REPORT

JOEの生誕祭公演は、DASEIN愛があふれる、ファン歓喜の神セトリ!

DASEIN



3月14日(日)、ドラマーJOEの誕生日を祝おうと、渋谷REXを舞台にDASEINが「DASEIN presents JOE Birthday LIVE EVENT「WELCOME TO THE FACE 2021ー祝・49歳で益々シクヨロです!!!ー」を行なった。ゲストプレイヤーに、SCOTTIE(G)、村井研次郎(B:cali≠gari / ELLEGUNS)、巧(マニピュレーター)を。ゲストミュージシャンに、JOEの盟友でもあるPANTHER(G:ELLEGUNS)を招いて、開催。今回は無観客ライブ配信という形を通してとはいえ、DASEINらしい熱を放つライブを見せてくれた。当日の模様を、ここに再現したい。

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 ライブは、JOEのドラムプレイから物語を幕開けた。次第に音が輪郭を描きだす。JOEの演奏へ導かれるようにメンバーたちも舞台へ姿を現し、少しずつ音を重ねだす。荒ぶる表情へ変わり始めるや、舞台の上から生きたセッション演奏が飛びだした。JOE・SCOTTIE・村井研次郎が音をぶつけあう演奏は、次第に音像を具現化してゆく。JOEがジャケットを脱ぎ、シャツ姿になったのをきっかけに、楽曲は「待宵影」へ。躍動するエレクトロ音に導かれ、軽やかに舞いながらRickyが舞台に姿を現した。JOEの持ち味を冒頭から示したうえで、DASEINは結成20周年を記念し作った「待宵影ーマツヨイカゲー」を届け、ライブを幕開けた。彼らは今のDASEINの姿を。いや、誕生から20年以上経とうと本質は何も揺るがないことを、「待宵影」を通して突きつけてゆく。

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  一転、次に届けたのが、活動初期の楽曲「英雄ピエロ」。彼らは、20年という時の流れを一つの輪として繋げてゆく。時代は移り変わろうと、サウンドメイキングも含め、DASEINの本質は何も変わってないことを、華やかなのに攻めた姿勢を示す「英雄ピエロ」でも2人は示していた。気持ち沸き立つままに熱唱するRickyの姿も、凛々しい。

 続いて「キ・ミ・ダ・ケ」を演奏。立て続けに初期ナンバーの登場に、タイムラインにも次々と歓喜の書き込みがあふれだす。まさに、長きに渡りDASEINを支持してゆく人たちが、今も彼らを支えてるという証拠だ。もちろん、懐かしさだけに浸るのではない、今の歌や演奏に、あの当時とは異なる心揺さぶる深みが増しているからこそ、時を越えた曲たちが、今も新鮮な輝きを放ってゆく。

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  前半部は、活動休止前の曲たちを中心に構成。 次に届けたのが、JOEが大好きな「走馬灯」。ミドルメロウな、どっぷりとしたディープな世界へ浸れる楽曲だ。想いを蘇らせるように朗々と歌うRickyの歌声が、見ている人たちの心を潤してゆく。タイムラインにも「泣ける」や( ;∀;)などの絵文字が流れていた。たとえ距離は離れていようと、いつだって彼らの音楽は身近に寄り添い、想いを伝えてゆく。それをDASEINは、「走馬灯」を通してしっかりと示してくれた。

  幻惑するエレクトロ音へ導かれ、重く歪むギターの音が流れだす。JOEのドラムが重いビートを刻むのを合図に、楽曲は「バラバラ」へ。沸き立つ熱情を、Rickyは爆発寸前の溜め込んだ気持ちのまま歌っていた。テンション高くスリリングな空気が、画面越しでも伝わってくる。現場で味わっているときと同じ、奮い立つ緊張感がとても刺激的だ。

  バトルしてゆくような演奏陣の激しい演奏に乗せ飛びだしたのが、「Yの黙示録」。荒れ狂いながらも緊張感を抱いた演奏の上で、雄々しい姿で歌うRicky。気持ちをすべて解き放つようにサビを歌いあげるRickyの声に、魂が奮い立つ。懐かしさも含みつつとはいえ、強い意志を持った2人の魂の叫びを、いろんな活動初期楽曲を通し、目の前に提示してきたことが嬉しかった。

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 ここからは、JOEのドラムソロのコーナーへ。ティンパニスティックを手に、丸みを帯びた壮大な世界観を作りあげたうえで、JOEは巧みにスィックを持ち替え、シャープな音に演奏を塗り替えてゆく。次第にダイナミックに表情を広げてゆく様が印象的だ。カメラ目線でアピールしてゆく姿を味わえるのも、配信ライブだからこその楽しさ。さらに、ゲストギターのPANTHERと、ふたたびベースの村井研次郎を迎え、シンフォニックな楽曲を背景に演奏。この3人が揃ったということは、実質ELLEGUNSが演奏を担うという形だ。

  

  ライブの後半は、DASEIN/ELLEGUNS混成スタイルとして進行。よりハード&ヘヴィネスさを増した演奏を背景に、Rickyは雄々しい声を張り上げながらtheCYCLE(Vo+ELLEGUNS)の「Eternal Rain」を歌いだした。以前にも披露したことがあるとはいえ、Rickyをヴォーカリストに迎えた疑似theCYCLEを体験している気持ちになれたのも嬉しかった。

 

  飛びだしたのが、「金輪際」だ。終始押せ押せな空気を作りながら、DASEINは雄々しい姿でせまりだす。熱情した想いを全力でぶつけるRicky。どんな逆境の中でも戦う強い意志を曲げることはない。昨年からの心折れそうな環境を何度も不屈の魂で乗り越えてきたDASEINに似合う、気持ちを熱く沸き立てる楽曲だ。

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猛々しい演奏を背景に、Rickyは攻めるように「ケリをつけろ」を歌いだした。隠し持っていた野生の牙を剥き出しに、Rickyが、JOEが、爆走した演奏の上で魂を燃やす熱い姿を見せていた。

  次に披露したのが、JOEとRickyが出会ったきっかけになった「BREAK←SHAKE→BRAIN」。2人は、あの頃を思い返しつつも、胸に込み上げる熱い想いを抱きながら「BREAK←SHAKE→BRAIN」を歌い、奏でていた。巧みに展開してゆく楽曲に揺れ動く感情を重ね合わせながら、DASEINは愛しい心模様を高らかに歌いあげていった。

 重厚なデジタル音が炸裂。楽曲は、華やかさを抱きながらも、攻める表情を強めてゆく。DASEINは、「今に勝る時はナシ 今に敗けるよりはマシ」をぶつけ、画面越しで観ている人たちを、離れていても頭振れるだろう!身体を折り畳めるだろう!と言わんばかりに雄々しい姿で煽っていた。さぁ、熱した気持ちのままどんどんアガり続けろ。

 

  DASEINは、本編最後に最新シングル「泡沫なる夢幻」を届け、これまでの歩みを、そしてこれからも変わらず突き進む意志を、雄々しく未来へ向かって漕ぎだす姿に変えて歌っていた。これまでの荒々しい空気さえすべて抱え込みながら、21年の歴史を持つDASEINという矛舟にみんなを乗せて大海を漕ぎ続けることを約束していった。

 

 ふたたびギターにSCOTTIEを迎え、アンコールは荘厳でシンフォニックな「流離人」から始まった。Rickyは、左手にサイリウムを持ちながら歌唱。スケールあふれたドラマを描き出す楽曲に心を浸しながら、Rickyが歌いかける流離う想いに心を寄り添えていた。

  ふたたび会場に、そして見ている人たちの置かれた環境へ優しい音楽の風を吹かせるように、DASEINは「天つ風」を届けてくれた。雄々しい姿や、ポップでメロディアスな表情も魅力だが、このブロックのようなスケール大きい曲調の上で声を朗々と響かせながら歌う楽曲も、DASEINには欠かせない。心地好く身体を揺らしながら、ずっと穏やかな音のうねりの中に浸っていたい。

 

 ここで、ふたたびゲストギタリストのPANTHERが舞台へ姿を現した。ここからは、ツインギターのDASEINへ。JOEの猛々しいドラム演奏を合図に荘厳シンフォニック&エレクトロ&ラウドな「COGITO ERGO SUM」を演奏。卓越した演奏技術を誇るメンバーたちが、ザクザクとした音を突きつけたときの臨場感は、画面越しでもしっかりと伝わってきた。あのパワフルな音の衝撃、今度はぜひ目の前で浴びたい。

  「生きようぜ!!」。最後にDASEINが届けたのが、「我ここに在り」。何時の時代でも変わらぬ想いを詰め込んだ歌を、JOEの生誕祭の最後に持ってきたところが心憎い演出だ。いや、この日のセトリをJOE自身が決めたように、この曲を最後に持ってくることで、JOE自身がいつも支えてくれるファンたちに愛しさと感謝の想いを伝えたかったということだろう。その気持ち、ありがとう!!

 

  DASEINは、4月4日の渋谷REXを舞台に「SoconialDASEIN 2021「EVIDENCE OF EXISTENCE~二十ノ刻を超え いとおしむ君へ~」を行なう。その後も、神戸・大阪・東京(埼玉)でワンマン公演も決まっている。今年はデビュー20周年という記念の年。コロナ禍の中、どこまで形に出来るかは定かではないとはいえ、まだまだDASEINは攻め続けようとしている。その姿を、引き続き追いかけてもらいたい。

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PHOTO:折田琢矢

TEXT:長澤智典

 

3月14日 セットリスト

「存在」

「待宵影」

「英雄ピエロ」

「キ・ミ・ダ・ケ」

「走馬灯」

「バラバラ」

「Yの黙示録」

-Drum Solo-

「狼煙」

「Eternal Rain」

「金輪際」

「ケリをつけろ」

「BREAK←SHAKE→BRAIN」

「今に勝る時はナシ 今に敗けるよりはマシ」

「泡沫なる夢幻」

-ENCORE-

「流離人」

「天つ風」

「COGITO ERGO SUM」

「我ここに在り」

 

DASEIN

SoconialDASEIN 2021「EVIDENCE OF EXISTENCE」

二十ノ刻を超え いとおしむ君へ

【LIVE INFORMATION】

2021年4月4日(日)

東京 SHIBUYA REX

指定席:¥7,800(税込/D別) ※来場者特典付き

Open 16:30 / Start 17:00

出演:Vocal:Ricky / Drums:JOE

◆配信チケット

https://twitcasting.tv/shibuya_rex/shopcart/59153

 

DASEIN

DASEIN 20th Anniversary TOUR 2020 

2021年5月8日(土) 神戸VARIT.  [振替公演]

2021年5月9日(日) 大阪RUIDO  [振替公演]

2021年6月19日(土) 赤羽ReNY alpha  [代替公演]

2021年6月20日(日) 赤羽ReNY alpha  [振替公演]

 

 

「泡沫なる夢幻」

作詞:DASEIN

作曲:DASEIN

編曲:都啓一 (Rayflower/SOPHIA)

Gt Rec:YUKI(Rayflower/DUSTAR-3)

ジャケットデザイン;ZERO (THE MICRO HEAD 4N'S)

配信開始日:2021年1月1日(金)

https://linkco.re/tqs4E8xg

 

<作品紹介>

2001年1月1日、デビューシングル「夢つれづれ」のリリースからちょうど20年目を迎える2021年1月1日にリリースされる記念すべき今作は、【泡沫夢幻(ほうまつむげん)】という日本語特有の文化でもある四字熟語をモチーフに、DASEINとしての20年間の軌跡を描いた作品となっている。人生とは泡沫の夢のようであるが、そんな幻の如きリアルな世界でJOEとRickyは出会い、DASEINが生まれ、ザイナー(ファンの呼称)と出会い、解散の時を超え、またこうして同じ夢を見ながら音楽を奏でていられる事への喜びと感謝が綴られた歌詞が印象的。

 そんな歌詞の儚さとDASEIN王道の哀愁を帯びた歌謡メロディー、JOEのアグレッシブかつ繊細なドラム、ハートウォームゆえにどこかノスタルジックなRickyのハイトーンボイスが、デビュー当初の古き良きを感じさせながらも、今回初めてDASEINの楽曲アレンジを手掛けた都啓一氏(Rayflower/SOPHIA)のサウンドメイクにより、さらに深みを増した古き良き新しきHYPER BEAT ROCKに仕上がっている。

 

 

DASEIN  オフィシャルサイト

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DASEIN  twitter

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JOE BLOG

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Ricky オフィシャルサイト

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Ricky BLOG

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Ricky twitter

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