3月28日に最新シングル『願い事は1つさ』を発売するアンティック-珈琲店-。4月28日には、日比谷野外大音楽堂を舞台に「15th Anniversary Year LIVE CAFE TOUR Grand Final「僕らの奇跡の合言葉は“ニャッピーo(≧∀≦)o”」～Hibiya On ★ザ★ 御New世界(完)～」も開催する。今回は、バンドを代表し、みくに4回に渡り話を伺った。

撮影：菅沼剛弘 / インタビュー：長澤智典
Photographs by Takehiro Suganuma / Interview by Tomonori Nagasawa

家出ばかりしている女子高校生だったけど、子供が出来ちゃって、急に「ちゃんとしなきゃ」と思い始め、しっかりしだすみたいな。そういう感じに近いのかな!?

――今年、アンティック-珈琲店-の15周年を迎えます。正式には今年の5月で、結成から15周年を迎える形になるのでしょうか?
みく　そうです。5月から、15周年に突入します。なので、今はまだ正確には15周年ではないです。
 

――ということは、最新シングル『願い事は1つさ』は、15周年記念シングルというわけではない形だ。
みく　正直、15周年前のリリース作品にはなっちゃいますね。
 

――ここからは、15周年という括りで話します。ベタな質問になりますが、みくさん自身、気がついたら15周年という意識なのでしょうか?
みく　気がついたらですね。2年間の活動休止も挟んでたんで、実質、アンティック-珈琲店-としての活動は13年間なんですけど。結成してから数えたら15年ということで15周年と言ってますが。それでも、「15年間もホントにやったのかな」って自分で疑っちゃうくらいですからね。
 

――復活してからも、けっこうな年月が経っていますよね。
みく　復活したのが2012年ですから、もう6年前なんですよね。まだまだ感覚面では最近に感じるんですけど…。
 

――その時点からを振り返っても、かなり濃い日々を過ごしていませんか?
みく　ですねぇ。海外ツアーもやれば、47都道府県ワンマンツアーもやって…。何より一番大きいのが、メジャーへ行けたことですね。この6年間の中でさえ、普通じゃ経験出来ないことをいろいろ経験させてもらっています。
 

――15周年という年月の歩みはありますが、アンティック-珈琲店-の活動を見ていると、ここ数年来の中、新しい土壌を築いてきた印象も強く感じます。
みく　なんか、それまで浮き足立って活動していたのが、地に足つくようになったと言いますか、自分らのやっていることに対して噛みしめるようになりましたからね。
 

――噛みしめるですか。
みく　そう。活休前には、何処かちょっとルーティンワークになっていたところがあったと言いますか。求められた仕事を一生懸命にやってはいたんですけど、少し受け身だったのか、自分たちから発信して何かを変えてやる意識がどこか希薄でした。だけど今は、「自分たちからいろいろ発信していきたいな」と思うようになりましたからね。
 

――環境の変化が与える意識の変化。それって、実際に多々起きることですからね。
みく　そうなんですよね。よく聞くじゃないですか、家出ばかりしている女子高校生だったけど、子供が出来ちゃって、急に「ちゃんとしなきゃ」と思い始め、しっかりしだすみたいな。そういう感じに近いのかな!?
 

――……よく聞く話……ねぇ…。
みく　女の子に子供が出来たことで、いわゆる責任感というものが芽生えだした。それと同じような意識を、僕らはバンド活動や音楽制作をしていく中で感じては、変化し続けてきたってことなんですよ。
 

――メンバーみんな、より責任感が強くなってきたわけだ。
みく　そうですね。
 

――活動休止という多少のインターバルを置いたことが、いろんな面で自分たちの気持ちをプラスにリセットしてゆく結果になったような…。
みく　そうなんです。メンバー個々の考え方や性格を含め、あの経験を経て、みんないろいろと変わりましたからね。
 

――みなさん、どうアンティック-珈琲店-の世界観を広げてゆくかの意識も強くなりましたよね。
みく　そうですね。音楽性も含め。僕で言うなら、歌に対しての考え方も変わってきましたからね。
 

――楽曲は変わらずにキャッチーだけど、ライブ面に於いては、より激しく感情を伝えるようになった印象も持っています。
みく　あー、確かにそうなりましたよね。ひと口にお客さんと言っても、ライブに何回も通ってくれるお客さんもいれば、年に1回足を運ぶお客さんだっているわけじゃないですか。その1回のチャンスの中、自分を出せずに終わってしまうのがすごく嫌で。だからこそ、そのときに思っていること全部を毎回口にしたり身体で現したいなぁと思うようになりました。そこからなんです、自分が内の中に秘めていた感情を、すべて外へ出していくようになったのは。

アンティック-珈琲店-の中、「シングルのA面曲としては、初の失恋ソング」になります。

――これから15周年の幕開けが始まりますが、その前にまずは、最新シングル『願い事は1つさ』を楽しんでいただかなきゃですよね。
みく　そうしていただけたら嬉しいです。
 

――今回は、春の時期にリリース。まさかの失恋ソングを持ってきました。
みく　「春に向けての」という意識もあるんですけど、アンティック-珈琲店-にとって、「シングルのA面曲としては、初の失恋ソングになる」のもデカいこと。そういうところも新しいなぁと思う。
 

――確かに。
みく　しかも、嬉しい成長もありました。
 

――それは、どんなことですか?
みく　メジャーデビューしてから…いや、復活してから、僕らもいい意味で丸くなったんで、曲調に対してもメンバーらの意志や意見をより尊重するのと同時に、自分の想いも真っ直ぐぶつけるようになったんですね。
 

――ほぉ…。
みく　だって、心の中で思っているのに、相手の気持ちを尊重しすぎるあまり言葉を飲み込むのもどうなのかなぁと思うじゃないですか。だから今回の『願い事は1つさ』というシングル制作の時期より、思ったことをメンバーへいろいろと言うようになりました。
結果、アンティック-珈琲店-の楽曲を、自分も含め、メンバー一丸となって発信していけるようになった、その最初の作品が『願い事は1つさ』なんだと思います。
 

――そういう意識の変化があったわけだ。
みく　そうなんです。なんか、変な遠慮は良くないなぁと思って。もちろん、一人一人の意志や制作した楽曲の想いを尊重するのも大事ですけど。その楽曲に対して思ったことはしっかりと伝え、そのうえで意志を尊重するなり考えようと。だって、人生一回きりなんだから、後悔はしたくないじゃないですか。だからこそ、言うべきことは言おうと思ったし、そうやって今回のシングル作品を作りました。おかげで、『願い事は1つさ』という作品に対する想い入れが、より強くなりましたからね。

アンティック-珈琲店-は、カノンの作る楽曲を前に出してやるべきじゃないか…。

――メジャーデビュー以降、多少、他の方の作った楽曲を歌ったこともありましたけど。つねに軸に置いていたのは、メンバーたちの作曲した楽曲たち。そこのこだわりも、みなさん強く持ちながら活動を続けていますよね。
みく　そこの事実は確かにあります。メジャーデビューシングルは、他の作家の方に書いていただいたりもしましたけど。それは、メジャーデビューしたことへのプレゼントだと僕らは受け止めていて。もちろん、とっても大事な曲だし、大好きな歌ですけど。そのぶん、「何故、メンバーの曲をデビュー曲に持って行けなかったのか」という悔しさもありました。同時に、自分たちの中に「何故、こういう格好いい楽曲を作れないんだろう」という疑問も生まれました。でも、ああいう格好いい楽曲は作れなくても、自分たちにしか作れない楽曲があるのも事実なんです。
 

――その通りだと思いますよ。
みく　これは、個人的な想いとして語りますけど。自分たちにしか出来ない楽曲というのは、カノンが作ってくる曲が多いなぁと思ってて。だからこそ「アンティック-珈琲店-は、カノンの作る楽曲を前に出してやるべきじゃないか」と思っていたところ、今回のシングル曲の選曲会のときに、その想いを具現化するのに相応しいカノンの曲が届いたわけですよ。そこから、「これでいこう」となったわけなんです。

――そういう流れもあったんですね。
みく　カノンの持ってきた2曲を僕らが凄く好きになれたことから、今回は『願い事は1つさ』を表題曲に、C/Wには、もう1曲カノンの持ってきた『ねぇ』を。さらにもう1曲は、僕の作った『キミはいつか鍵になる～truth or lie～』を入れた形になりました。

第1回｜第2回｜第3回｜第4回

　　　INFORMATION　　　

ニコニコ公式ブロマガ「club Zy.チャンネル」にも掲載中!!
2018年3月の特集アーティストとしてロングインタビューを先行配信＆ここでしか見れないミニテーマインタビュー・撮り下ろしフォト・動画を随時配信！
※パソコン、スマートフォンからご利用いただけます。
【日刊ブロマガ！club Zy.チャンネル】http://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga

携帯公式サイト「club Zy.チャンネル」でも特集中!!
特集アーティストとして、ここでしか見られないミニテーマインタビューを公開！
※ガラケーからのみご利用いただけます。
【club Zy.チャンネル】http://ch.club-zy.com

フリーペーパー「club Zy.MAG Vol.42」の裏表紙に登場！
V系フリーペーパー「club Zy.MAG Vol.42」の裏表紙特集にアンティック-珈琲店-・みくが登場！
全国のCDショップ、ライブハウスで無料配布中!

配布店舗一覧は[コチラ]
定期購読のお申し込みは[コチラ] 




 

R指定 / HERO / the Raid. / DIAURA / HAKUEI /GOTCHAROCKA / 己龍 etc... 発刊！