The Brow Beatが日比谷野外音楽堂に描いた熱狂。そして2020年、彼らは新たな未来を描き出す!!
以前にインタビューをしたときも、この日のMCでも、Ryujiは「雨降んねぇかなぁ」と口にしていた。彼は、日比谷野外音楽堂のライブで雨が降ると伝説が生まれやすいと思っている。その日の朝までは「夕方頃から雨が降り出す」という予報だったが、残念ながら??曇り空とはいえ、観る側にとっては嬉しい、雨を心配することなく楽しめる天候になった。
この日のライブでも、お客さんたちは笑顔ではしゃいでいたように、雨など降らなくとも、訪れた人たちの中ではしっかり記憶に残る、それぞれの中での伝説のライブになっていたと思う。確かに、何かしらハンデのあったほうが印象には残りやすい。でも、余計な心配を背負わないほうが心置きなく楽しめるのも事実。実際、楽しめたし。いやぁ、Ryujiくんすまん、「晴れて良かったよ!!」。
6月8日(土)、日比谷野外大音楽堂。The Brow Beatにとっては、昨年に続いての日比谷野外音楽堂を舞台にしたライブになる。「The Brow Beat~KLAXON PARTY 2019 at 野音~」と題し、The Brow Beatは立ち見客も含めた満員の会場を舞台にしたライブを行った。
鳴風のギターの音が唸ると同時に、たくさんの輝きを舞台中へ集めるように『メビウス』が飛びだした。楽曲を通して集めた眩しい音の光を、Ryujiは優しい声に乗せ会場中の人たちの心へ届けてきた。時に、雄々しい声も上げながら歌うRyuji。四季を巡りながら愛しい人を求め続けるその歌は、仲間(ファン)たちへ向けた気持ちにも見えていた。彼の身体から放たれ続ける想いを、会場中の人たちが掲げた手を大きく揺らしながらつかみ取る。その様にも、愛おしさを覚えていた。
「サクラサク!!」の叫び声を合図に、楽曲は激しく攻めだした。The Brow Beatが突きつけたのは、『日本』だ。身体の奥底から沸きだす感情をぶつけるように歌う。気持ちを滾らせる演奏に触発されたRyujiは、挑みかかる姿で想いを叩きつけてゆく。沸き上がる心の炎を燃え盛らせろと言わんばかりの勢いと情熱を持って、『火炎』を歌うRyuji。その炎は、気持ちが滾るのに合わせ大きく膨らみ続ける。「いざ飛び込め」の歌詞ではないが、想いが熱を孕み続けるのなら、気持ちのままに感情のアクセルもどんどん踏み込んでいけ!!。まさに、そんな気分だ。
『Hide and Seek』ではジワジワと相手を攻めるように、クールさの中へ艶めいた魅力も匂わせながらRyujiは歌いかけてきた。妖しい恋の駆け引きを仕掛けるように歌う、その様に気持ちがどんどん溺れてゆく。続く『Brilliant Transparency』では、切なさに心が震えるままRyujiは歌声を届けていた。色鮮やかだった思い出が褪せてしまったことを嘆くように、気持ちが叫ぶまま彼は歌声を零していた。
落ちてゆく心へふたたび色を注ぐように、切なさに濡れた感情を優しい想い(歌声)で乾かすよう、Ryujiはミドルバラードの『ドミノ』を穏やかな声を持って歌唱。悲しみの螺旋を遡りふたたび笑顔を取り戻そうと、Ryujiは少しずつ力(光)を注ぐように歌い続けてゆく。その姿は、心の印画紙へしっかり焼きついていった。
熱した感情をぶつけて始まった最初のブロックから、一変。次のブロックでは、悲しみの中へ男ならではの優しさを滲ませながら、想いを零すようにRyujiは歌を届けていた。
ブロック毎に、Ryujiはいろんな感情のドラマを描き出す。「ピエロが流すのが悲しみの涙なら、CLOWNは笑顔を導く道化」、そんなことを語りながら、彼はスリリングかつワイルドな演奏に乗せ、一人の男を舞台に招き入れた。そう、HAKUEIだ。2人は走り出した演奏の上で、『CLOWN』を歌いだす。クールな装いを持った声をRyujiが突きつければ、HAKUEIはハイトーンな声を魅力に、Ryujiの歌声へ華やかさを加えてゆく。激しく跳ねる演奏の上で2人が沸きだす気持ちをぶつけ合う様へ、ゾクゾクッと身体が震え立つほど惹かれてゆく。2人に「心から愛して」「誰よりも愛して」と煽るように歌われたら、気持ちが熱くなるのも当然だ。
メンバーたちの名前を大声で呼び合う『-Member Call-』を挟み、楽曲は『OVER』へ。爆裂した演奏の上で、吐き捨てるように荒々しい歌声をぶつけるRyuji。ワイルドな感情を剥き出しに歌うRyujiとは対照的に、HAKUEIは歌心を持って声を届けていた。サビでは、互いに沸き立つ気持ちを重ねあう姿も。荒れる感情のハモリは、触れた人たちの気持ちも熱く掻き立てていった。
続いて披露したのが、新曲の『サザンクロス』。演奏前に「暴れたい人向けの曲になっています。静かに観たい人は心臓に気をつけて」とRyujiが語っていたように、『サザンクロス』は、激しく唸る演奏の上で、RyujiとHAKUEIが「大罪」「細胞」など破裂音の強い言葉を滾る気持ちのままにぶつける楽曲だ。サビでは心の痛みを抑揚した声で歌い上げるが、それ以外は、強い言葉を2人が次々と叩きつける形を取っている。ライブで暴れたい人、ぜひ共に声を上げ、叫んでくれ。
「ハイホー!!」の掛け合いが登場。勇壮に駆ける演奏の上で、満員の観客たちが大きく手を振り騒ぎだす。言葉を打ち放つようにラップをぶつけるRyuji、彼の滾る感情を、セクシーな声を滲ませながら巧みにフォローするHAKUEI。サビでは、会場中にいる人たちすべての気持ちを解き放つように2人は歌を届けてくれた。『Snow White』は、魂をとても熱く揺さぶる楽曲だ。がなるように歌うRyujiの声は、まるで野獣の雄叫びのようにも響いていた。
舞台上からHAKUEIが立ち去る姿を追いかけるように、激しい演奏が駆けだした。セクシーさも匂わせながら、Ryujiは溜め込んでいた感情を吐き出すように『Scarlet Syndrome』を熱唱。自分の心を開放し、何もかも解き放つように感情をぶつける姿が強烈に瞼へ焼きついた。
高揚した想いのままに歌いあげるRyuji。その声を合図に、演奏は激しく駆けだした。『ジセイノク』に合わせ、Ryujiは高ぶった気持ちのもと、ひと言ひと言を噛みしめながら歌をぶつけていた。Ryujiのデスボイスから楽曲は、スタート。野獣と化した彼は、台の上に足をかけ、身体中から熱を発する勢いで『パラノイド・スター』を荒々しく歌いだす。客席中から突き上がった無数の拳、ときにはRyujiがメガホンも手に叫びを上げ観客たちを煽れば、会場中の人たちも沸き立つ想いを雄叫びに変え、Ryujiへぶつけていた。
それまでの熱狂をすべて包み込み、まぶしい輝きに変えて解き放つよう、本編最後にRyujiは『光のアルペジオ』を届けてくれた。「鳥になって飛び立とう 僕は風になる」とRyujiは歌いかける。会場中の誰もが、彼の歌声へ導かれるように想いを未来へ向ければ、優しく揺れる歌声に心地好く身を預けていった。
暗い舞台の上へ姿を現したRyujiが手にした灯籠に灯(あかり)を灯すと同時に、舞台上へ無数の炎が揺らめきだした。温かい灯へ導かれるように、Ryujiはバラードの『灯籠流し』を歌いだした。隠していた想いを振り絞るように、込み上がる気持ちを零すよう、彼は壊れそうな歌声で『灯籠流し』を切々と歌いかける。この歌には、人との繋がりの大切さを込めている。大切な人を想い揺らめく気持ちが、揺らめく炎と重なりあう。それを感じるたびに、Ryujiが届ける心の声を包み込んであげたい気持ちになっていた。
ピアノの音色に乗せ、Ryujiの温かい歌声が流れだす。会場中が歌声を一つに想いを重ねあう『睡蓮』の登場だ。心に小さな光を集めるように歌が響きだす。生きる意味を問いかけるように。いや、生きる意味を確かめるよう、Ryujiの歌声が触れた人たちの心へ想いを投げかける。終盤に生まれた「命は風に乗り旅をする 命は歌に乗り旅をする」の合唱。Ryujiが、会場に足を運んだ一人一人が、互いに想いを重ね合わせ、心を一つに「生きる」誓いを交わしあっていた。
生きることを謳歌するように。前を見据えながら未来へ共に突き進もうと、最後にRyujiは『アイリス』を届けてくれた。希望の光差す歌に照らされた満員の観客たちが、Ryujiに向かって大きく手の花を咲かせていた。輝く光(Ryuji)に向かって、その花をしっかりと開いていた。
熱狂に導かれ、Ryujiはふたたび舞台へ。演奏前に、メンバーみんなで乾杯をするところも、The Brow Beatのライブではお馴染みの風景。ふたたびHAKUEIも招いたThe Brow Beatは、最後まで熱狂しながらぶちアガろうぜと誘いかけるように『Black&Black』を演奏。RyujiとHAKUEIが、互いに黒い旗をはためかせ、豪快に走る演奏の上に飛び乗り力強く歌声をぶつけあっていた。時に、お互いの顔を見つめながら歌う様からは、2人の強い信頼関係が伝わってきた。
その勢いをさらに加速させるよう最後の最後に、The Brow Beatはバンド名を冠した『Brow Beat』を突きつけた。RyujiとHAKUEIは、未来へ羽ばたくための翼を心の中で大きく広げながら、満員の観客たちヘ、君も心の翼を広げ一緒に飛び立とうと誘いをかけるように「最強の翼でBrow Beat!」と歌いかけてゆく。共に気持ちを一つに未来を見据える、この楽しさを一度味わった人ならわかるだろう。心が無邪気になった瞬間、本当に心に最強の翼が生え、The Brow Beatと一緒に未来へ歩むことにワクワクが止まらなくなることを。それを味わいたくて、また一緒に翼を広げながら笑顔ではしゃぎたくて、彼らの動きを追いかけてしまう気持ちを…。
The Brow Beatは、2020年1月にZepp TOURを開催する。さらに、1月17日には地元仙台でRyujiのバースデーライブが。2月には東京で2日間の凱旋公演も決定している。詳細は、以下の情報を参照していただきたい。なにはともあれ、この熱狂をまた味わえるのが嬉しいじゃない。続きは、来年1月だ!!
■The Brow Beat 2020年 Zepp TOUR & LIVE決定!
Zepp TOUR
1月10日(金) Zepp Divercity Tokyo
1月13日(月・祝) Zepp Namba
1月14日(火) Zepp Nagoya
1月24日(金) Zepp Fukuoka
1月31日(金) Zepp Sapporo
■Ryuji BIRTHDAY LIVE
1月17日 (金) SENDAI GIGS
■東京凱旋LIVE
2月21日(金) LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
2月22日(土) LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
※詳細、チケット情報は後日発表いたします
The Brow Beat オフィシャルHP
https://thebrowbeat.jp/