REPORT

stylish wave MAX'16 "一撃乱舞" ライブレポート

Chanty FEST VAINQUEUR Smileberry the LOTUS the Raid. ギガマウス ジン ベル



7月9日(土)高田馬場AREAを皮切りにスタートした夏の風物詩の一つ『stylish wave CIRCUIT'16夏の陣 "今宵狂乱"』のグランドファイナルが8月13日(土)新宿ReNYを舞台に『stylish wave MAX'16 "一撃乱舞"』として開催された。参加したのは、the LOTUS、ベル、Smileberry、Chanty、ギガマウス、the Raid.、ジンの面々。そして今回はゲストにFEST VAINQUEURも登場してくれた。どんな一撃乱舞を見せてくれたのかその模様をお届けしたいと思う。

TEXT:橋本美波

□the LOTUS(O.A.)




観客の手拍子とSEと共にオープニングアクトを飾ったのは、シンフォニックハードロックの要素が組み込まれているthe LOTUS。
魅惑的で不思議なサウンドを絡め合わせた『Zero』でスタートし、独特な闇の世界へ誘いだす。激しさを増すかのようにヘドバンをしまくる観客の姿が目に焼き付く程で、頭を振らずにはいられないのがよく伝わってきた。

the LOTUSのダンスロックナンバー『Magical Dancing Night』ではオーディエンスと掛け声を交わし合いながらも拳を真上へと掲げまくり、くるくると回りだすフリが印象的。猛烈に踊り繋ぐそのフロアの景色は、なんといってもロックすぎる光景だ。
レイ(vocal)が「最高の声を聞かせてください!!」とフロアに叫ぶと、激しくも疾走感のある『Wish』へと終幕に向かって走り出していく。ワイルドに噛みついてくる音使いと、優しく響くレイのボイスが妙に危険な香りを漂わせている空間を作っていた。

[SET LIST]
1.Zero
2.Magical Dancing Night
3.Wish




□ベル


鐘の音が響きわたり、どこか哀愁漂うSEが流れ出し登場したのはベル。
「さあ行くよstylish wave!両手を上げてください!!」とハロ(vocal)が告げるとフロアからは華麗な扇子がゆらゆらと飛びかっていく『涙傘』へと突入する。夢人(guitar)のギターソロでは、広がる程の観客が描く咲きが満開で、その景色は何といっても美しい。
MCでは、「僕たちベルはstylish waveを名古屋、大阪、東京の3つを回ってきました。今日は、トッパーとして次のバンドさんへと繋いでいきたいと思います!!」とハロが話すと、明弥(bass)のモノマネコーナーへ。ラーメンマンや、アンプなどの気持ちモノマネをするのが最近のブームらしくコミカルなトークを繰り広げてくれた。

両手をバタバタさせまくり会場がヒートアップしたのは『夕立ララバイ』。
夕焼け空の下、人との別れを連想させるかのように、手をバラバラと振りまくるフリが印象的だった。後半戦では、ドラマティックな懐メロと甘いハロのボイスに誘われる『ノンフィクション』を披露し、フロアも身を揺らしまくるのは間違いなかった!!
毒っ気のあるリズムに捕まりそうになるのは『やってない』。タイトル通りのやってないとは真逆に、やってやろうじゃないか!という勢いを観客が見出していく程。

ラストでは新曲の『真夏のバラッド』へ。タオルをぐるぐると回しだしたり、縦に振りまくったりと好きなように楽しむオーディエンスの姿はベルが作る夏の世界へ招待されていたように感じた。

[SET LIST]
1.涙傘
2.夕立ララバイ
3.ノンフィクション
4.やってない
5.真夏のバラッド





□Smileberry


ステージを一気に華やかさと輝きに満たしてくれたのはSmileberry。そんな彼らが一曲目に披露したのは『Sun!Sun!Smile!!』。ライブお馴染みの明るくキャッチーなこの楽曲は、フロアにいる観客を思わず笑顔にしてしまう魔力を持ってる程。まるで太陽のような存在がSmileberryだと感じさせる。
ストレートな告白ソング『キミが好き』では、上手や下手にひたすらモッシュをしまくる光景が広がっており、ウエーブの波が徐々に出来上がっていた。

「新宿ReNY楽しんでるか!?魂の声です!デスボイス!!」とMotoki(vocal)がライブでお馴染みのデスボイスのやりとりを観客とした後、「外は相も変わらず 熱いですね。まだまだ夏ですね。みなさん夏の思い出らしいことをしましたか?僕たちはそんな夏らしいことをせず絶賛ツアーを回ってる最中です。今日のライブはとことん、ひと夏の想い出を作って帰りましょう!!」と語ると、3曲目の『ワンダーワード』に向かい出す。Smileberryが描く愛らしい空間に導かれ隣同士の人と手を繋ぎながら横揺れをする人々が見られ、終始無邪気にはしゃぐ少女たちがそこにいた。

「ここから暴れる準備は出来ているか!」と強気な煽りを叩き出すMotokiに続くと『Fly again』へ。髪が乱れる程のヘドバンと拳を振りまくる会場は、何とも激烈的だった。Smileberryがラストを飾ったのは、甘くも時に小悪魔チックな雰囲気を作る『小悪魔KISS ME』。キュートだけじゃなく、たまに見せる激しさのフリのギャップがたまらない楽曲だと感じさせた。ラブリーさと、ときにワイルドな一面を見せる彼らのステージはオーディエンスをドキドキワクワクさせたり、笑顔を引き出す魔法を放ってくれていた。

[SET LIST]
1.Sun!Sun!Smile!!
2.キミが好き
3.ワンダーワード
4.Fly again
5.小悪魔KISS ME


                



□Chanty


静寂なSEをバックに登場したのはChanty。1曲目に飛び出してきたのは、失踪感と邪悪な想いが伝わってくる『ひどいかお』。静と動でお馴染みの彼らのステージはスタートから、妙な感覚を味合わせてくる。手拍子が鳴り響き、スピード感があるメロディーが奏でられたのは『無限ループ』。タオルをふんだんに振り回し徐々にアクティブに暴れまくっていく。

「stylish wave初参戦のChantyです。よろしくお願いします。」と芥(vocal)が語ると、Chantyのお祭り騒ぎの『やんなっちゃう』へと突入し、フロアを夏祭りに引き込みだす。続く『m.o.b.』では、オーディエンスの強力的な掛け声が飛びだし芥も奇声を出しまくる。
まるで時が止まってしまったような瞬間にさせたのは、『ねたましい』。Chantyが作り出す奥底にある闇がゆっくりと歌いだされ、その空気に飲まれていく。

「気づけばそこは今夜未明…」と歌われたのはラストの『今夜未明』。
ステージから思わず目をそらさずにはいられない、その空間はしっとりとそしてどっぷりと奈落の底に突き落とされてしまいそうになった。
魅惑の世界観を描いていたChantyは、stylish waveに痛い程のサウンドと景色を産み落として去ってくれた。

[SET LIST]
1.ひどいかお
2.無限ループ
3.やんなっちゃう
4.m.o.b.
5.ねたましい
6.今夜未明





□ギガマウス


「お前らの人生の25分をギガマウスにくれ!!」と強烈に会場を煽ったのはパーティーロックの暴走族ギガマウス。同期音を使わずにこれから演奏していく彼らの渾身の一曲目は、『SCRAP ROCK』で一気にスタート。ここはロックの戦場か!?と感じさせる程、彼らの暴走は止まらず、フロアも熱狂度をあげていく。
「隣の人と手と繋ぎ高く掲げろ!!」と式(vocal)が伝え続いたのは『SCARY GODS SHOW』。これぞパーティーロックと感じさせるそのサウンドの威力は凄まじいものがある。

「俺たちがギガマウスだ!ついてこい!!新宿!ご機嫌いかがですか?ファイナルなんでね、みんなで気合いを入れてやっていこうと思います。俺たちが見たことのない空間を作っていこう。」と式が語ると、seiya(bass)のベース音がズシズシと重みを増し豪快に披露される『over&over』に突入。その鋭さを持ち味にするサウンドを先頭に、ライ(drum)のドラムビートが後押しをしていき徐々にヒートアップさせていく。

「全員拳あげろ!!準備はいいかい?もっと大暴れしようぜ東京!」と式が煽ると、ユッキー(guitar)のパワフルなギターが鳴り響く『BITE MY LIFE』へと繋ぐ。タオルを無我夢中で回すフロア全体の回りでは大きな突風が起こりだす。
心の檻をぶち抜いてきたのはラストの『監獄ロックメン』。”Cutしたい Fxxk off 期待 Bad 未来 監獄ロックメン”というフレーズが耳によく残り、まるで捕らわれた囚人たち(オーディエンス)がギガマウスによって監獄から解放され、自由に理性を壊していく様が見られているように思えた。

[SET LIST]
1.SCRAP ROCK
2.SCARY GODS SHOW
3.over&over
4.BITE MY LIFE
5.監獄ロックメン

 


                     
□the Raid.


「でっかい声ちょうだい」とオーディエンスと掛け声合戦が始まり登場したのは、the Raid.。そんな彼らが1曲目に持ってきたのはテクニカルなフリが記憶に残る『女ルカリ』で、熱狂の渦への幕開けだ。
舞い踊る楽園へと誘いこんだのは、『泡姫』。誰もが一度は耳にしたことのある花一匁というフレーズを加えているこの楽曲は、思わず歌って踊り狂わずにはいられない。
MCでは、一陽(drum)がthe Raid.のインフォメーションを兼ねて匠なトーク術で場を和ませるのが印象的だ。

3曲目の『虹色farewell』では、メロディアスな音使いに包まれながらも光り輝く照明に照らされ、虹の先へとthe Raid.が引っ張ってくれるような会場との一体感が生まれていた。
スピード感がありながらも、拳を上げまくりながら始まったのは、『病んでる君に贈る歌』。
現代病を歌っているこの楽曲は、病みソングでありながらもそんなあなたを救い出すthe Raid.なりの救出ナンバー。今だけはすべて忘れて思うがままに、はしゃぐ観客の姿は本当に気持ちが良さそうだった。
ラストでは機材トラブルに見舞われながらも、そんな出来事を吹き飛ばず勢いの『純潔ピラニア』で会場のボルテージをマックスにさせにいく。
最後は「みんなで広げようレイダースの輪!」で会場をthe Raid.に色に染め上げてくれた。

[SET LIST]
1.女ルカリ
2.泡姫
3.虹色farewell
4.病んでる君に贈る歌
5.純潔ピラニア



                    
□FEST VAINQUEUR(GUEST)


「stylish wave MAX'16 "一撃乱舞"」のゲストとして登場してくれたのはFEST VAINQUEUR。今日の彼らは一味違い、浴衣姿に身にまといながらステージに現れてくれた。
手扇子をひらひらとなびかせながらも、激しく頭を揺さぶるナンバーを叩きつけたのは『カルマ』。透き通りながらも力強いHAL(vocal)の歌声に酔いしれ、思わず圧倒させられる。拳の渦がフロアに見られたのは『GONG!!!』。おまけに頭が吹っ飛んでしまうんじゃないか!?と感じさせる程どこまでも熱狂を描き出す彼らのパフォーマンス力。
3曲目の『W~貴方を死ぬほど愛してる…貴方は死ぬほど愛せる?~』では、ミステリアスで中毒性のあるナンバーに心惹かれてしまう。

「どのバンドのタオルでもいいぜ!振れ!!」とHALが煽り続いたのは『RUSSIAN ROULETTE』。タオルを持ちながら飛び跳ねたり、折り畳みが炸裂させるその瞬間はFEST VAINQUEUR流の嵐が巻き起こる。
ヘドバンの連鎖が止まらない瞬間へと変えたのは、『現代的疑惑都市'DOUBT!'』。好きなメンバーにハートを飛ばしまくるオーディエンスの姿もあれば、打って変わって、またまた激しさへと巻き戻されていく。
ラストはこの季節にぴったりのナンバー『夏空花火』と走り出し、彼らの美しくも煌びやかな旋律は最後まで止まらずに駆け抜けてくれた。

[SET LIST]
1.カルマ
2.GONG!!!
3.W~貴方を死ぬほど愛してる…貴方は死ぬほど愛せる?~
4.RUSSIAN ROULETTE
5.現代的疑惑都市'DOUBT!'
6.夏空花火




□ジン


グランドファイナルのトリを飾ったのは、今絶大な波に乗りまくるジン。
様々な逆境を乗り越えながらも、彼らのステージは今日も力が増していた。『憐想レイン』でスタートをさせると、華麗に乱れながらも体を揺さぶる観客たち。Luy(guitar)のギターソロはいつになく音色が響き渡っており、力強さを感じていた。大蛇(bass)の銃声のような声を筆頭に、モッシュが存分に巻き起こったのは『純情恋歌』。間奏では、毎度お馴染みの折り畳みに横揺れが続きフロアの揺れはすさまじい。
『浪漫遊戯』では、オーディエンスが扇子を使い可憐に仰ぐ姿が多いに見られ、華やかな踊り子たちでいっぱいだった。

慶(guitar)が「まだまだいけますか!?手拍子!!」と告げると、春の季節に聴きたくなる『サクラノ恋』へ続く。フロアに広がる扇子の風景は桜が舞い散っていくかのようだった。
拳を力強く振りかざしたのは『自我自損』。オーディエンスが手を軽やかに回す場面もあれば、気が付くとフロアは強烈なヘドバンで溢れかえっていた。

ジンがラストに叩きつけたのは暴れ曲、『偽モラトリアム』。
ライブで激しさに拍車をかける鉄板のこのナンバーは、今夜も逆ダイが止まらない。
その場にいる観客たちの精神をぶっ潰しにかかってくる渾身の一撃は、見るものすべてに感情を高ぶらせてくれていた。

[SET LIST]
1.憐想レイン
2.純情恋歌
3.浪漫遊戯
4.サクラノ恋
5.自我自損
6.偽モラトリアム





全バンドのライブが終わると最後にstylish waveならではの恒例行事、サインボール投げが行われた。そして、観客が好きなメンバーに向かって20秒間愛を込めて名前を叫ぶという熱烈的な光景が見られた。
夏が終わればお次は冬のイベント「stylish wave CIRCUIT'16 冬将軍」が12月18日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!を皮切りにスタートするので、こちらもぜひ要チェックしていただきたい。

TEXT:橋本美波
 

NEXT EVENT



stylish wave EXPERIENCE ”無礼区 #05”
2016年10月29日(土)渋谷REX
出演:ギガマウス(ゲスト) / Sick2 / スタア区。 / Neverland / BLaive / シビレバシル
OPEN 16:00 / START 16:30
前売り¥3,500- / 当日¥4,000- (消費税込み)
※オールスタンディング / 入場整理番号有 / ドリンク代別

チケット好評発売中!
詳細は【こちら】



stylish wave CIRCUIT'16 冬将軍
2016年12月18日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
出演:ジン / アンフィル / Sick2 / Neverland / ViV / BLlaive / [後日発表バンドあり]

2016年12月24日(土) 大阪MUSE
出演:the Raid. / ベル / ジン / ギガマウス / Purple Stone / Axkey / [後日発表バンドあり]

2016年12月25日(日) 名古屋E.L.L.
出演:the Raid. / ベル / ジン / ギガマウス / Sick2 / ASTARIA / [後日発表バンドあり]

[各公演]
前売り ¥3,800- /当日¥4,300- (消費税込み)
OPEN 16:00 / START 16:30 オールスタンディング / ドリンク代別途


《- カウントダウン前夜祭 -》
2016年12月30日(金) 渋谷REX
出演:the Raid.(ゲスト) / the LOTUS / THE BLACK SWAN / Neverland / スタア区。 / シビレバシル / バラライカ / ASTARIA / BLaive / シュヴァルツカイン / Axkey / [後日発表バンドあり]
前売り ¥4,000- /当日¥4,500- (消費税込み)
OPEN 14:30 / START 15:00 オールスタンディング / ドリンク代別途


club Zy.会員 先行予約受付中!
詳細は【こちら】
★一般会員受付期間:2016年08月23日(火)12:00 ~ 2016年08月30日(火)16:00