団長：今なら、過去の曲たちが持つポテンシャルを一番良い状態で表現できる。だからこそ改めて、NoGoDが形にしてきた曲たちを今の自分たちの表現力を持って見せたい気持ちがあるんですよ。

――この記事を目にする時期は、NoGoDの15周年の幕開けを飾る全国ワンマンツアー「NoGoD 15th ANNIVERSARY ONE MAN TOUR-2020-『Ism』」が始まろうとしている頃になります。
団長  ということは、今年のNoGoDは3日からライブ活動を始めているので、もう精力的に動いているはずです。

――昨年末時期に、15周年を彩る様々な発表をしました。今年も、かなり精力的な動きを示すように、これからの動きがとても楽しみです。まずは、１月からスタートする全国ワンマンツアー「NoGoD 15th ANNIVERSARY ONE MAN TOUR-2020-『Ism』」になりますが…。
団長  今年は夏にオリンピックがあるんでね、その前に全国へ足を運ぼうと思って。

――みなさんそうですが、NoGoDとしても周年中とはいえ、オリンピックの開催時期は極力活動を避けたい気持ちなのでしょうか?
団長  実際にはその時期も動いていますけど。いろんな面で人の混雑が凄そうじゃないですか。とくにその時期は、国内はもちろん、海外からも大勢の人たちが来るように、東京へ宿泊しようにも宿を取れなさそうだし。 
  それ以前に、NoGoD自体がもともと周年自体に重きを置いてないバンドなんですよ。10周年のときもそうだったし、今年の15周年も、そう。けっして周年を迎えることを目的に活動してきたわけではなく、気がついたら10周年や15周年を迎えていた。もちろん、ファンの人たちからしたら「何かやって欲しい」という気持ちがあるのもわかるように、その気持ちを踏まえて発表したのが4月から行なう東名阪を舞台にしたワンマンシリーズ「NoGoD Chronicle 2005-2020【Review】feat.???東名阪」ですからね。ここでは、これまでに出した8枚のアルバムを振り返る形を取るのですが、我々の場合、15周年を祝って盛大に何かをやるよりも、アーカイブというか、クロニクル的な動きを行なうほうが性分にあっているのかなと思って。

――毎月、8枚のアルバムをライブで味わえるのは、ファンにとって凄く嬉しいことだと思います。
団長  アーカイブ的な活動は今しか出来ないというか、これを20周年の時期にやろうと思っても、きっと難しいと思うんですよね。だったら、それが出来る今、この時期にやろうと。
  それに、今のNoGoDのライブパフォーマンスがすごく良いという自覚も自信もある。もちろん、昔から楽曲には自信があったんですけど、まだまだ若さゆえか、それを表現するうえでのパフォーマンス面にムラがあったのも事実。だけど、今なら過去の曲たちが持つポテンシャルを一番良い状態で表現できる。だからこそ今、改めてNoGoDが形にしてきた曲たちを、今の自分たちの表現力を持って見せたい気持ちもあるんですよ。

アーティストとしてのエゴやプライド。その部分が凄く高いところが、NoGoDでもある所以。

――自分たちの15年間の歩みを示す前に、まずは1月から始まる全国ワンマンツアー「NoGoD 15th ANNIVERSARY ONE MAN TOUR-2020-『Ism』」を通し、今のNoGoDの…まさに、NoGoDの最新モードを伝えようとしたわけですね。
団長  このツアーに関しては新曲の披露もあるように、最新モードのNoGoDを見せてゆくツアーにします。前のベースが抜けてからサポートにHIBIKIを迎えるまでの間、改めて軌道へ載せるまでどうしても試行錯誤をしていました。だけど、ようやくNoGoDとして求める姿を提示出来る環境を得たからこそ、今のNoGoDとして出来うる最高の姿を「NoGoD 15th ANNIVERSARY ONE MAN TOUR-2020-『Ism』」ツアーを通して見せたいなと思っていて。
  そう感じれたのも、会場限定発売となるシングル「helix」を作り上げたとき、これまでにはない新しい音楽性や楽曲を通したスタイルを詰め込むことができた。つまり、「このバンドには、まだまだ伸びしろがあるんだ」というのを確認させてくれたのが、今回の「helix」というシングルなんです。

――収録した曲たちを通し、いろいろ実験的なアプローチも示していますよね。
団長  そこは、メンバーそれぞれがNoGoDとして長く活動していく中、いまだに振り幅を広げ続けていることの現れだと思います。

――振り幅を広げたという面では、団長が「シュールレアリスム」をテーマに作り上げた「Dépaysement」「DADA」「Es」「優美な死骸」、4枚の配布曲たちもそうじゃないですか?!
団長  会場限定盤に収録した曲たちは、自分以外の3人が曲を手がけてるんですけど。配布CDとして制作している4枚は、すべて自分が作った曲たち。正確に言うなら、「優美な死骸」は俺とKyrieの共作だけど…。
  もともとNoGoDって、コンセプトを持って表現するのが好きなバンドなんですよ。それをシングルでやろうとしても表現しづらい面があることから、シングルではあまりコンセプチュアルなことはしないんだけど。とはいえ、作品を作る以上は、そこへ「意味」を求めたくなる。それこそが、自分を含め、NoGoDのメンバーたちの持つアーティストとしてのエゴやプライド。その部分が凄く高いところが、NoGoDでもある所以なわけだからね。

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