い発表をしていけるかが今は使命かなと思ってる。
莉希 TSUTAYA O-WESTは、バンドが大きく成長していくうえで超えてゆくべき登竜門となる場所。僕らにとっても通過点となる地だからこそ絶対に成功させ、未来を見据えた素敵な景色をみんなに見せたいなと思ってる。
唯依葉 みんなも言ってるようにTSUTAYA O-WESTは、「結果を出したうえで超えなきゃいけない場所」。それにこの場所は、「今後ホールを目指していくうえでの入り口となる会場」というイメージを自分は持っている。先に広がる素敵な空間へ進んでいきたいからこそ、まずは、みんなと一緒に力を合わせ、TSUTAYA O-WESTに最高の景色を描きたいなと思っています。
 この日は、先にも語ったように「罪と狂気」をテーマに据えたライブにはなりますが、ビジュアルメタル系という姿勢もしっかり伝えたうえで、Synk;yetの歩みも実感していけるライブにしていくつもりです。

――この日は、訪れた人たちに『Messiah』のPVをDVDに納めて無料配布してくれるそうですね。
 『Messiah』は、バンド活動当初からSynk;yetの顔として演奏してきた、まさに初期衝動に導かれるがままに誕生した楽曲です。しかも、この曲に描き出したテーマ性は、今のSynk;yetが掲げている「罪と狂気」というテーマとも強くリンクした内容。しかもSynk;yetは、ファンのことをメサイア(救世主)と呼んでいるように、いろんなタイミングが重なった今だからこそ改めてこの楽曲を届けたいと思い、今回の無料配布という形を取りました。
 

 

 

6月20日(土)には大阪RUIDOで開催になる「Shock Edge Vol.11-stylish waveへの道-」へも参加が決定!!

――バンドを取り巻く環境も、どんどん広がりを持ち始めていませんか??
 そうなんです。6月20日(土)には大阪RUIDOで開催になる「Shock Edge Vol.11-stylish waveへの道-」へも参加が決定しました。Synk;yetを始めた頃は「出れる」ことさえ考えに及ばなかったレベルだったのに、こうやって有名なイベントから声をかけていただけるようになったのも、自分たちよりも上のシーンで活動しているバンドさんたちからもイベントの誘いがかかるようになったのも、少しずつですがSynk;yetが認められてきたからなのかな??とも感じています。最近は、海外から支持や賛同の声も増えていれば、ライブではコテ系ファンのみならずビジュアルメタル系な音楽好きな方からも強く支持を得られています。4月からは主催ツアーで全国各地をまわりますが、まずはTSUTAYA O-WESTでのワンマンで良い成果を導き、そのうえで今年も精力的に攻めていけたらなと思っています。ぜひ、TSUTAYA O-WESTのライブに足を運んでください。

【Synk;yet OFFICIAL WEBSITE】
http://synkyet.com/

 

【Synk;yet INFORMATION】

★LIVE情報
2015.3.26(木)「Expanding Inner Core-THE FINAL-」

出演:Synk;yet
TSUTAYA O-WEST
OPEN: 17:30 / START 18:00
前売 ¥3,000 / 当日 ¥3,500 ※Drink代別
※当日重大発表あり
※入場者特典あり
■当日限定特典:未発表MV DVD『Messiah-メサイア-』

 


★CD情報
4th SINGLE[愛憎のファムファタール


[TYPE-A] 型番:SWSY-008A 2,160円 (税込)
CD 収録曲:01. 愛憎のファムファタール 02. R.I.P.~Requiescat in Pace~ 03. An die Freude
DVD 収録曲:01. 愛憎のファムファタール (MV)

[TYPE-B] 型番:SWSY-008B 2,160円 (税込)
CD 収録曲:01. 愛憎のファムファタール 02. R.I.P.~Requiescat in Pace~ 03. An die Freude
DVD 収録曲:01. R.I.P. 0Requiescat in Pace 0 (LIVE MV)

[TYPE-C] 型番:SWSY-008C 2,160円 (税込)
CD 収録曲:01. 愛憎のファムファタール 02. R.I.P.~Requiescat in Pace~ 03. An die Freude 04. Fatal lovers-after story-


■4th SINGLE[愛憎のファムファタール]インストアイベント
03/31(火) 仙台little harts
04/07(火) 新潟RIP
04/11(土) ライカエジソン東京店
04/18(土) ライカエジソン大阪店
04/19(日) ライカエジソン名古屋店

★他、LIVE情報
■「Shock Edge Vol.11-stylish waveへの道-」

6/20(土) 大阪RUIDO
OPEN 16:00 / START 17:00
前売 ¥3,500 / 当日 ¥4,000
出演:Synk;yet / AvelCain(ゲスト) / ジン(ゲスト) / ベル / Crimson Shiva / The 3rd
Birthday



■ミサルカ&Synk;yet 共同全国主催ツアー「Legend of Eden 2」
03/31(火) 仙台MACANA
04/02(木) 青森Quarter
04/04(土) 札幌SUSUKINO 810
04/05(土) 札幌SUSUKINO 810
04/07(火) 新潟GOLDEN PIG BLACK
04/14(火) 岡山CRAZY MAMA 2nd ROOM
04/15(水) 広島Namiki Junction
04/16(木) 福岡DRUM SON
04/18(土) 心斎橋Club ALIVE!
04/19(日) 今池CLUB 3STAR
04/28(火) 金沢AZ
04/29(水) 長野JUNK BOX
04/30(木) 高崎Club FLEEZ
05/03(日) 池袋EDGE
05/07(木) 池袋CYBER