INTERVIEW

己龍 ロングインタビュー 第1回(全4回)「バンドを結成したときから日本武道館を想像してるなんて、まずあり得ないです。想像出来てたとすれば、それはただのバカですよ。」

己龍

現在、最新シングル『九尾』を手に、「47都道府県単独巡業~龍跳狐臥~」を行っている己龍。千秋楽公演は、7月31日(金)の日本武道館。ここでは4回に渡り、彼らの今の気持ちをじっくりと伺ってきた。濃い内容を、じっくりと味わってくれ。
 

撮影:菅沼剛弘 / インタビュー:長澤智典
Photographs by Takehiro Suganuma / Interview by Tomonori Nagasawa

 

バンドを結成したときから日本武道館を想像してるなんて、まずあり得ないです。想像出来てたとすれば、それはただのバカですよ。


――現在、通算3度目となる「47都道府県単独巡業~龍跳狐臥~」を実施中。7月31日(金)には日本武道館でのワンマン公演も決定しています。その姿は、昔から想像していたことでした??
参輝 バンドを結成したときから日本武道館を想像してるなんて、まずあり得ないです。想像出来てたとすれば、それはただのバカですよ。
准司 最初の頃の僕らなんて、「己龍を、本当にこのまま続けていけるのかな??」と思っていたくらいだったから。

――えっ、そうだったんですか??
准司 明確な方向性を決めて突き進んでたとはいえ、最初の1年くらいは、なかなか動員が伸びないこともあって、「俺らの方向性は本当にこれでいいのか??」といろいろ考えを巡らせることもあれば、「そのうち終わってしまうのかな??」という気持ちも何処か頭の片隅にはあったのかなぁ…と、今、振り返ると思い返してしまうくらい。あの頃の自分らからしたら、日本武道館へ辿り着くなんて奇跡です!!
日和 ここまで走り続けてこれたのも、年月を重ねていく中、メンバー自身の意識や考え方が柔軟になれば、それぞれ精神的に変われるきっかけが沢山あり、それを乗り越え、自分らのものにしてこれたからだと思います。もちろん、最初から明確にコンセプトを決めてはいたんですけど、最初の頃、メンバーそれぞれが気持ちに不安な要素を抱えていたのは、持っていた感情の自信にまだばらつきがあったからなのかなーと思い返します。

――「本当にこれでいいのかな??」と疑問を持ってということ??
日和 迷走まではいかないんですけど、ちょっと違う方向へ進んでしまったかな??ということも、振り返ればあったと思います。
准司 昔は、渋谷AXさえ立てると思っていなかった。行けたとして、O-WESTくらいかな??と思ってたくらいだったんで。

――みなさん、「これが最後のバンド」という意識で己龍として活動をしていましたよね。
参輝 体力的にも、気持ち的にも「これが最後のバンド」という意識でした。
准司 僕と参輝と武政は、もともと「これを最後のバンドとして勝負を賭けよう」という気持ちを持って、3人一緒に上京してきたんで。
参輝 最初から己龍がクライマックスでした。

――その覚悟を背負いながらの活動の日々。いろんな苦労や苦悩もあったのでしょうか??
参輝 いろんなことをやりましたけど、苦労した覚えはそんなにないです。

――まだまだ活動の勢いが弱い頃、まわりと自分たちを見比べて判断や参考にしたりということはありませんでした??もともと「他は他、自分たちは自分たち」という意識??
参輝 まわりがやってるからやってないからどうのっていうよりは、何事も、自分たちがやりたいからやっていること。それは、昔も今も変わらない。「これをやるのが自分たちだ」という芯となる想いがあったからこそ、ここまでやれてきたとは思います。

――でも昔って、成功している人たちと自分たちの活動を見比べたりもしませんでした??
参輝 「まわりと自分らを見比べて流されて」も、「自分らは自分だからと意固地になって」も、どっちも違うと思うんですね。ただ、自分たちがどうだったのか?と思い返しても、もうよくわかんないですね(笑)。
准司 もちろん、参考になる部分は吸収しながら。僕らにしか出来ないことは、そこを貫きながらやっていましたね。

 

 

 

「そんなに家に帰りたいか??そんなに巡業するのが嫌なら、もうバンドを辞めて家に帰れ!!」って眞弥に説教垂れたこともありました。


――己龍が始めたことで、今や「四十七都道府県単独巡業」を行うバンドも増えましたよね。そこは、己龍がこのシーンへ新しい道を作った実績かなと思います。
参輝 もちろん、僕らが行う前からやっていた人たちがいたことなので、僕らが初めてやったことではないんですけど。ただ、「四十七都道府県単独巡業」を始めた頃って、それをやる人たちが身近にいなかったからこそ、誰かがやる前に、まず己龍が先にやりたかった。もちろんきっかけは、「やりたいから」という気持ちからのことでした。

――他の人がやらないことを、いかに先駆けてやるかも大切なことだ。
参輝 そこは大きいなーと思います。でも、難しいっすよね。音楽だって、結局は誰かの真似といえば真似になるわけで。だからと言って、誰かの真似ではない、いまだかつて誰もやったことのない音楽をやろうというのはすごく難しいこと。音楽性もやり方も、何事に於いても一度は出きったことだと思うんですよ。じゃあせめて、最近やってないことをやろうっていう。

――「四十七都道府県単独巡業」を行ったことで、己龍というバンド自体にも大きな変化や成長を与えたんじゃないですか??
参輝 バンドには、いろいろ変化はありましたね。
准司 眞弥のホームシックって、いつ頃から消えたっけ??
眞弥 えーとね、「朱花艶閃」巡業の頃はホームシックが全開に出てましたけど、「愛怨忌焔」巡業の頃からは「そういう自分じゃないようにしよう」と頑張るキャンペーン中でした。
そういうのって、一番は意識的な部分なんですよね。「こういう自分じゃ駄目だなー」 と思ったので、そこは変えていく努力をしてました。
参輝 あの頃、僕は眞弥に説教を垂れましたからね。

――なんて言ったんですか??
参輝 「そんなに家に帰りたいか??そんなに巡業するのが嫌なら、もうバンドを辞めて家に帰れ!!」って。

――今や、かなりメンタル面も強くなったよね。
眞弥 メンタルが強くなったのかはわかんないんですけど。僕、何事に対してもすぐに音を上げてしまうタイプなんで、そういった部分では「人並みになろう」としているのかな??という気はしています。

――いやいやいや、人並みをしっかり超えてますよ。
眞弥 超えてんのかなぁ??そんなことはないっすね。
准司 眞弥もそうだけど、うちらメンバーみんな人並みは超えてるんだと思います。と言うのも、他のバンドさんと話をしていても、「20日間とか家に帰らないでツアーしてても全然余裕っすよ」と言うと、みんな「20日もなんて厳しい」って言うんですよ。でも僕ら、長いときには40日とか出っぱなしというのも当たり前にあることなんで。
参輝 そんなことで音を上げてる奴らはツアーをやんなくていい。辞めちまえ!!
准司 きっと、僕らの感覚が異常なのかも知れないですね。むしろ、眞弥の感覚が普通なのかも知れない。
眞弥 自分が基準として見ているのがメンバーなんで。だから、みんなが「これは普通」と言うことが、自分にとっても「普通にすべき基準」になっちゃってて(笑)。

 

 

僕らが直接影響を与えたのかはわからないですけど。カラフルというよりも、ももクロに…モノクロに影響を与えていった面はあるのかも知れないですね。


――ここまで恒例になっていくと、今や己龍ファンの人たちも、「己龍なら絶対にまた「四十七都道府県単独巡業」を行ってくれると思ってるんじゃないですか??
准司 実際、「四十七都道府県単独巡業」を発表すると、こういう機会でないとなかなか足を運ぶ機会の少ない地方のファンたちは喜んでくれますからね。
参輝 ただ、「己龍なら「四十七都道府県単独巡業」をやるのは当たり前」という認識が根づいてしまったら。そんな「やって当たり前」みたいな感覚で捉えられるようになったら、もうやらないです。
准司 やるのが当たり前に思われてるのなら、確かにそれは違うことだからね。
参輝 「どうせまた次回の巡業で来るでしょ」「来年の巡業で来てくれるでしょ」「今回は行かない」みたいな感じで思われるようになったら、その場所どころか、巡業自体やんないです。
准司 うちら、ひねくれ者の集まりなんですよ。

――それでも、「四十七都道府県単独巡業」をやりたい自分たちはいるわけでしょ。
参輝 やりたい気持ちがあるのは間違いないし、すべての巡業を「四十七都道府県単独巡業」で行えるのなら、それは理想的なことかも知れないですけど。でも、やりたい気持ちがあっても、その気持ちだけでは実現出来ないことが沢山あるのも事実なわけで。
みんなは発表した形を通して、「今年も来てくれた」と喜んでくれてるし、その気持ちはすごくありがたいんですけど。ガチに「4回目の「四十七都道府県単独巡業」を出来るのか??」というのは、正直、僕らにもわからないこと。もちろん、やりたい気持ちはありますけど。それを「やる」と言う保証はけっして出来ることではない。そこだけは、みんなにも知っていて欲しいなと思います。
准司 でも、いろんなバンドさんが「四十七都道府県単独巡業」をやったり、やろうとしてくれてること自体は、すごく嬉しいですよね。最近は、アイドルまで「四十七都道府県単独巡業」をやってますからね。
日和 他のジャンルのシーンでも、そういう人たちが増え始めてるみたいで。

――そこにも己龍が影響を与えてきたわけだ。
准司 僕らが直接影響を与えたのかはわからないですけど。でも、カラフルというよりも、ももクロに…モノクロに影響を与えていった面はあるのかも知れないですね。
日和 「四十七都道府県単独巡業」にしても、その土地ごとに、僕らを求めてくれるファンの人たちがいるからこそ出来ること。僕ら自身「四十七都道府県単独巡業」をやりたい気持ちはあるけど、やっぱし、みんなのおかげで「やらせてもらえてること」なんですよ。己龍の活動の源にあるのはファンという存在。もちろん、スタッフや関係者さんなど、いろんな周りの人たちの協力があってのこと。自分たちだけですべての物事を進めていくのなんて無理なことですからね。あとですね、音楽シーン全体を見渡していく中、僕らも含め、「四十七都道府県単独巡業」を行える環境が出来上がってきたのは、「この業界自体の意志が盛り上がってきてくれているから」というのも大きいんだとも思います。
 

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初回限定盤 G-TYPE
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封入特典壱:トレーディングカード2枚封入(全10種類)
封入特典弐:全タイプ購入応募特典応募券「G」

 


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[CD収録]1.九尾 2.鬼ノ傀儡
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★インストアイベント
5月06日(水) タワーレコード京都店
5月09日(土) タワーレコード姫路店
5月18日(月) タワーレコード広島店
5月22日(金) TSUTAYA 天神駅前福岡ビル店
5月30日(土) タワーレコードアミュプラザ鹿児島店
6月05日(金) DUKE松山
6月08日(月) DUKE高松
6月15日(月) Ash-LD'50浜松
6月24日(水) 新星堂ララスクエア宇都宮店
6月29日(月) リトルハーツ仙台
7月04日(土) 音楽処
7月09日(木) HMV秋田イオンモール
7月13日(月) R.I.P
7月25日(土) ZEAL LINK大阪 
7月25日(土) ライカエジソン大阪
7月27日(月) fivestars
7月27日(月) ライカエジソン名古屋

※各イベントの参加方法等、イベント内容等、詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください

 

己龍47都道府県巡業「龍跳狐臥」

05月01日(金)【奈良】奈良NEVER LAND
05月03日(日)【和歌山】和歌山CLUB GATE
05月05日(火)【京都】KYOTO MUSE
05月08日(金)【滋賀】U★STONE
05月10日(日)【兵庫】姫路Beta
05月12日(火)【島根】出雲APOLLO
05月14日(木)【鳥取】米子 AZTiC laughs
05月16日(土)【岡山】CRAZYMAMA KINGDOM
05月17日(日)【広島】広島CLUB QUATTRO
05月20日(水)【山口】LIVE rise SHUNAN
05月23日(土)【福岡】DRUM LOGOS
05月24日(日)【熊本】B.9 V1
05月26日(火)【長崎】DRUM Be-7
05月28日(木)【佐賀】GEILS
05月29日(金)【鹿児島】キャパルボホール
05月31日(日)【宮崎】SR BOX
06月03日(水)【大分】DRUM Be-0
06月06日(土)【愛媛】松山サロンキティ
06月07日(日)【香川】高松DIME
06月10日(水)【高知】X−pt.
06月12日(金)【徳島】club GRINDHOUSE
06月14日(日)【静岡】浜松窓枠
06月16日(火)【三重】松阪M'AXA
06月20日(土)【茨城】水戸ライトハウス
06月21日(日)【千葉】柏PALOOZA
06月23日(火)【栃木】HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
06月25日(木)【福島】郡山 CLUB #9
06月27日(土)【山形】ミュージック昭和Session
06月28日(日)【宮城】仙台darwin
07月01日(水)【青森】Quarter
07月03日(金)【北海道】函館club cocoa
07月05日(日)【北海道】ペニーレーン24
07月08日(水)【岩手】盛岡CLUB CHANGE WAVE
07月10日(金)【秋田】Club SWINDLE
07月12日(日)【新潟】新潟LOTS
07月24日(金)【大阪】BIG CAT
07月26日(日)【愛知】ボトムライン

 

己龍47都道府県巡業「龍跳狐臥」 ー千秋楽ー
7月31日(金)【東京】日本武道館

※入場者全員に武道館限定扇子付!
【開場/開演】17:30 / 18:30
【前売/当日】¥5,940(指定席)
チケット発売中!
■ローソンチケット (Lコード:79109)
■チケットぴあ(Pコード:254-544)
■イープラス http://eplus.jp/
※バンド予約なし
【入場順】FC先行→プレイガイド同時→当日
【問】ディスクガレージ:050-5533-0888(平日12:00~19:00)

 

 

己龍単独公演「九条武政生誕祭」
8月3日(月) 川崎CLUB CITTA'

[OPEN] 17:00 / [START] 18:00
価格:¥4,500(税込)※ドリンク代別途
【チケット販売】
FC先行受付:2015年4月10日(金)16:00~4月19日(日)23:59まで(Aチケット)
一般発売日:2015年06月06日(土)(Bチケット)
・ローソンチケット(L:79340)
・チケットぴあ(P:255-024)
・e+(http://eplus.jp)
【問】DISK GARAGE 050-5533-0888

 

 

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【 己龍公式頁 】
http://www.kiryu-web.net/