INTERVIEW

seek(MIMIZUQ、Psycho le Cému) スペシャルインタビュー・第3回「それでも嬉しい話ですよね、どちらのバンドであろうと「好き」でいてくれるわけですから。」

Psycho le Cemu MIMIZUQ

今年、Psycho le Cémuが結成20周年を迎える。MIMIZUQも、3月6日にフルアルバムを出せば、主催ツアーや、6月には一周年公演も決定している。相変わらず、日々忙しく動いているseekをつかまえ、近況関係も含む四方山話をしてきた。その内容を、ここにお届けしよう。


インタビュー:長澤智典
Interview by Tomonori Nagasawa


 

若手の前で「この着ぐるみ着てると弾きにくいわ」と自虐ネタをしても、「そら、こんな恰好してたら弾けんわ」と突っ込んでくるどころか、「勉強になります」と言われますからね。

 

――seekさん、バンド生活も長いですよね。

seek 気がついたらそうですね。いろんな着ぐるみを着ているように、ベテランになるとまわりがいじりにくくなるから、バンドとしてはずっと若手でいたいなといいますか、僕らはいじられてナンボの存在。むしろ、僕らの場合いじって欲しいからこそ、出来るだけ若手としての立ち位置でいたいなぁとは思いますけど。現実的に、いじりにくい立場になってきているんやろなぁとは感じます。
 

――相応に実績と経験を重ねている人たちですからね。

seek それもあるのか、若手の前で「この着ぐるみ着てると弾きにくいわぁ」と自虐ネタをしても、「そら、こんな恰好してたら弾けんわ」と突っ込んでくるどころか、「勉強になります」と言われますからね。
 

――seekさんの場合、上にもまだまだ先輩たちはいますけど。下の世代も確実に増えていますもんね。

seek 増えていますし、若いバンドの子と話をしていると刺激をもらえることもすごく多いです。
 

――若手バンドたちから相談事を受けたりもします?

seek ありますね。バンドを続けていくうえでの相談というよりかは、アドバイスやないですけど、「ちょっとお話聞いてみたいです」みたいな感じで一緒に食事へ行ったりはちょいちょいしているように、若い子らと話す機会は昔よりは増えたなぁと思います。中には、若手という名の、そんなに若手じゃない子もいますからね(笑)。話をしたら「そないに年変われへんやん」、むしろ「ぜんぜん歳近いやん」みたいな人も実際にいます。
 

――バンドのキャリアは短いけど、メンバー自身のキャリアは長いことも多いですからね。

seek ありますね。そのトラップへひっかからないように、誰に会っても敬語を使うようにはしています (笑)。僕、自分でも異常やと思うんですけど。バンドの方に会うと、ずっと敬語でしかしゃべれないんですよ。よっぽど距離が縮まらない限り、タメ口にはならないですね。「それ、なんでやろ??」と自分でも考えるんですけど、いまいちわかんないですね。
 

――それは、人と人として尊敬を持って接しているからでしょうね。

seek そうなんですかね?
 

――seekさんって、絶対に偉ぶることがないじゃないですか。

seek バンドマンはもちろん、関係者の方ともそうやし、年上年下関わらずいろんな人と合わせていけるタイプだとは思います。だからこそ思うのが、自分ってあんまり距離の取り方が上手くないのかもということなんですよ。
 

――距離の取り方が上手くないですか?

seek 人見知りではないんやけど、いつもバンドの代表として人と会っている感覚が強いからなのか、互いに面識が出来て仲良くなりました。じゃあ、次はメンバーも含め一緒にご飯や呑みに行きましょう。バンドマンやったら、一緒に打ち上げをしましょうとなったら、そこでのコミュニケーションは他に任せ、意外と人としゃべっていなかったりもしますからね。
 

――みんなとの接点となる入口は作るけど。

seek 全員ちゃんと紹介をして、みんなが楽しそうだなとなっているのを見ながら酒を呑んでいることがけっこうあるなと思って。みんなをワーッと盛り上げといて、それを端っこで見ながら呑んでいることが多いし、それを楽しんでいる自分がいるんですよね。

 

 

それでも嬉しい話ですよね、どちらのバンドであろうと「好き」でいてくれるわけですから。

 

――seekさん自身、ずっとバンド活動を続けていく人ですよね。

seek 過去に自分のやっていたバンドが止まったり解散を経験してきたときに、自分の中の疲労度がもの凄く大きかった。Psycho le CémuとMix Speaker's,Inc.を終えたときには、それをとくに痛感しましたからね。だからと言って、そこでバンド活動を辞めてしまうのではなく、「それでもまだ俺はバンドをやりたいんやなぁ」と自分で思っていたことは、自分でも意外でしたけどね。

もちろん、バンドを始めるときに終わることなど考えてないわけで。それまで人生をすべて捧げながら一生懸命活動をしてきたのに、その頑張ったものが終わるときの疲れ方は、やっぱ尋常じゃねぇなというのは毎回あります。何より、「またバンドをやりたいなぁ」と思う気持ちが「疲れたから休もう」や「もう音楽を辞めよう」以上に強かった。そこは、自分でも意外やなと思います。

バンドなんて、誰にやれと言われてやるもんじゃないですからね。自分がやりたいと思ったから、MIMIZUQで言うならTAMAさんやタクヤ君を誘ってバンドを作ったわけで。そう思うと、自分でやりたいことをやっているだけなんですよね。
 

――そこへお客さんも含め、いろんな人たちを巻き込んでゆく楽しさがあるからなのでしょうか?

seek そこが、でかかかったかも知れないです。巻き込んでゆく楽しさもありますけど、巻き込んで終わることに対する疲れもすごく大きかった。バンド活動って、ファンの人たちはもちろん、まわりの関係者の人たちもそうですけど、いろんな人に夢を見させることじゃないですか。その動きが大きくなればなるほど、そこへみんなの費やす時間も多くなる。それを終えてしまうということは、それまでファンの方々が会いに来てくれていた場所が無くなるということ。そこで、ファンの人たちの気持ちをいろいろ考えてしまうと、やはり心の中に失うものは大きかったですからね。

応援してくれるファンたちの声はすごくありがたいし、そういう人らがいてくれるから僕らは続けられるわけですけど。だからこそ、終わるときのファンたちの気持ちを考えるとなかなかきついなぁというのは、過去2回の経験を通しても感じてきたことでした。
 

――ファンの方の中には、新しい展開についてくる人もいるけど、そうじゃない人たちだっているわけですよね。

seek もちろん、いると思います。もっと言うなら、Psycho le CémuとMIMIZUQ両方に来てくれる人たちもいますけど、どちらかのみという人たちだってたくさんいます。

僕らは登場人物としては一緒なので、どうしても両方好きになってくれるという考えになりがちですけど。やっぱし、それぞれのバンドの色も異なるように、両方好きでいてくれる方もいれば、わたしはこっちだけですよという方もいらっしゃいぇます。それでも嬉しい話ですよね、どちらのバンドであろうと「好き」でいてくれるわけですから。

 

 

 

2つのバンドが生まれてしまうと、そこには2つの正義や2つのルールが生まれてしまう。それがあると、どっかで不具合が生じて、誰かが幸せじゃなくなるかも知れなくなる。

 

――seekさん自身、今はPsycho le CémuとMIMIZUQ、2つのバンドを動かしています。今は、幾つかのバンドを同時並行で動かす人たちも増えていますよね。

seek それが、今の時代の流れなんやと思います。昔は、バンドを2つやること自体が御法度な空気があったと思いますけど。今は、同時並行という考え方の人たちも増えてきたなと思いますからね。
 

――Psycho le Cémuのメンバーたちは、それを先駆けてやってきたわけだ。

seek 早かったんですかね? 僕らの場合、結果、そうならざるを得なかったというのが理由でしたからね。ヴォーカルがソロをやるという話の流れが生まれ、Psycho le Cémuとして動けなくなった時期に、その間、どうしよう。じゃあユニット活動でという流れの中で生まれたのがMix Speaker's,Inc.だったように、バンドを取り巻く環境の中、結果的にそうなったところが僕らの場合はありました。
 

――けっして狙ったわけではない。

seek ですね。出来れば狙いたくはなかった。本来どのバンドマンも、一つバンドを立ち上げ、そこから始めていくわけじゃないですか。そのメンバーでずーっと長くバンドが続くことが、本当は一番幸せなこと。

これは、昔お世話になっていた事務所の関係者の方に言われたことですけど。その人は、「生涯一つのバンドであるべき。2つのバンドが生まれてしまうと、そこには2つの正義や2つのルールが生まれてしまう。それがあると、どっかで不具合が生じて、誰かが幸せじゃなくなるかもね」と言ってくださいました。確かに、それが正論なのもわかるし、バンドマンにとってはそうならないことが一番幸せなのもわかるんです。ただ、僕らの場合は、そうせざるを得なかった。だからこそ、言われた言葉を今も胸にしながら活動をしています。
 

――そんなPsycho le Cémuも、今年で活動20周年ですからね。

seek 20年間も音楽活動させてもらえたのはすごくありがたいことだなと思います。そりゃあ、いろいろとあった20年でしたけど(笑)。2019年は、Psycho le Cémuが20周年という節目の年。MIMIZUQもスタートから1年経ってみて、自分たちの中でこっからどういう形でMIMIZUQを続けていくのかが見えてくる時期に入ると思います。だからこそ、まだまだ休まずに頑張ろうと思います。

第1回第2回第3回
 

 

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MIMIZUQ 1st ALBUM「ナミダQUARTET」
2019年3月6日(水)発売決定!!

【初回限定盤】
CD+PHOTOBOOK
¥3,426+税 TKCA-74772

 

【通常盤】
CD
¥2,778+税 TKCA-74773

【収録曲】
01. SE「ナミダQUARTET」
02. ずっと好きでした
03. NEW HOPE
04. 東京INVADERZ
05. VIOLET SKY
06. 鎮む森に降る慈しみの雨 -ナミダQUARTET ver.-
07. angel song
08. Piggyback
09. ジグザグザ
10. PINKY PUNKY PARTY!!
11. Grand Guignol

 

 

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ジグザグザ

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鎮む森に降る慈しみの雨

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視聴動画‣https://www.youtube.com/watch?v=-MBAzAdPrcs

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<MIMIZUQ>

AYA 2019 BIRTHDAY ONEMAN LIVE
「Rabbit Hutch」

3月17日(日)姫路Beta

OPEN16:30 / START17:00
前売 スタンディング ¥5.000-(tax in/ドリンク代別)
チケット 2019年2月23日(土) 10:00~発売
 


楠瀬”poco”タクヤ 2019 BIRTHDAY TALK&ACOUSTIC LIVE
「poco誕!!」

4月12日(金)新宿LOFT PLUSONE

OPEN17:30 / START18:30
前売 ¥4,000-(tax in) (飲食代別)※要1オーダー(500円以上)
チケット
e+プレオーダー1/10(木)12:00~受付開始※抽選受付
一般チケット発売日1/27(日) 10:00~
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002281699P0030001


 

1st Anniversary ONEMAN LIVE
「Rain drop Tear drop」

6月22日(土)渋谷Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

OPEN16:30 / START17:00
プレミアムVIP席チケット ¥10,000-(税込)/ 全席指定 ¥5,400-(税込) ドリンク代別
チケット 2019年4月20日(土) 10:00~発売
 

MIMIZUQ主催EVENT TOUR
「ナミダの森の木の下で」

4月6日(土)アメリカ村BEYOND
出演:
MIMIZUQ/Kra/Bräymen/umbrella

4月7日(日)名古屋ell fits all
出演:
MIMIZUQ/Kra/Bräymen/umbrella

4月15日(月)渋谷TSUTAYA O-WEST
出演:
MIMIZUQ/Kra/Bräymen/umbrella

オフィシャルサイト先行受付中!(~2019/1/15(火) 23:59まで)
 

 

<Psycho le Cému>

Psycho le Cému 20周年プロジェクト
「TWENTY STORY」


-第1章-
5月3日(金祝) 20周年結成記念日
「Psycho le Cému 20th Birthday Party〜ぼくらの成人式〜」

会場:品川インターシティホール
開場:17:00 / 開演:18:30(全席指定)
金額:¥12,000-(TAXIN)
※本公演はFOOD+1DRINK付きのパーティー形式になります。

 

 

-第2章-
5月12日(日) 中野サンプラザ
「エピローグ~もう一つの未来へ~」

開場:17:00 / 開演:17:30(全席指定)
金額:¥6,800-(TAXIN)

 


-第3章-
6月7日(金) 新宿BLAZE
PLC Home Party(Psycho le Cému, SiXX, MIMIZUQ, Dacco)

開場:18:00 / 開演:18:30(オールスタンディング)
金額:¥5,000-(TAXIN)

 

 

 

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