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「高めあう関係でいような!」グラビティ “1周念”ワンマンライブレポート!(2018.9.24@池袋EDGE)

グラビティ



グラビティが “一周念&リクト。Birthday ONEMAN LIVE 「向き合いたい!!」” を2018年9月24日、東京・池袋EDGEにて開催した。

活動を開始してからちょうど1周年、そしてリクト。(Ba)のバースデーを祝うとあって、チケットは発売から3日と10時間というスピードでソールドアウト。会場は満員のオーディエンスで埋め尽くされた。

暗転すると、スクリーンに「本日はたくさんご来場いただき ありがとうございます」とメッセージが表示された後、突如グラビティの新しいアーティスト写真が!
オーディエンスが喜びの声をあげるも、その写真はすぐに画面から消え、「やっべ、ミスった、LIVE終了後に出すつもりだった…」と文字が表示され、不手際をアピール。オーディエンスからは小さく笑う声が聞こえた。

映像が終わり幕が開くと現れたのは、先程解禁されてしまったアーティスト写真と同じ格好をしたメンバーであった。オーディエンスにとって嬉しいアクシデント&サプライズで始まるライブとなった。

六(Vo)は「さぁ東京!ぶっ飛んでこーぜ!まずは座れ!1曲目、これで何がくるか分かるよなー!?」とオーディエンスに呼びかけ、弦楽器隊はステージ上手側に集合。
すると、オーディエンスは演奏と楽器隊の動きに合わせ、上手から下手、下手から上手へと綺麗なウェーブを作っていった。この1年間を通して培ってきたバンドとファンの絆を早くも感じとることができた瞬間であった。

その流れで始まった1曲目『HIGH Hi!!!』では、フロアに眩しいほどのフラッシュリングが輝き、オーディエンスのボルテージが一気に上がったことが手に取るように分かった。

サングラスをかけた杏(Gt)とmyu(Gt)がオーディエンスを煽ってから始まった『WE ARE THE 兄弟』では、ダンスフロアのようにオーディエンスが踊り散らかした。「エビバリ!!!」と叫ぶ声の大きさからも、最高級に楽しんでいることが伝ってきた。

その後、一度幕が閉まると、「髪切った?」でおなじみの超有名司会者による某有名音楽番組にグラビティが出演するというパロディ映像が流れる場面が。

再び幕が開くと、映像と同じくカラーのつなぎを着たメンバーが登場し、ステージ手前側に横並びのフォーメーションで披露する『super 6 power』へ。歌い踊るだけでなく、ステージを暗転させ、サイリウムをオタ芸のように振り回すなど、アイドル現場のようなひとコマもあった。

続く『よいしょ!わっしょい!グラビティ!』では、リクト。(Ba)が自分の誕生日を祝うよう、オーディエンスにコールアンドレスポンスを呼びかけ、他のメンバーも(誕生日ではないが)それに続いた。グラビティでは、楽しければ何でもOKなのだ。

それ以降はバンドスタイルに戻り、六(Vo)が「無理や無茶できるのは、生きている今だけだからな!」と熱く叫んだ『爆走+覚醒+無敵タイム』や、ビジュアル系には“コテ系“や“キラキラ系“などのジャンル分けがあるが、それよりも「伝えたいものがあるかないか」が重要だと断言した『アウトオブアウト』などを披露した。

再びスクリーンに映像が映されると、そこには「重大発表」の文字が。まず、10月17日に会場限定でCDを発売すること、そして来年2月11日に高田馬場AREAでワンマンライブ「壊したい」を開催することが発表され、オーディエンスからは一際大きな歓喜の声があがった。

その後、大きく「黒歴史」と書かれた黒いTシャツで登場したメンバーは、それぞれの想いをオーディエンスに伝えた。

社長(Dr)「まずはみんなにお礼を言いたい。うちのバンドは悪い意味でも良い意味でも目立つバンドだなと、この1年やっててすごく思った。ふざけるときは全力でふざけるし、何もかも全力でやってるから、誤解されることもある。でも、みんなはここに来て楽しいか楽しくないか、それだけ考えてくれればいい。」

リクト。(Ba)「自分たちの曲とか見せ方とか、自信持ってやってるつもり。でも、俺はどうなりたいんだろう?俺がグラビティのベースでいいのかな?と思ってしまうこともある。それでも、最近の活動を通して、俺、ここにいてもいいのかな、って思えた。ありがとうございます。」

myu(Gt)「俺らって『夢』みたいな明るい歌詞って多いじゃないですか。ある人に『今のビジュアル系好きな人にはお前らの明るい歌詞は響かないよ』と言われました。でも、めげずにやってったら、今日は良い景色です。ありがとうございます。」

杏(Gt)「とりあえずありがとう、終わり!」
※六(Vo)が「でもその『ありがとう』にはめちゃくちゃ思いがこもってるんやろうな。」と補足

六(Vo)「自分は今までと変わらず、思ったことだけをしっかり伝えていこうかなって相変わらず思ってます。そうやって、今、みんなに思ってることは、しっかりあの曲に詰めました。だから、ちゃんとそれが響いてるかなってことは、曲で確認したいと思います。」

その言葉のあと、披露された『グララブ!!』では、目の前にいるオーディエンスへの愛を六(Vo)なりの伝え方で叫び、六(Vo)の伝えたいことはまさにこの曲に込められているということが分かった。

ライブ後半戦では、ヴィジュアル系の楽曲には珍しい“MIX“や“ガチ恋口上“のある『ギラギラ卍系』などを披露。
『SNOW』では曲中にも関わらず、プリントシール機のようなアナウンスが流れ、オーディエンスをバックに記念撮影を行うなど、グラビティらしい自由度の高さが感じられた。

六(Vo)「今日楽しんだ分は、自分の私生活に持ち帰ってくれよ。今はこうやってみんなで楽しんでいられるけど、私生活に戻って戦わなきゃいけない時、成長できる時はいつも1人の時なんだよ。俺もそう。だから自分たちもお互いを高めあえるような存在でいたいし、みんなも俺たちと高めあえる存在でいてほしい。そういう関係を仲間って呼べる存在だと思ってる。俺たちもみんなが1人で頑張ってる時に、グラビティがいるから頑張ろうって思ってもらえるような存在でいたい!」

そんな思いを書き下ろしたという新曲を終盤で初披露。真剣にオーディエンスと向き合い、「高めあえる関係でいたい」という熱い思いが歌詞いっぱいに込められていた。

全ての演奏を終えると、六(Vo)を筆頭に挨拶。
六(Vo)「演奏中、お客さんの顔見てたんだけどさ、この子はあの時から来てくれてたなとか、そんないろんな思い出を振り返りながら感慨深くなってました。ありがとうございました!」
そして、社長(Dr)とリクト。(Ba)による一発芸で和やかに“1周念“ワンマンを締めくくった。

グラビティにとって初めての”周念”ライブは、この1年間で感じた想いをぎゅっと詰め込んだステージとなった。彼らに「伝えたい」という想いがある限り、その輝きは増していく。


TEXT:白乃神奈
 

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