stylish wave CIRCUIT'15 春の嵐 高田馬場AREA公演ライブレポート!
3月7日の高田馬場AREAを皮切りに「stylish wave CIRCUIT'15 春の嵐 "今宵、乱れ打ち"」がスタート。イベントは、4月12日の名古屋E.L.Lまで続いてゆく。
ここでは、初日となった3月7日・高田馬場AREAでのイベントの模様をお伝えします。
TEXT:長澤智典
□黒百合と影
暗鬱な??、感情を闇の奥底へ堕とし込むよう不気味なまでの装いで、黒百合と影は『浴槽』を突き付けてきた。サビに記した刹那な表情、間奏に叩きつけた重く激しい音を通した熱狂のやり取り。いずれも、彼らが触れた人たちを奈落の底へ底へと引きずり込んでゆくための誘いの手。けっして荒れ狂うわけではない。だからこそ、その世界へ浸り、思いきり痛い衝動に酔いたくなる
一転、演奏は一気に毒牙を剥きだした。「卑猥」と墨筆で書いた半紙を手に、観客たちを挑む表情で煽ってゆくヴォーカルの烏名鳴。『チヒロちゃんの眼球舐め』を通した熱狂の風景がそこには広がっていた。
拡声器を手にした烏名鳴。ヒステリカルでサイコ、どこか暗澹な和製ホラーな匂いも漂ってくる『便所』を通し、観客たちの視神経を掻き乱していった黒百合と影。「お○○こ」と卑猥な言葉を何度も叫ぶ烏名鳴。その言葉を聞きながら、身体折り畳み、飛び跳ねてゆくギャたち。なんともシュールな光景じゃないか。
最後は、 激しく観客たちを煽り狂わせた『ヨコハマメリー。』へ。横浜に実在した娼婦を題材にしてゆくテーマ性もさることながら、人が心に隠し持つ卑猥な感情をあえて抉りだしてゆく。そこへ、黒百合と影の持つ皮肉満載な姿勢を感じた。
[SET LIST]
1.浴槽
2.チヒロちゃんの眼球舐め
3.便所
4.ヨコハマメリー。
□LUCHe.
なんて開放的な表情を魅力にしたバンドなんだろう、一緒に振りをしながら笑顔で飛び跳ねたくなる気分?!キラキラと輝くキャッチーでポップな『Re:message』を奏でライブの幕を開けたのが、大阪をベースに活動中のLUCHe.。ここまで爽やかさを全面に押し出したバンド、このシーンでは珍しいのでは??それが、今の彼らを司っている魅力だ。
続く『ALIVe.』からは、ドライブした激しさが一気に爆発。観客たちを煽り、熱狂の渦へLUCHe.は導き出した。凛々しい攻めな表情を描きながらも、歌がしっかり胸に届くのも彼らの大きな強み。煽り曲でさえ爽やかさを覚えるのも、彼ら自身の性格ゆえのこと??
激しさから一転、スケール広がるゆったりとした音の上で、込み上げる感情のままにバラート『ココロノコエ。』を披露。熱狂で人の感情を刺激するのではなく、音楽の本軸となる「歌の良さ」で場内中の人たちの心を揺らし、濡らしていった。その自信を持った様に嬉しく共感。歌始まりの『oneLove』では、LUCHe.らしいとても明るく晴々とした楽曲を投影。どこか青春の息吹を感じさせる歌??でも、それくらいの青臭い姿のほうが、共感や親しみ度が増すのは間違いない。
[SET LIST]
1.Re:message
2.ALIVe.
3.ココロノコエ。
4.oneLove
□えんそく
「やりたくなかったらやらなくていい。だけど俺はやりたいと思います。飛べ、飛べ、あの世まで飛べー!!」。ぶうの熱い煽りからえんそくのライブがスタート。 冒頭に持ってきたのが、『イガトラ』だ。激しくドラマチックに物語を描き出してゆく楽曲。意外にキャッチーな歌。いや、演奏も歌も、勢いを描きながらもスーッと身体に入り込む親しみやすさに満ちていた。二枚目な楽曲へC調なノリを重ね合わせてゆくのも、えんそくの大きな魅力だ。
続いたのが、歌謡ファンキーロックな『夜泣く!噂の赤んぼ少女』。会場中の人たちも、身体をうきうき揺らしながら、楽しく弾けたパーティロックなノリへ無邪気に飛び込んでいた。コミカルな動きも加えながら、シリアスとコミカルな線上を行き来していく、えんそくのメンバーたち。
「お前ら中華は好きか?!」「お前らラーメンが好きか??」「俺も好きです」「フルコースを待ってたら、ちゃんこがドカンと出てきた!!」。要は、いろんな味が好きでも、たまにはこういう味も楽しめということ。そんな、ちゃんこ屋バンドの"えんそく"。
会場中の人たちが左右にモッシュし出した。触れた人たちの頭から脳をすべて吸い取り、ただただ頭空っぽに、阿呆になって騒がせた『少女戦闘員M、踊る。』。けっこうボイボイした雰囲気も刺激的じゃないか。
安全なモッシュの仕方を教授。最後の最後まで、はしゃがずに入れない大騒ぎの空間を作り続けていったえんそく。みんなでしゃがみ跳ねたりと、青春パンク??ナンバー『最後のえんそく』に熱狂しながら、この記事を書き終えるまでがえんそくのライブを楽しむことなんだろうなという気分を味わっていた。
[SET LIST]
1.イガトラ
2.夜泣く!噂の赤んぼ少女
3.少女戦闘員M、踊る。
4.最後のえんそく
□GIGAMOUS
イカれたパーティ野郎どものステージの幕開けだ。身体を嬉しく武者震いさせる縦ノリなビートを叩きつけ、観客たちを飛び跳ね、暴れさせたのがGIGAMOUSだ。ひねくれ弾けた『チックタックヘッジホッグ』を通し、場内中の人たちをGIGAMOUSが暴れの風景へ連れだした。「最高に笑って弾けていこうか!」。うきうきと身体弾み出す『グッドラックセレンディピティ』の演奏に乗せ、その身を揺らし、大きく手を振り続ける光景が目の前に広がっていた。「楽しみゃいいんだ」の言葉通り、ポップながらも挑発的なノリへ素直にぶつかっていけば、それでOK!!
フリーキーなダンスビートロックが炸裂。誰もが手にしたタオルを振りまわし、視神経揺さぶる『プラトニック』に乗せ暴れ出した。キャッチーだけど、どこかひねたノリを持っている。一緒に口ずさみながらも、身体は暴れの渦へ飛び込み続けたい。そんな気分だ。続く『監獄ロックメン』でも、大勢の人たちがメンバーの煽り立てる演奏に全力でぶつかってゆく。まさに「楽しいバトル」の様がそこには広がっていた。誰もが大声で♪監獄ロックメン♪と叫び続けていた。むしろ、そのキーワードを叫べば、何もかもが無問題!!
最後に叩きつけた、キャッチーでメロディックなGIGA PARTYビートナンバー『GIGA SPEAKER』を通し、大勢の人たちを、つかみを持った歌とカラフルな演奏で熱く熱く高ぶらせたGIGAMOUS。その、はちゃめちゃなパーディムードが最高じゃないか!!
[SET LIST]
1.チックタックヘッジホッグ
2.グッドラックセレンディピティ
3.プラトニック
4.監獄ロックメン
5.GIGA SPEAKER
□NOCTURNAL BLOODLUST
幕が開いたとたん、舞台上にはメンバーらの姿が…。猛々しい音が舞台上から轟き出すと同時に、会場中の人たちが全力で想いを捧げだした。そこに生まれたのは、感情と感情を、魂と魂をぶつけあう熱狂という儀式。『Punch me if you can』は、それくらい強烈な衝撃を放っていた。スケールあふれた演奏が、会場中を大きく大きく包みだした。なんて繊細さと刺激的に尖った旋律を巧みに織りなしてゆく演奏だ。観客たちと絶叫のコール&レスポンスも繰り広げた『I-V-Ⅲ』。表情豊かなドラマは、触れた人の中にも高揚と激烈な物語を描いていった。
猛り狂った宴の光景が目の前に広がり出した。凄まじい闇を抱えた音の唸りが、観客たちを一気に飲み込んでいった。誰もが『DEAD END』が描き出した世界の中へ、絶叫と熱狂を相棒にただただ嬉しく溺れ続けていた。終盤には、場内はすっかりラウドなレイブパーティ状態に様変わっていたほどだ。
突き上がる無数の拳。ドラマチックでハードなギターの旋律が気持ちを武者震わせた。演奏は一気に凄まじいビートと共に全力で駆けだした。ハードにドライブした『Empty glass』を通した、恍惚と興奮。最後に『V.I.P』を叩きつけた頃には、場内は凄まじい熱気が支配していた。それにしても、なんて研ぎ澄まれた音の刃たちなんだ。一つ一つの刃先が、どれも鋭利さを持って身体を熱狂という様へ串刺してゆく。むしろ、それを存分に味わってこそNOCTURNAL BLOODLUSTのライブと言えようか。
[SET LIST]
1.Punch me if you can
2.I-V-III
3.DEAD END
4.Empty glass
5.V.I.P
□アルルカン
アルルカンの演奏は、意外にもクールで繊細さを抱いた『胸の内側に宿る息』からスタート。ゆったりとした抑揚を描きながら、演奏は、触れた人たちの感情をゆっくり興奮という海の中へと浸していた。 まるで、その場へ大きな興奮描くための糧となる波紋を広げるように…。
ドラムが一気に野生なビートを叩き出した。さぁ、ここからが絶叫と熱狂の始まりだ。『リビドー』に合わせ右へ左へ駆けだせば、思いきり身体を折り畳み、頭を振り乱してゆく観客たち。騒ぎたい??騒がずにいれない??アドレナリンを絞り出し衝動をさらけ出してゆくアルルカンの演奏に、嬉しく溺れていたいだけだ!!走り出した演奏のうえで、ただただ感情を吐き出し暴れ続けてゆく。『imp』を通し作りあげた熱狂。
奈落を好む彼らにしては珍しい??とても刹那な、感情を高揚させてゆく開放的な楽曲だ。もちろん、歌詞には闇を抱えている。でも、ここにはアルルカンなりの光が宿っていた。『ジレンマ』を通し、誰もが熱狂に身を浸しながらも、放つ小さな光に気持ちを寄り添わせていた。
終盤に飛びだした『ダメ人間』。その楽曲は、あとは全力で暴れ、魂を、感情をとことんまで絞り出し熱狂に溺れてゆけという合図。それにしても、なんて気持ちをグッと高ぶらせてゆくサビの歌なんだ。あの歌を聴くたびに、やたら感情が嬉しく高揚していく。仲間に出合えた喜びに笑顔が浮かんでゆく。「お前らの螺子、一本残らず外してやる!!」。最後に『像』の演奏が場内へ解き放たれた頃、そこにあったのは、気持ちを裸にしたダメ人間たちの恍惚に浸りきった姿と、行き場を失い場内中へ渦巻いていた興奮のアドレナリンのみ。でも、そんな自分になりたくて、誰もがアルルカンに会いに行く。いや、熱狂の戦いを挑んでいく。。。
[SET LIST]
1.胸の内側に宿る息
2.リビドー
3.imp
4.ジレンマ
5.ダメ人間
6.像
「stylish wave CIRCUIT’15 春の嵐 " 今宵、乱れ打ち"」は幕を開けたばかり。この熱狂が広がっていく各地の公演へ、ぜひ足を運んでくれ。まだまだ遅くはない!!
stylish wave CIRUCIT'15 春の嵐 "今宵、乱れ打ち"
3月7日(土)~4月12日(日)まで全国12公演!
3月07日(土) 高田馬場AREA
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / えんそく / 黒百合と影 / LUCHe.
3月08日(日) 柏PALOOZA
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / えんそく / RoNo☆Cro / AvelCain
3月14日(土)仙台darwin
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Black Gene For the Next Scene / GIGAMOUS / えんそく / AvelCain
3月15日(日) HEAVEN'S ROCK 宇都宮VJ-2
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Black Gene For the Next Scene / GIGAMOUS / えんそく / AvelCain
3月21日(土) 長野CLUB JUNK BOX
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Lycaon / GIGAMOUS / えんそく / LUCHe.
3月22日(日) 高崎CLUB FLEEZ
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / えんそく / RoNo☆Cro / LUCHe.
3月28日(土) HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / えんそく / AvelCain / レイヴ / ベル
3月29日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH! !
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / the Raid. / RoNo☆Cro / the LOTUS / ベル
4月03日(金) 京都MUSE
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / GIGAMOUS / LUCHe. / ジン / RevleZ
4月05日(日) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Black Gene For the Next Scene / GIGAMOUS / the Raid. / RoNo☆Cro
4月11日(土) 大阪MUSE
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Lycaon / Black Gene For the Next Scene / GIGAMOUS / the Raid.
4月12日(日)名古屋E.L.L
出演:アルルカン / NOCTURNAL BLOODLUST / Lycaon / Black Gene For the Next Scene / GIGAMOUS / AvelCain
【全公演共通】
OPEN 16:00 / START 17:00
チケット:前売り 3,700円(tax in) 当日 4,200円(tax in)
※オールスタンディング、入場整理番号有り
※ドリンク代別途(代金は各会場ごとに異なります)