REPORT

TSUKASA「演歌歌謡ショー~今度は過激にROCK ver.~」ライブレポート!

THE MICRO HEAD 4N'S 最上川司

TSUKASA
演歌歌謡ショー~今度は過激にROCK ver.~
2015.1.9 SHIBUYA CLUB CRAWL

2015年1月9日 SHIBUYA CLUB CRAWLで行われた、「演歌歌謡ショー~今度は過激にROCK ver.~」の模様をお届けします。
(TEXT:権田アスカ / PHOTO:土屋誠)

 


常に進化を続け、サプライズに事欠かないTHE MICRO HEAD 4N'S(マイクロヘッドフォンズ)。2014年には、ドラマーのTSUKASAが演歌歌手として活動を開始し、ダブルAサイドのシングル『まつぽいよ/ひとひらの桜』でソロデビュー。マイフォのファンはもとより、音楽業界を騒然とさせた。デビューシングルの評判も上々で、ライヴへの期待感が高まり、10月に行われたTSUKASA初の単独ライヴは瞬く間にソールドアウト。涙をのんだファンの熱烈なリクエストに応える形で、早くも2回目の演歌歌謡ショーが決定した。

記念すべき第1回では、THE MICRO HEAD 4N'SのSHUN.(G,DJ)とex-SCISSORのReeno(G)がゲスト出演。<今度は過激にROCK ver.>というサブタイトルどおり、今回は演歌とロックの融合をさらに推し進めるべく、フルバンド体制に。SHUN.に加え、THE MICRO HEAD 4N'Sのkazuya(G)とZERO(B)、そしてeStrial/Angelsの篤人(Dr)が参戦した。

会場のSHIBUYA CLUB CRAWLには、サイリウムやペンライトを手にしたファンが集結。kazuya、ZERO、SHUN.、篤人の4人が黒の和装、TSUKASAが赤の着物姿でステージに登場すると、割れんばかりの大歓声がわく。オープニングナンバー“まつぽいよ”のイントロが流れるやいなや、TSUKASAコールが巻き起こり、サビでは「ぽいぽいぽい!」の大合唱。ロックライヴと見まごう熱気が会場に充満する。小気味いいロック・ヴァージョンで披露された細川たかしの“浪花節だよ人生は”では、観客がヘドバンと折りたたみを繰り返し、早くも大盛り上がりに。

「前回のワンマンでの敵はエネオスのゴリラでしたが、今回の新しい敵は“常識”。演歌の常識もロックの常識も打ち破って、新しいジャンルを築きあげようと思っておりますので、一緒に盛り上がっていきましょう!」という短いMCに続いて披露されたのは、石川さゆりの“津軽海峡・冬景色”ロック・ヴァージョン。ミラーボールが回りだし、ミッドテンポのロックサウンドが会場に響き渡った。しっとりと歌い上げるTSUKASAの美声に、数分前まで拳を振り上げていたファンが聴き入っていく。

大きな拍手を贈られ、TSUKASAがひとり感極まる中、バンドが舞台袖へとハケていく。「みんな、いなくなってしまいました…。今回も盛りだくさんでやっていきますが、ここからは修行だと思って、ソロでメドレーをお届けしたいと思います」と、「孤独な冬のヒット曲メドレー」と題された第2幕のソロコーナーがスタート。「一度決めた男の決意は、もう譲れない。なぐさめひとつも、聞き入れない。そんな男と女の別れ…」と、SHUN.による曲紹介のナレーションが流れ、会場は大爆笑。山本譲二の“みちのく一人旅”に続いて、「ただただ、男は飲むばかり。酒は飲んでも飲まれるな。僕はお酒が飲めません…」と、八代亜紀の“舟唄”が披露される。自然とフロアから手拍子がわき、そのまま梅沢富美男の“夢芝居”へ。演歌の名曲から、今度はキャッチーな歌謡曲に移り、舟木一夫の“高校三年生”に突入。吉幾三の“俺ら東京さ行ぐだ”では、「そうしましょ!そうしましょ!そうしましょったら、そうしましょ!」とコール&レスポンスが巻き起こり、見事なまでに会場が一体化する。

誰もが知る名曲のメドレーと笑いあふれる曲紹介で、会場が和んだところで、TSUKASAがバンドをステージに呼び寄せる。「まず、ドラムの篤人くん。サポートドラムをやっていて、すごいんですよ。楽譜のおたまじゃくしを見ながら叩けるんですよね」と、賛辞を贈る。「続いて、ベースのZEROくんです。ZEROくん、演歌を初めて演奏したんですよね?えっ、絶好調?クールですけど、盛り上がっているみたいです」と、相棒の心情を代弁する。「それでは、ギターのSHUN.さん。演歌ロックのアレンジってむずかしくて、SHUN.さんとkazuyaさんにお願いして、いろいろやってもらっているんですよ」とTSUKASAが語ると、「アレンジは楽しいんですけど、演歌の曲には自分にはないフレーズが出てくるし、独特のスケールなので、覚えるのが大変だったかな」と、SHUN.が苦労話を聞かせる。「そして、kazuyaさん。このステージに立てるのも、kazuyaさんのおかげです。演歌、どんな感じですか?」とTSUKASAが振ると、「演歌はおもしろいですけど、この服が…寒い(笑)」と、慣れない和服の衣装にkazuyaが戸惑いを見せる。

メンバー紹介が終わると、TSUKASAが横笛を手に取り、オリジナル曲の“ひとひらの桜”がスタート。切なくも美しいメロディに、体を揺らすファンもいれば、ペンライトをうれしそうに振るファンもおり、思い思いに演歌歌謡を堪能。

昨年の単独公演で初披露された新曲“砂漠の花”では、kazuya、SHUN.、ZEROがステージ狭しと動き回り、ロックライヴさながらの盛り上がりに。アップテンポのサウンドに合わせて、フロアから次々と拳が突き上げられる。
 

 

オリジナルが2曲続いたところで、TSUKASAの出身である山形のことをもっと知ってもらおうと、SHUN.が進行役となり、山形弁講座が始まる。「この前、カルチャーショックを受けたんですよ。僕の行きつけに、ドン・キホーテっていう店があるんですけど、TSUKASAの山形弁だとおかしなことになるんです。生で聞くと衝撃だから、ちょっと言ってみて」と、SHUN.に振られ、「ドン・キシホーテ、ですか?」と応じるTSUKASA。会場は大爆笑の渦に。「キのあとに、ヘンなもん入ってない? 一文字多いよね? CDデッキは?」「スィーディーデッキシ」、「ビデオデッキ?」「ンビデオデッキシ」と、TSUKASAが山形弁の正しい発音をファンに伝授。「メンバーの名前は大丈夫!? 篤人は?」「アツト」、「ZERO?」「ゼロ」、「SHUN.?」「シュン」、「kazuya?」「カンズヤ」「なんだそりゃ!」とやりとりが続いたあと、満を持して「じゃあ、Rickyは?」とSHUN.が投げると、「リッキシー!」とTSUKASA。「力士? どすこいっ! いないと思って、それじゃ悪口じゃん! Rickyにこの映像、送っちゃうからな」と、この日は別の会場でライヴを行っていたTHE MICRO HEAD 4N'SのRicky(vo)に、マイフォらしい形で笑いとリスペクトを贈る。最後は打ち込みのリズムに乗せて、全員で山形なまりを大声で練習。

お笑いショーのような盛り上がりをみせたところで、「今は携帯やパソコンで簡単に連絡が取れるけど、昔の方が、人と会えるありがたみが大きかったかもしれない。文明が発達して便利になっても、やっぱり大切なのは心。そんな気持ちを歌にしました」と、新曲“デジタル時代”へ。スクラッチ音と津軽三味線がアクセントになった、疾走感あふれるデジロックが鳴り響く。サビではオーディエンスが携帯を高く掲げ、液晶画面の光が会場を明るく照らす。

幅広いファン層に響くこと間違いなしの、ドラマティックな新曲に続いて披露されたのは、石川さゆりの“天城越え”。照明が情熱的な赤から青に変わると、SHUN.のギターに導かれて、細川たかしの“望郷じょんから”が始まる。大きな拍手のあと、瞬時に場が静まり返り、坂本冬美の“夜桜お七”に突入。「あげていこうぜ!」とTSUKASAが煽り、フロアから次々と拳が突き上げられる。サビではメンバーと観客によるヘドバンの応酬に。

会場の温度が一気に上昇したところで、「もっと大きい声を聞きたい! もっとオレにぶつかってこい! 最後はロッケンロールナンバーを贈るぜ!!」と、超アッパーな細川たかしの“北酒場”が炸裂。フロアからは「オイ! オイ!」と大きなコールがわく。kazuyaとSHUN.が頭を振り乱し、ZEROがステップを踏む中、手ぬぐいを勢いよく回すTSUKASA。そんなTSUKASAの動きに合わせて、ファンも一斉に跳ね、手ぬぐいをぶんぶんと回しまくる。

この日最高の盛り上がりと共に本編が終了した途端、大きなアンコールが巻きおこる。鳴り止まない拍手と歓声の中、メンバーがステージに戻り、MCがスタート。
「アンコール、ありがとうございます。感極まっているかい!? 今年も演歌活動を続けてまいりますので、ぜひ応援よろしくお願いします。実は、最初はあまりロック・ヴァージョンを考えていなかったんですが、1回目のワンマンで2、3曲、ロックにしてみたところ、みなさんがとても盛り上がってくれたので、今回はほぼ全曲をロック・ヴァージョンでお届けしてみました。こんなライヴができるのは、バンドのメンバーのおかげです。THE MICRO HEAD 4N'Sの活動が忙しいのに、飲まず食わずで、みんながアレンジしてくれました。篤人くんもありがとうございました」と、メンバーにねぎらいの言葉を贈ってから、「篤人くん、好きな食べ物は?」といきなり質問し、フロアは大爆笑。律儀に「お肉です」と答えた篤人に、「僕も大好きです」とTSUKASAが返す。SHUN.がすかさず、「篤人くん、ごめんね」とフォロー。「ヴォーカルの役ってやったことがないので、ひっっぱっていくの、むずかしいですね。えーっと、みなさん、寒い中、ありがとうございます」とTSUKASAが続け、笑いを畳みかける。篤人とマイフォのライヴ告知に続き、3月15日に開催される「Crazy Monsters」~春の祭典 2015~に出演し、演歌歌手として前座を務めることを発表。「defspiralさんとのツーマンライヴでも、もし機会があれば演歌を歌いたいですね」と、TSUKASAが意欲を見せる。

そしていよいよ、「最後は、いい酒を飲めるように、この曲でまた、盛り上がっていこうか。ロッケンロール北酒場!」と、本編よりさらに激しくなった“北酒場”を披露。フロアからは「Yeah! Yeah!」という大きなかけ声が上がり、あたりは歌えや踊れやのカオス状態に。そんなファンの姿を見て、TSUKASAはもちろん、kazuya、SHUN.、ZERO、篤人も満面の笑顔を見せる。演歌のエモーションとロックのダイナミズムが融合した、なつかしくも斬新なサウンドを楽しめる、常識破りの最高のライヴとなった。


現在、defspiral×THE MICRO HEAD 4N'Sのツーマンライヴ〝9BALL GAMES〟で全国を回っているTSUKASAだが、ツアー終了後の4月15日には、渋谷チェルシーホテルで<TSUKASA演歌歌謡ショー~今度も過激にROCK ver. & スナック司壊滅に向かって~>が開催される。笑いあふれるトークを織り交ぜた自由奔放なステージは、ロックファンならずとも必見だ!

(TEXT:権田アスカ / PHOTO:土屋 誠)

 


———————TSUKASA 演歌情報!!———————
◇急遽決定!!!!
エンカバトル 2015

この日はSOLOでの出演となります。
2015年4月3日(金) 福岡 DRUM Be-1
OPEN / START 18:30 / 19:00
出演:TSUKASA (ソロ) /那珂川仁美
¥3,000 (税込 / 全自由 / 整理番号付 / 要1 DRINK ORDER)
6歳以上チケット必要

チケット発売日/ 2015年3月7日(土) AM10:00~
e+(イープラス) http://eplus.jp/

主催:ステップスコーポレーション
企画制作・後援:ステップスコーポレーション
制作協力:GreeN Music
お問い合わせ/ GreeN Music 092-714-0230 (平日12:00~18:00) http://green-music.jp


TSUKASA演歌歌謡ショー
~今度も過激にROCK ver. & スナック司壊滅に向かって~

重大発表あり!!!!!
4月15日(水) 渋谷チェルシーホテル
チケット adv ¥4000/door ¥4500
出演/TSUKASA/kazuya/SHUN./ZERO
OP/19:00 ST/19:30
チケット発売日 2月25日(水)
10:00よりe+にてチケット発売!!
【プレイガイド】e+ http://eplus.jp

TSUKASA演歌 official twitter
@developrecords

【THE MICRO HEAD 4N'S OFFICIAL WEBSITE】
http://themicrohead4ns.jp/