REPORT

stylish wave EXTRA'16 〝乱一夜″ ライブレポート!

AvelCain Smileberry the Raid. ViV アンフィル えんそく ジン ベル

TEXT:長澤智典 PHOTO:田辺佳子

 

□ViV(O.A.)


 今宵のオープニングアクトを飾ったのが,「stylish wave」でも積極的にプッシュし始めたViV。ライブは、エネルギッシュでアグレッシブな攻めナンバー『バレないようにkissして』からスタート。限られた時間だからこそ、最初から感情全開で観客たちへ挑みかかるメンバーたち。その気迫へ立ち向かうよう、客席前方ではヘドバンしながら暴れゆく人たちの姿も。

高ぶる感情のまま、立て続けに疾走昂揚ソング『LOVE SICK』をブースト。最初からテンションをMAXへ上げながら、その気迫をメンバーたちは舞台上から全力でぶつけてきた。この日の彼らは、観客たちに喧嘩を吹っ掛けていた。バンドの魅力に惚れさせるか無視されるかの審判を仰ぐように。

エモーショナルどころの騒ぎではない、最後は、感情のすべてを吐きだし切る勢いで『EMOTION』をぶつけてきた。気持ちを熱く掻き立てる歌と激烈な演奏。触れた人のハートに火をつけたViVのライブは、かなり嬉しいインパクトを残してくれた。

[SET LIST]
1.バレないようにkissして
2.LOVE SICK
3.EMOTION




□ベル


トップを飾ったのが、まさかのベル。「お前たち歴史の目撃者になるんだろ、全員咲いてください」。冒頭を飾ったのが、軽快に跳ねた『やってない』。演奏に合わせ、会場中の人たちが無邪気な笑顔浮かべ、その場で飛び跳ね、手の花を大きく揺らしながら咲かせてゆく。親しみやすいのに騒がずにいれない衝動を与えていく。それこそが、幅広い層から支持を得ているベルらしさだ。

ファンキーに弾けた演奏。何処か哀愁を帯びた歌なのに、心地好く走る演奏が騒がずにいれない衝動を与えてゆく。心を泣き濡らしながらも、身体を躍動させたのが『涙傘』。続く『アモーレ』では、ラテン調のアプローチを披露。哀愁と情熱を重ね合わせた歌と演奏が、胸に魅惑の愉悦を与えていく。大人の色気携えた歌と演奏の、なんて艶めいていたことか…。

ギラギラとした歌謡ムード携えた『RED』が登場。とても艶かしいのに、ステップ踏みたくなる演奏とハロの煽りに導かれ、会場中の人たちが大きく身体を揺らし続けていた。高ぶる熱。もっともっとと嬉しい欲求高まったところへ最後にぶつけたのが、スリリングでエモーショナルな『スローヱモーション』だ。客席前方では、無数のタオルや掲げた手が大きく大きく揺れ続けている。昂揚した気持ちを互いにさらけ出しながら、ベルは場内の熱を火照った頬くらいに染め上げていった。

[SET LIST]
1.やってない
2.涙傘
3.アモーレ
4.RED
5.スローヱモーション



□Smileberry


 「最高の笑顔で思いきり全力で楽しんでいこう、行くよ!!」。Motokiの声を合図にSmileberryのライブが幕を開けた。冒頭から、キラキラとしたカラフルでポップな歌の爆弾を投下。『Smilley』が、クシャクシャの笑顔でメンバーたちとファンたちの心を熱狂で繋いでゆく。めっちゃパーティロックしていく、その様こそSmileberryらしいステージングだ。

カバー曲『キューティーハニー』では、スリリングでクールなライブを展開。ジャジーな演奏ながら、そこには重く熱いエナジーをたっぷりと注入、騒がずにいれない衝動をSmileberryは与え続けてくれた。

キラキラな演奏が一気に弾け出した。胸をキュンとくすぐる歌も魅力的、『小悪魔KISS ME』はとてもカラフルでポップな楽曲。なのに、ファンたちはヘドバンしながら熱狂していた。Smileberryファンたちの気合い、さすがじゃない。

♪キミが好き♪と真正面から叫び、ファンたちに熱い愛の告白を届けたのが『キミが好き』。ファンたちも、Motokiの告白に対し折りたたみやモッシュなど熱狂することで想いを投げ返していた。互いの関係をギュッと近くで感じあえた熱狂の様が素敵じゃない。

最後は、開放的な演奏に乗せ笑顔で跳ね続けた『Sun!Sun!Smile!!』。余計な理性の洋服を脱ぎ捨て、裸の心で無邪気にライブと戯れてゆく。その瞬間が、最高に輝いて見えていた。

[SET LIST]
1.Smiley
2.キューティーハニー
3.小悪魔KISS ME
4.キミが好き
5.Sun!Sun!Smile!!



□アンフィル


 「ブチ上げていこうぜ!!」。『迷い姫』が飛び出したとたん、会場前方の人たちがタオル振りまわし左右に駆けだした。凛々しい様で観客たちへ挑みかかるメンバーたち。歌物なのに挑発的なステージングを見せてゆく様こそ、優しい衝撃を与えてゆくアンフィルらしさ。

続いて披露したのが、クールでジャジーなバラードの『本懐』。大人の色気と哀愁を漂わせながら、じっくりと歌と演奏を届けてきたメンバーたち。心に隠した本心をさらす歌に、気持ちが溺れそうな気分。触れた人たちの感情をぐっとつかんで離さない、その姿へ酔いしれずにはいれない気分だった。

「俺の望みはたった一つ、全員を笑顔にしてくことです。ブチ上げていこうぜー!!」。流れ出したのが、デジタル/ラウドな演奏を熱くミックスさせた『モノポリー』。身体中のアドレナリンを掻き立てる演奏に触発された観客たちが、一斉に暴れ出した。激しく唸り、大きな熱を持った渦を作りあげてゆく歌と演奏。その挑発を受けたら、全力で暴れずにいれなかった。でも、それこそがこの曲の求めた答えだ。

最後の『trigger』では、熱狂の中で心を開放するように、観客たちが激しい音に合わせ大きく身体を揺らし続けていた。激烈な演奏の上で胸を揺さぶるメロディアスな歌が響き渡る。昂揚した気持ちのまま胸へダイレクトに届く歌は、嬉しいくらいに心を踊らせてくれた。

[SET LIST]
1.迷い姫
2.本懐
3.モノポリー
4.trigger



□えんそく


 ド頭からぶっ飛んだパワー全開で、熱狂のウィルス満載な砲弾をえんそくがぶっ放してきた。激しさと雄大さを重ねあわせた激しい祭りナンバー『とってもマッケンロー』に合わせ、新宿ReNYの床を揺らす勢いで観客たちが大きく跳ね続けてゆく。理性??。早くも、その言葉の意味は頭からイレースされたようだ。

「野生を剥き出しにかかってこい」。激烈な重轟音演奏を持って『ゴリラの丘』が炸裂。ぶうの歌に合わせ、誰もが♪ゴリラ×4♪と叫びながら頭を振り続けてゆく。魂をガンガン昂揚させてゆく歌と演奏。鼻血があふれ出ないか心配なくらい、身体中の血流が頭に向かいマッハの速度で上がってゆく気分。転調後の終盤にはマーチングビートに合わせ会場中の人たちが♪ゴリラの丘で♪と大合唱。なんて気持ちを泣き濡らす興奮の瞬間だ。

えんそく流サイバーロック『U.F.Oが来るまで』では、教祖ぶうへ傾づくように一体化した儀式が描き出されていた。ぶうの導きに合わせ振り乗りしてゆく。その行動こそが、この歌の楽しさだ。『ししゃもパワーX』では、エクストリーム/パワーメタルな演奏が炸裂。何時しか会場中の人たちが身体を全力で折りたたみ、轟音の渦の中へグチャグチャの笑顔で溺れていた。メイクの乱れ、ンなものえんそくのライブで語るんじゃねぇ!!

『最後のえんそく』でも、会場中の人たちがパーにした両手を頭上高く掲げ、その場でくるくる廻り続けていた。もちろん、頭の中は最初からくるくる状態。だからこそ、えんそくの演奏に合わせ馬鹿になって騒げばいい。こういう教祖の説法なら、何度だって溺れたい。

[SET LIST]
1.とってもマッケンロー
2.ゴリラの丘
3.U.F.Oが来るまで
4.ししゃもパワーX
5.最後のえんそく



□AvelCain


 ♪勝って嬉しい花一匁♪負けて悔しい花一匁♪。Avel Cainのライブは、メンバーとファンたちによる絶叫のやり取りからスタート。ファンたちはずっと両隣の人たちと手を繋ぎ、舞台上から重く激しく垂れ込める『花一匁』の演奏に身を揺らしていた。暗黒の中で咲いた熱狂の、なんて恍惚なことか。。。

雅な旋律に乗せながら、演奏は一気に猛々しさ増し出した。♪あんたがた何処さ♪、『手鞠唄』が轟音の牙を剥き出し襲い掛かってきた。絶叫と熱狂が支配してゆく闇の宴。この痛みが、とてもとても刺激的で心地好い。

禁断の黒い扉が開かれた。中から飛び出したのはヘヴィエクストリームな演奏の上で嘆いてゆく『蘇-よみがえり-』。重く刺々しい音に刺されながら、心地好い痛みに乱れ狂えばいい。それが、AvelCainの与えた快楽のための刺激だ。

「鬼さんこちら、手の鳴るほうへ」。『いろはにほへと』の演奏に飛び乗り、観客たちが左右に駆けだせば、天へ掲げた扇子を振りまわし飛び跳ね続けていた。理性を失くした儀式に溺れることが、こんなにも心を開放導く快楽だったとは…。最後に叩きつけ、暴れの風景作りあげた『懺悔、寡黙ナル君ニ...』まで、黒い暴走の影が新宿ReNY中を包みこんでいた。

[SET LIST]
1.花一匁
2.手鞠唄
3.蘇-よみがえり-
4.いろはにほへと
5.懺悔、寡黙ナル君ニ…



□the Raid.


 新体制となって初のステージとなったthe Raid.。ライブは、和要素組み込んだ妖艶雅なロックナンバー『泡姫』からスタート。観客たちも両隣の人たちと手を繋ぎ左右にモッシュしながら、嬉しい熱狂に溺れていた。続けざま演奏は、雅な妖艶さを一段と増した『女ルカリ』へ。the Raid.が描き出した和ロックな世界が、ケバケバしくも彩鮮やかな熱狂導く宴の場を作りあげていった。

感情の奥底からふつふつとした想いが煮えたぎってゆく。熱い煽りのやり取りから、演奏は『ゆびきり』へ。火のついた勢いを持続させる形のもと、the Raid.は観客たちの頭をガンガンに揺らしていった。一転、サビではとてもメロウな歌を響かせてゆく。激とメロ2つの表情を巧みに使い分けながら、彼らは場内に暴れの風景を描き出していた。

その勢いを倍加させるように飛び出した『純潔ピラニア』。大勢の人たちが飛び跳ね、頭振り乱し大騒ぎしてゆく。むしろ『純潔ピラニア』を通したライブは、その姿が一番似合うユニフォームだ。最後の『HEARTLESS』まで、the Raid.は場内に理性を破壊する熱を導き続けていた。大サビ前には合唱してゆく場面も。歌物なのに、ここまで狂った様を描き出せるのもthe Raid. だからこそ?!

[SET LIST]
1.泡姫
2.女ルカリ
3.ゆびきり
4.純潔ピラニア
5.HEARTLESS



□ジン

トリを飾ったのが、これからの「stylish wave」の中核を担う期待を背負ったジン。ライブは、この時期にピッタリな『サクラノ恋』から幕を開けた。場内には、無数の扇子が舞い踊ってゆく。雅な歌メロ持ちながらも曲調自体は疾走してゆくように、その演奏は嬉しく身体を揺らし続けていた。

扇子片手にモッシュしてゆく様から始まったのが、『この好きはどういう好きなのかもはやわからないけど好きなのです。』。ヘドバンしてゆく激しさと扇子の花揺らす雅さとが交錯してゆくように、観客たちも次々様変わる表情に嬉しく寄り添い続けてゆく。激烈なギターサウンドが炸裂。『憐想レイン』でも熱狂を抑えるどころか、身体揺らす雅ビートを魅力に、観客たちを一切休ませることなく昂揚色に染まった花を咲かせ続けていた。

今宵の宴は止むことを知らない。『決行宣言』では観客たちがタオル振りながら、美しくも気高き躍動歌に酔えば、激しくダークに攻め込んだ『自我自損』では、絶叫と熱狂のバトルをジンは作りあげていた。雅とは、はんなりとした印象与える言葉だが、ジンの手にかかると、雅は絶頂の花を咲かせるという表現に変わるようだ。

延々と続いた逆ダイとヘドバンに座バン、合戦モッシュの光景。最後に叩きつけた『偽モラトリアム』まで、ジンは熱狂と狂乱の桜吹雪を場内に描きながら、最後の役割を担うに相応しい暴れ祭りな光景を新宿ReNYの中へ作りあげていった。

[SET LIST]
1.サクラノ恋
2.この好きはどういう好きなのかもはやわからないけど好きなのです。
3.憐想レイン
4.決行宣言
5.自我自損
6.偽モラトリアム

 



最後に…
最後は、この日出演したバンドたちが一斉に舞台上へ登壇。星子さんと大島暁美さん司会のもと、出演の感想を次々述べてくれた。えんそくとAvelCainのメンバーが若干入れ代わって登場したり、ジンにアンフィルのメンバーが加わっていたりなど、楽屋で交流を深めたバンド同士の関係性もここでは見えていた。どすこーい!
最後に、メンバーがサインボールを客席へ投げながら、この日のイベントは楽しく幕を閉じていった。



 

NEXT EVENT



stylish wave EXPERIENCE "無礼区#04"
6月18日(土) 大阪RUIDO
出演:黒姫の夢遊病 / ViV / Purple Stone / ソニックデスモンキー / BLaive / ASTARIA / exist†trace(ゲスト)

6月25日(土) 渋谷REX
出演:白日ノ夢 / ViV / Purple Stone / ソニックデスモンキー / BLaive / ASTARIA / exist†trace(ゲスト)

OPEN 16:00 / START 16:30 前売¥3,500- / 当日¥4,000- (消費税込み) チケット一般発売中!
詳細は【こちら】




stylish wave CIRCUIT'16 夏の陣 今宵狂乱
7月9日(土) 高田馬場AREA
出演:AvelCain / ジン / ギガマウス / Sick2 / ViV / the LOTUS / BLaive(O.A.)

7月16日(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
出演:黒姫の夢遊病 / ジン / Neverland / ViV / the LOTUS / ソニックデスモンキー / BLaive(O.A.)

7月22日(金) 仙台darwin
出演:白日ノ夢 / ジン / ギガマウス / ViV / the LOTUS / ソニックデスモンキー / Purple Stone(O.A.)

7月24日(日) 高崎CLUB FLEEZ
出演:白日ノ夢 / ジン / Neverland / ViV / the LOTUS / Synk;yet / BLaive(O.A.)

8月6日(土) 大阪MUSE
出演:FEST VAINQUEUR(ゲスト) / ベル / ジン / Chanty / ギガマウス / Smileberry / Purple Stone(O.A.)

8月7日(日) 名古屋E.L.L
出演:FEST VAINQUEUR(ゲスト) / the Raid. / ベル / ジン / Chanty / ギガマウス / Smileberry / ASTARIA(O.A.)

[各公演共通]
OPEN 16:00 / START 17:00
※名古屋公演のみ OPEN 15:30 / START 16:30
前売¥3,700- / 当日¥4,200- (消費税込み)
※オールスタンディング / 入場整理番号有 / ドリンク代別

チケット一般発売中!
詳細は【こちら】




stylish wave “Super Visual Night 2016” ☆今宵はパーティー!ヴィジュアルスタイルピーポー
7月30日(土) 渋谷REX
出演:ジン / ViV / the LOTUS / バラライカ

7月31日(日) 渋谷REX
出演:ジン / アンフィル / Purple Stone / スタア区。
[一部]OPEN 16:00 / START 16:30 [二部]OPEN 20:00 / START 20:10(21:10終演予定)
Sチケット(限定80枚):¥6,500(tax in) / Fan Meeting参加・スペシャルフォトプレゼント・1ドリンク付き
前売¥3,700(tax in/D代別) / 当日¥4,200(tax in/D代別)

●Fan Meeting開催!
Sチケットのお客様はライブ終演後、Fan Meetingにご参加いただけます。
1.ラウンドテーブル・ミーティング! 皆さんのところへメンバーが直接会いに行きます。
2.バンド対抗!壮絶?!カラオケバトル!!
3.出演アーティスト全員でお見送り&集合フォトをプレゼント!

チケット発売中!
詳細は【こちら】




stylish wave MAX '16 “一撃乱舞”
8月13日(土)新宿ReNY
OPEN 15:30 / START 16:30
前売¥4,000- / 当日¥4,500- (消費税込み)
出演:FEST VAINQUEUR(ゲスト) / the Raid. / ベル / ジン / Chanty / ギガマウス / Smileberry / the LOTUS(O.A.)

チケット発売中!
詳細は【こちら】