REPORT

デビューワンマン公演を満員にした蓋然性オルトイズム。欲しがりなボクらの熱狂を好きにして!!



牧瀬裕美、辻海帆、朝比奈なな、白石ねおん、河島有寿、立花憂衣、長月優希、水上咲、枢木まほの9人が集結。2020年12月26日にプレデビューライブを行なってから、1ヶ月強。2月1日(月)、新宿ReNYを舞台に蓋然性オルトイズムが、デビューライブをプチワンマン公演として行なった。チケットはSold Outを記録。早くも、蓋然性オルトイズムへ向けての熱い視線が注がれている。さっそく、当日の模様をここにお伝えしよう。

 

 

 SEが流れた瞬間、耳が惹かれ、気持ちが沸き立つ感覚を覚えた。「空想Believe」の始まりに合わせ幕が上がるや、そこには蓋然性オルトイズムのメンバーたちの姿があった。とても気持ちを騒がせる熱情した楽曲だ。メンバーらが「ヤダヤダヤダ」とすねた仕種と共に甘えた歌声をぶつけるたび、いじらしい姿に触発され、胸をドキドキせずにいれない。触れた瞬間から感情のストッパーを外し、気持ちを解き放てるアッパーな曲調なのも嬉しい。明るい楽曲に乗せ可愛く甘えられちゃ、冷静な心でいれるわけがない!!

 

 激しいトランス系のEDMサウンドの上で、9人は切ない恋心を真っ直ぐにぶつけてきた。蓋然性オルトイズムは「LAST LOVE」を歌いながら、苦しくて悲しい恋する胸の内を、揺れ動く想いのままに歌っていた。本気で相手を求めるからこそ切なさが増す恋心を、彼女たちは愛らしい仕種や歌声で伝えてゆく。無理に痛みを隠すように笑顔で歌う姿に、胸がキュッと疼いていた。

 

 「君と巡りあえた奇跡忘れない」。続く「ダイヤモンドダスト」でも彼女たちは、叶わぬ恋に心を痛める切ない想いを募るように歌っていた。力強く躍動するダンスロックに乗せて歌うことで、叶わないけど「好き」という苦しい想いが、より増幅して胸に響く。でも、曲調が華やかだからこそ、彼女たちの振りを真似ながら一緒に躍りたくなる。

 

 蓋然性オルトイズムの特色でもあるノンストップで楽曲を歌うスタイルは、楽曲の表情がどんな風に変わろうとも、ずっと熱狂や夢中というアクセルを踏んだままの気持ちでいさせてくれる。

 続く「花言葉〜君を忘れない〜」でも9人は、切ない気持ちを受けとめてと願うように歌っていた。華やかで躍動的な楽曲へ相反するよう、切なさに濡れる乙女の恋心を歌う蓋然性オルトイズム。彼女たちが身につけたピンクの衣装は、まるで儚く散る恋の花びらのよう。その姿で舞台中を駆け回るたび、桜の花びらたちが舞い散るような感覚さえ覚えていた。でも、彼女たちは「自分らしく咲き誇れ」と歌っていた。彼女たち自身が切ない恋の歌を介して、自分たちの気持ちを熱く奮い立たせていた。

                   

 まるで、舞台劇の一場面のようだ。哀愁ドラマチックな「永遠Memories」に乗せ9人は、恋の悲しみに暮れる乙女の姿を物語っていた。悲しさを情熱に変えるように歌うのも、彼女たち自身が悲劇のヒロインを演じながらも、そこに希望を見いだしているからだ。

 

 美しい三拍子の旋律から、一気に楽曲は華やかなエレクトロ音をまといだした。沸き立つ気持ちを、9人は「storia」に乗せ歌いだす。「Dearest あなたに届くように  Dearest認められたいのよ Dearestきっと叶えるから 今は止めないで」と、みずからを鼓舞するように歌うその声に気持ちが熱く沸き立つ。フロア中の人たちも、メンバーたちの軽やかに揺らす手の動きに合わせ、同じように手を揺らしていた。乙女の強い決意を凛々しく歌うその姿へ触れ、気持ちが熱く奮い立たずにいれない。

 

 演奏を一切止めることなく、楽曲は「ナミダの両思い」へ。悲しみや切ない乙女の恋心を歌いながらも、そこへ幸せを求める想いを塗り重ねることで、彼女たちは観ている人たちの心にも、悲しみを乗り越えた先には幸せが待っているという希望を示してゆく。たとえ涙に浸る楽曲だろうと、彼女たち自身は、いつも強い表情を浮かべ歌っている。切ない恋に揺れる乙女心を立て続けに届けてきたこの日の蓋然性オルトイズムのステージは、悲しみの涙を振り切り前向きな自分に生まれ変われる、そんな女性の姿を映し出すドラマのようにも見えていた。

 

 自己紹介を挟み、ここから一気にラストスパートへ!!

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 続いて披露したのが、新曲の「TO BE ALIVE〜夢物語〜」。気持ちを熱く高ぶらせる始まりだ。耳にした人たちを、異世界に広がる物語の世界へ連れだす楽曲だ。彼女たち自身も、夢に想いを馳せるように歌っていた。メンバーたちが物語のヒロインに心を同化。「夢のような夢を見てる」気持ちを、力強い楽曲に乗せ高らかに歌っていた。自分たちが運命さえ変えてやる気持ちで、彼女たちは歌を届けてくれた。

 

 キラキラとした音に触れた瞬間、心がワクワクした色に染まりだす。とても躍動した楽曲だ。性急なダンスビートに乗せて歌いだしたのが、「リスタート」。彼女たちは哀しみや涙を、何時だって希望や力に変えてゆく。前向きな気持ちを、9人は込み上げる嬉しさを隠すことなく。むしろ、心の中で輝いた光をフロア中の人たちに降り注ぐように歌っていた。「君と描く大きな夢 キラリ光る涙色」や「笑顔の花咲かせてゆく」の歌詞ではないが、心に勇気や光を降り注ぐこの歌に触れていると、嬉しいくらいに胸が沸き立つ。悲しさの中へあえて笑顔でいることで、彼女たちは自分たちの気持ちを前へ前へと押し進めてゆく。

 

 蓋然性オルトイズムが最後に届けたのが、「欲しがりなボクにKissをして」。胸をキュンと嬉しく刺激するダンスポップチューンだ。いじらしくて、でも愛らしい乙女の心模様を甘えた素振りで歌われちゃ、胸のドキドキが止まらない。「君の存在は罪だね」と彼女たちは、歌う。僕らからしたら、その甘えた歌声や魅惑的なパフォーマンスこそが、罪だよ。「ねぇギュッとギュッと抱きしめて」と歌うその言葉を、そのまま返したい。9人は歌いかける、「きっと運命の恋だね」と。この歌に触れている間、チャーミングで乙女(もしや小悪魔?)な彼女たちの姿にメロメロだった。

 

 涙色した哀しみの歌と、胸をキュンキュンときめかす華やかな歌、今は二つの心模様を通して観ている人たちに幸せを与えてゆく蓋然性オルトイズム。これから彼女たちがどんな風に成長してゆくのか、とても楽しみになってきた。

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PHOTO:KURO

TEXT:長澤智典

 

★インフォメーション★

 

蓋然性オルトイズム

〜枢木まほ生誕祭〜

2月25日(木)

会場新宿WALLY

ゲスト

泡沫シークレット

Neat and clean-ニトクリ-

sistersあにま

 

 

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水上咲

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セットリスト

「空想Believe」

「LAST LOVE」

「ダイヤモンドダスト」

「花言葉〜君を忘れない〜」

「永遠Memories」

「storia」

「ナミダの両思い」

〜MC〜

「TO BE ALIVE〜夢物語〜」

「リスタート」

「欲しがりなボクにKissをして」