INTERVIEW

Moran ロングインタビュー 第1回(全4回)「みんなの意見をすり合わせた結果として、「"解散"が一番正しい答え」という結論に至りました。」

Moran

9月21日(月)にZepp DiverCity TOKYOを舞台に行うMoran Last Live「夜明け前、最後の夜に永遠を紐解く方程式を夢む」で、Moranは解散する。
現在、Last Single『夜明けを前に』が発売中。同シングルを手に、7月5日より全国Last Oneman Tour「愛しきその血に永遠を紐解く方程式を夢む」を実施。9月14日(月)には、Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREを舞台にPremium Acoustic Hall Oneman「寡黙の夕べ」も開催する。
Moranが、何故解散という選択肢を選んだのか、その真相にせまった。

撮影:田辺佳子 / インタビュー:長澤智典
Photographs by Keiko Tanabe / Interview by Tomonori Nagasawa

 

みんなの意見をすり合わせた結果として、「"解散"が一番正しい答え」という結論に至りました。


――Moranの解散発表のニュースは、twitterなどのSNSを通し瞬く間に数多く拡散していきました。
Soan 自分たちの元にも、いろんな反響の声は届いています。

――解散という言葉へ繋がる火種は、以前にSoanさんがブログを通し「脱退」をほのめかした頃からあったと考察します。
Soan あの文章をブログに書いたことをきっかけに、メンバーと話しあう機会がありました。
 そこで今年の2月に約1ヶ月半ほど活動休止の期間を作ろうとなり、そのうえで改めて今回の解散について話しあう機会へと繋がりました。本気でバンド活動を行い続けてる以上、何も悩まない人間なんて一人もいない。たとえ思う内容は異なろうと、それぞれに悩みを抱え、メンバーおのおのがMoranという看板を背負いながら、つねに前へと進み続けてきました。ただ、昨年に関して言えば、個々が悩んでいる時期でもあり、メンバー間のバンドとしても、個人的にも、なかなかしんどかった時期もありました。

――悩みと言っても、Moranの場合はつねに「前へ進む」うえでの苦悩や葛藤ですからね。
Soan そうですね。常に切り開いていくことを考えていました。

――昨年のMoranという視点で捉えても、世間的な注目を十分に集めていれば、世の中の人たちが、Moranに期待の視線を投げかけていた印象を覚えます。でもメンバー自身の中では、先へ進んでいくうえでの明確な目標や指針が不鮮明になっていたのでしょうか??
Soan こういう結論へ至る理由って、けっして一つではないんですよね。メンバー間の中にだって、意識や考え方の違いというか、物事に対しての温度差の違いはあったこと。仲が悪くなるから解散ではなく、同じ目的意識を持っていても、それぞれがMoranを通してどう未来を描きたいかによって意識の相違は生まれてくるものなんです。だからこそ、「各々がどうMoranの未来を示したのか!?」を話しあったわけだけど…。
 最終的に、みんなの意見をすり合わせた結果として、「"解散"が一番正しい答え」という結論に至りました。

――中途半端な精神状態のまま、あやふやな状況で走っては、ますます迷走に陥ってしまう。だったらば…と??
Hitomi 最終的な目的地を決め、そこへ向かっていこう。解散も、そのゴールの中の選択肢の一つ。この5人は、最終的に"それ"を選択したと言うか…。

――一つの答えを導き出すためにも、それぞれに考えを巡らす時間や期間が必要だったわけですよね。
Hitomi そうですね。その前の活動期間中も、活動休止期間の中においても、「Moranの行く末をどうしたいか?」は、それぞれに考え続けていたと思います。
 ことMoranに関しては、バンドとして掲げていた目標が高いところにあった。そこへ向かっていくうえで……Soanも言ってたように、いろんな要素を積み重ねての結論なんで、なかなか言葉にするのは難しいですね。

 

 

 

これまでのMoranに関しては、すごくいい状況や環境でやれてきたなとみんな思っています。だからこそ、葛藤だって生まれていくんです。


――「解散」を決めたのは、復活前だったと聞きました。
Soan 3月に、結成7周年を祝うアニバーサリーワンマンを東名阪でやることを発表したうえで活動休止に入ったわけですが。その復活を前にした3月頭の頃に、みんなを集めてミーティングを行い、そのうえで決めました。やっぱり、時間は待ってくれないんで…。
 でも、一つの明確な結論を出したうえで東名阪を舞台にしたワンマンツアーへ臨んだように、この3本は、5人とも気持ち吹っ切れた最高のライブパフォーマンスが出来たなと僕ら自身も感じています。

――一応、確認のために聞きますが。もともと活動休止の期間は、Moranを前へ進めるために必要と判断し、設けたものなんですよね。
Soan そうです。それぞれに自分自身を見つめ直す期間でもあり、メンバーどうしでいろいろと話をする時間を作ろうということから、表だった面で休息という形を取った期間でした。

――Siznaさん自身は、活動休止期間中、どんな意識で過ごしていたのでしょうか??
Sizna メンバー各々、休んでる期間に何を考え、何をしていたかはそれぞれ異なってはいたんですけど。僕自身の休んでる期間の過ごし方に関しては、音楽とは完全に離れた環境へあえて身を置き、自分を見つめ直せば、自分の気持ちの整理に時間を当てていました。
 その頃…音楽からちょっと離れた生活を送っていく中、音楽以外に興味のあることの勉強をすれば、そのことに対してチャレンジしたりと、音楽以外にも自分の出来ることを見つけつつ。そのうえで、自分の考えをまとあげてゆく期間に費やしていました。もちろん今は、音楽のことしか考えてない環境に身を置きながら楽しんでいます。

――viviさんは、解散を、どんな風に受け止めてますか??
vivi 5人それぞれに、Moranを通して目標にしていたことはあったわけで。しかも、Moranはとてもアクティブに活動を行い続けてきたバンドです。だからこそ、その走っていく中で、個人個人に、前へ進んでいくための悩みや葛藤もありました。  音楽における活動って、何が正しいという正解もなければ、何が間違いという不正解もないと思います。ここ何年もの間、5人は、Moranを形作る一人一人として目標や理想のため闇雲に走り続けてきました。それくらい誰もが真剣で必死だったからこそ、次第に気持ちがちょっとずつ擦れていった部分があるのかなとも思うんです。それは、けっして仲が悪くなったとか、そういうことではなく。意識や気持ちの中での擦れをみんなで共有しあっていく中、結果、「Moranという存在に終止符を打つことが、今の5人には一番合ってる」というか、この5人にとって、「それが正解」だと思えた。だからこそ、誰もが納得をしたうえで「解散」という結論を出しました。同時に、「9月21日のZepp Diver City Tokyoという終着点に向かい、一丸となり向かっていこう」という、明確な気持ちの一体化が生まれたのも、一つの確かな答えでした。

――5人の気持ちが一番多く重なり合った感情が「解散」だったと。
vivi 重なり合った部分がそうだったからこそ、僕らは「解散」を発表しました。

――バンドを長く続けていくうえで、自分たちを未来へ突き動かす明確な指針やモチベーションは絶対に必要なものなんでしょうね。
vivi 必要だと思います。これまでのMoranに関しても、すごくいい状況や環境でやれてきたなと、みんな思っています。だからこそ、同時に葛藤だって生まれていくものなんですよ。きっとそれは、どんな環境になってだろうと、かならず付いてくるものなんです。
 

 

 

ゴールが明確に決まったからこそ、5人とも、気持ちを100%に近い状態にまで引き出したうえで突き進んでいる。それが自分でも嬉しいし、「これがバンドだよな」って感じもしています。


――Ivyさんは、解散についてどのように受け止めています??
Ivy 人間なんで、悩みはつねにあるものです。その悩みを解決出来るか出来ないかで、その悩み自体の大きさも変わっていくわけで…。
 世の中には、自分の力だけじゃどうにも出来ないことがあったりするわけですよ。前々からこの5人で、「この時期までには、これくらいの結果を残すことができるようになって」と目標を掲げては、そのための戦略も練ってきました。でも現実は、僕らの掲げた理想通りには追いついてこないこともしばしばありました。それも、僕らにとっては毎回の課題であり、悩みの一つでした。自分たちが望むことを仕掛けても、それに伴う結果がついてこない。でも、時間はどんどん過ぎていく。そにはきっと、自分たちの力量や描いてきた世界観が、その時代には合っていなかったからなのも知れない。それも、今回の結果へと繋がる一つの理由でもありました。そうやって、求めるものとの落差が生まれていく中、各メンバーごとの気持ちのポテンシャルや熱量にも落差が生まれていった。だからこそ、活動休止期間中に話しあいの場を設けたわけですが…。

――そこで出たのが…。
Ivy そういう、危機的な状況を迎えた話し合いの場でないと、なかなか自分の気持ちって、みんな素直に言えなかったりもするんですけど。それを出しながら話しあった結果としての「解散」という結論なんで、僕自身も、きっと他のメンバーたちの中でも、気持ちの面で楽になった部分はあるかと思います。しかも、Moranとして突き進むべきゴールが見えたことで、「バンドとして綺麗な形で終われる」気持ちにもなれました。
 今は、5人ともすごく高い意識を持って。とてもポテンシャルの高い状態のまま、ライブに臨めています。ゴールが明確に決まったからこそ、5人とも、気持ちを100%に近い状態にまで引き出したうえで突き進んでいる。それが自分でも嬉しいし、「これがバンドだよな」って感じてもいる。だからこそ、いろんな人たちに「今のMoranは、ホントいいライブをしてるね」と言われるんだと思います。

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   INFORMATION   

 

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<<Last Single「夜明けを前に」 ON SALE!!>>



CD4曲入り S.D.R-283
¥1,500(tax out)
[収録曲]
1.幸福についての尺度(Lyric:Hitomi Music:Soan)
2.Reverse(Lyric:Hitomi Music:Sizna)
3.夜明けを前に(Lyric:Hitomi Music:Soan)
4.the scent of dreams(Music:Moran)

 

全国Last Oneman Tour
「愛しきその血に永遠を紐解く方程式を夢む」

7月05日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH! !~Ivy Birthday~ ※SOLD OUT
7月11日(土) 高田馬場AREA ※SOLD OUT
7月12日(日) 柏PALOOZA
7月18日(土) 仙台MACANA
7月20日(月) 札幌KRAPS HALL
7月25日(土) さいたま新都心HEAVEN'S ROCK VJ-3
7月26日(日) 長野JUNK BOX
8月01日(土) 郡山#9
8月02日(日) 静岡サナッシュ
8月07日(金) 広島並木ジャンクション
8月09日(日) 博多DRUM Be-1
8月11日(火) 松山サロンキテイ
8月13日(木) 高松DIME
8月15日(土) 岡山IMAGE
8月16日(日) 神戸VARIT.
8月18日(火) 京都MUSE
8月20日(木) 福井響のホール~Sizna Birthday~ ※SOLD OUT
8月22日(土) 金沢AZ
8月23日(日) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
9月05日(土) 大阪BIGCAT
9月06日(日) 名古屋E.L.L
◇各公演の詳細はオフィシャルサイト・オフィシャルブログ等でご確認ください

 

 

Premium Acoustic Hall Oneman
「寡黙の夕べ」
9月14日(月) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
出演:Moran
開場 18:00 / 開演 18:30
料金 adv¥4,500(D別)
【一般発売】
2015年7月4日(土)〜
●イープラス http://eplus.jp ※お一人様1枚まで
問い合わせ/Mt.RAINIER HALL(tel:03-5459-5050)

 

 

Moran Last Live
「夜明け前、最後の夜に永遠を紐解く方程式を夢む」
9月21日(月・祝)Zepp DiverCity TOKYO
出演:Moran
開場 16:45 / 開演 17:30
料金 adv¥4,300(D別)
【一般発売】
2015年7月4日(土)〜
●ローソンチケット 0570-084-004(Lコード:73821)
●イープラス http://eplus.jp
問い合わせ/H.I.P. (tel:03-3475-9999 )

 

 

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【 Moran OFFICIAL WEBSITE 】
http://www.moran-web.net/