【インタビュー】THE SOUND BEE HD、20周年記念のベスト盤に込めた想いについて熱く語る!!!!

2021.06.02

THE SOUND BEE HD

先日、結成20周年を記念したベスト盤「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」を発売したTHE SOUND BEE HD。バンドは2000年6月1日結成のため、本当なら1年前の6月にベスト盤を発売、リリース記念のワンマン公演も含め20周年を盛大に祝うはずだった。だが、コロナ禍によりワンマン公演も、CD盤の発売も何度も延期に。結果、2021年4月に先行リリースも兼ねたワンマン公演を行ない、5月26日に無事ベスト盤を発売。なんとか20周年内に形を整えた。

このたび、メンバーらが20年という日々について語ってくれた。今回、「20年の日々を振り返っての思い編」「「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」について編」と2回に分けて、メンバーのインタビューを作成。ここでは、「「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」について編」をお届けしよう。

いろんな人たちに「20年続けるってどんな気持ちなんですか?」と聞かれるんだけど。音楽を続けるのは当たり前のことだから、どんな気持ちも何もないよね。

――「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」には、「2021年バージョン」に進化させた楽曲も数曲収録していますよね。

裕-Yuu- せっかくのベスト盤だったので、今のTHE SOUND BEE HDのスタイルに進化させたい曲に関しては新録しています。

HIRO 自分がTHE SOUND BEE HDのメンバーになってからで数えたら、もう12年くらいになるんですけど。加入当初によく演奏していた懐かしい曲も入ってるし。それこそ「monster」は、歌舞伎風のメイクをしながら演奏していたことも思い出すように、またあのメイクをして叩いてみたいなとも思ってしまったからね。

DaISUKE DARK SIDE あの当時は、海外の人たちを意識して、和の要素を音楽性やヴィジュアル面でも取り入れようということから、HIROが歌舞伎風のメイクをすれ

ば、俺が花魁のような格好もしていたように、そんな時期もあったなということも確かに思い出させてくれるよね。

――YOUさんも、「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」にまつわる想い出があったら教えてください。

YOU THE SOUND BEE HDの楽曲の場合、わたしが歌詞を書かせてもらうことが多いのですが、そのときに何があったのかを思い起こすように書くことが多いんです。ベスト盤の中で一つあげるとするなら、DISC2に収録した「翔」。これは、もうライブではやることのない幻の曲。その曲が入っているミニアルバムの「華」を出したのが

2011年6月のこと。つまり、東日本大震災後すぐに出した作品になるんです。THE SOUND BEE HDと言えば退廃的な歌詞や死生観を言葉にした歌が多い中、あの時期という理由もあって、どうしても希望や光など、前向きな想いを歌に込めたかったんですね。そこで急遽、希望や光などの要素を取り入れた歌として書き直したのが、「翔」

でした。今もまた、コロナ禍の中、心が閉塞している大変な人たちが多いじゃないですか。だからこそ、ふたたび一緒に乗り越えていこうというわたしなりの想いを伝え

たくて、歌詞カードには今回、日本語で訳詞も乗せています。ぜひ、その対訳も読んでもらえたらなと思います。

――ベスト盤の「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」には、いろんな想いが詰め込まれているんですね。

DaISUKE DARK SIDE もちろん、1曲1曲いろんな感情がそこには詰め込まれているけど。ただ、今の自分たちは…とくに俺は、過去にはまったく執着はしていない。よく、いろんな人たちに「20年続けるってどんな気持ちなんですか?」と聞かれるんだけど。俺自身の中では、すでに新しい作品や次のライブへ意識が向いてるし、音楽を続けるのは当たり前のことだから、どんな気持ちも何もないよね。これまでも、これからも立ち止まるつもりも悩む気もないけど。でも、「悩んだら負けだな」という意識

もどっかにあるように、俺は何時だって先のことしか見ていない。それに、長く続けることが偉いことだなんてぜんぜん思いもしないからね、俺は…。

――改めて、それぞれ「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」について、ひと言お願いしても良いですか?

裕-Yuu- 「DEAD MEMORIES-THE SOUND BEE HD 20th anniversary-」には新しくアレンジした曲たちもいくつか収録しているように、そこも踏まえて収録した29曲すべてを聞いてほしいですね。中でも、アルバムの最後に収録した「SLIPPING TO THE HOLE 2021」は、原曲自体底抜けに明るかったし、今もその名残はあるんですけど。今のTHE SOUND BEE HDのスタイルにだいぶ寄せた形にリアレンジしました。順番通りに楽曲を味わい、そのうえで、最後にこの歌に触れてほしいなと思います。

HIRO 次のワンマン公演では、全曲ライブ演奏したいなと思えたくらい、懐かしい曲たちも久し振りにライブで演奏したいなと思わせてくれたアルバムです。これでも、

まだまだ漏れてる曲たちがTHE SOUND BEE HDの中にはいっぱいあるけどね。

DaISUKE DARK SIDE そうだね。今回はベスト盤ということで、Starwave Recordsへ所属した以降に発売した作品たちの中から2曲ずつなど満遍なく選んだんだけど。それでも、29曲というボリュームになってしまったからね。

裕-Yuu- 本当なら「グレイテストヒッツ」とつけたいくらい、バランス良く収録したベスト盤になっています。

YOU わたしも「2021」とついてる曲たちに注目してほしいなと思ってるんだけど。中でも「SLIPPING TO THE HOLE 2021」は、このバンドでずっと活動を続けようと思わせてくれた曲。今のTHE SOUND BEE HDの場合、「answer」をライブの一番最後に持ってくることが多いけど。昔は、よく「SLIPPING TO THE HOLE」を冒頭かラストに持ってきてライブノリを作っていた。その曲を、今のTHE SOUND BEE HDのスタイルとして聞かせたくて今回アレンジしたように、この歌もぜひ聞いてください。

DaISUKE DARK SIDE 確かに、これまでにもTHE SOUND BEE HDにはいろんなことがあったけど。けっして振り返るんじゃなくて、もっと未来へ目を向けていきたい。その思いもあって「DEAD MEMORIES」というタイトルを付けたんですよね。やっぱし自分は…自分らは、未来にしか興味を示さない姿勢でいることのほうが似合ってる。もちろん、20周年の節目となる作品であり、THE SOUND BEE HDの代表曲たちをパッケージしたベスト盤ではあるんだけど。むしろ、ここからTHE SOUND BEE HDの未来を感じ取ってもらいえたらなと思ってる。これからもTHE SOUND BEE HDは、体力の続く限り、新しい音源を作り、新たなツアーやワンマンライブを行ないながら。また時期がくれば海外にも足を運び続けようと思ってる。むしろ、それしか興味がない。そういう音楽ライフを俺らは送っているように、みんなも同じ気持ちを持って、これからも一緒にTHE SOUND BEE HDとしての音楽ライフを送ってくれたらなと思ってる。

TEXT:長澤智典

daisuke 139
▲Vocal DaISUKE DARK SIDE