INTERVIEW

えんそく ロングインタビュー 第1回(全4回)「みんなの幸せがわたしの幸せであり、わたしの幸せがみんなの幸せである。」

えんそく


最新シングル『神様は盲点色』も絶好調。6月6日には、筋肉少女帯のカヴァー曲も含むミニアルバム『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』を発売するえんそく。5月下旬よりスタートする、えんそくのメンバーの地元で公演を行う単独公演行脚「アイツが町に帰ってきた~The boy is come back to town~」にも、ぜひ足を運んでいただきたい。


撮影:菅沼剛弘 / インタビュー:長澤智典
Photographs by Takehiro Suganuma / Interview by Tomonori Nagasawa


 

みんなの幸せがわたしの幸せであり、わたしの幸せがみんなの幸せである。

 

――最近のえんそく、ライブや楽曲面において何処か宗教/宗教団体の教義的な表現を用いていません??

ミド 宗教じゃないですよ、会社です。むしろ、企業の姿を投影しているんです。

ぶう (宗教団体など)そういった怪しいものではないです。

Joe けっして怪しくはないです。

ぶう そう(怪しいことを表現していると)思ったことは一度もないですから。
 

――ミドさんの姿は、まるでチベットの高僧のようじゃないですか?

ミド そうですか?。ただ、心を入れ換えただけですけどね。

ぶう リーダーは、心を入れ換えましたからね。

ミド うちらは、けっしてそういうの(宗教をテーマに据えているわけ)じゃないです。

Joe けっしてカルトでもないです、僕らは。

ぶう けっして怪しいものではないです。

Joe マルチなカルトでもないです。
 

――いや、同じようなことを、そんな立て続けに言わなくても…。だけど、その辺を上手く皮肉りながら表現していません?

ぶう 皮肉ですか??。それは宗教に対する皮肉ですか??、企業に対する皮肉でしょうか??

ミド それが何であれ、(崇め奉る)その対象がえんそくだろうと、何かを信仰するのはその人の自由ですから。

ぶう そこは、人それぞれでしょうからね。ただし、僕たちはそういう意識を持って活動をしているわけではない。ただただ、みんなを笑顔にしたいというか。人々を幸せにしたいと願った結果、今があるわけで。けっして宗教や信仰を与えているわけではないですから。

ミド えんそくはバンドを介して音楽を届けているだけ。そこでへんな教義を伝えていたら、それこそがおかしな話なわけで。
 

――えんそくが、ライブや作品を通してお客さんたちを幸せにしているのは、事実ですからね。

ぶう そうですよ。みんなの幸せがわたしの幸せであり、わたしの幸せが…。

全員 みんなの幸せである。

 

 

 

自分の心一つですべてを変えていけると気づいたときに、すべての鎖から己の身体が断ち切られたというか。気づくと…最初は3cmくらい僕の身体が浮いていましたからね。

 

――その心理を突き詰めた結果、ぶうさんは空中浮遊をしてしまったわけだ。

ぶう なんかある日、(身体が)浮いちゃったんですよね。

Joe 開眼しちゃいました。

ぶう ある日、気づいたら自然と身体が浮いていましたからね。
 

――気づいたら浮いていた…ですか?

ぶう そう。みんなの笑顔のことを思って…「どうすればみんなが笑顔になるのか」を考え続けたここ数年だったせいか、いつものように「どうすればみんなが笑顔になれるだろうか??」と夢中で考え続けていたところ、ふっと気づいたら、あのような浮遊する姿に自分がなっていました。

でも、その前兆はあったんですよね。と言うのも、ライブを通して与えられたみんなの笑顔によって、数週間くらい力があふれ出る感覚が続いていたのかな。そうしたら、「すべての重量や時間、人間を縛るものは、すべて自分次第で開放できるんだ」という一つの心理に気づいたんですよ。自分次第で…自分の心一つですべてを変えていけることへ気づいたとき、すべての鎖から己の身体が断ち切られたというか。気づくと…最初は3cmくらいでしたが、僕のこの重い身体が浮いていましたからね。
 

――今や、かなり高い位置まで浮いていますよね。

ぶう そうっすねぇ。割と浮くことが当たり前になってきたら、いつしかここまで浮いていた。いや、もっと浮くんですけど。あまりにも浮きすぎたら大変なことになるので、あえて、今くらいの位置にとどめていますけど…。浮くことが当たり前になった今の自分にとって、逆に身体が浮かないことのほうが不自然ですからね。
 

――でも、あの足、着脱できますよね。

ぶう えっ、どういうことですか??。意味わからないです!!

ミド そういうことは言わないでください、本人は面白いと思ってやっているんですから。ウケてるって信じているんですから(笑)。

ぶう おぉ~~いっ!!
 

――今回のヴィジュアル姿、かなりインパクトがあります。

ぶう その言葉は嬉しいですね。身体が浮いているのに「インパクトがない」と言われたら、僕はどうすれば良いのかわからないですよ(笑)。

 

 

 

「筋肉少女帯の楽曲のカヴァーをやらしてください」と言ったら、気軽に「いいよ、いいよ。やってよ、やってよ」というやりとりがありました。

 

――えんそくは、6月6日にミニアルバム『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』を発売します。その作品の先駆けになったのが、えんそくの結成日である昨年の10月31日に出したシングル『神様は盲点色』になるのでしょうか?

ぶう 結果、そうなりましたね。先に筋肉少女帯さんのカヴァー曲をやることになった話をさせていただても良いですか?
 

――どうぞ、どうぞ。

ぶう ちょうど、えんそくの結成日である10月31日に新しいシングルを出そうということで制作を進めている流れの中、ボクと大槻ケンヂさんとの出会いがあり、そこから発展した形で、大槻ケンヂさんに「筋肉少女帯の楽曲のカヴァーやらしてください」と言ったら、気軽に「いいよ、いいよ。やってよ、やってよ」というやりとりがありまして。ただ、それを具体的な話にしていくまでには、多少時間を要してしまった。

可能であれば、筋肉少女帯さんのカヴァー曲も加えた形で、10月31日にシングルなのか、ミニアルバムになるのかを目指して作ろうとも思っていたんですけど。いろんな許諾の関係でカヴァーの話がゆっくり進行していたことから、ひとまず予定通りに『神様は盲点色』のシングルを発売したという流れがありました。

Joe 筋肉少女帯さんの楽曲をカヴァーする話は、シングル制作中からふわっとあったんですけど、なかなか確定までは進んでいなかったことから、このままOKの返事を待ち続けるよりも、シングルの発売だけを先に進めようと。そうして制作が佳境へ近づいた頃に、「カヴァーしてもOK」という許可が降りたという流れもありました。

ぶう それ、先に俺が伝えてないか??

 

 

 

リアルに大槻ケンヂ・フォロワーの一人として、しかもミュージシャンをやっている以上は、その代表格に名を連ねる位置まで自分もなりたいなと思いました。

 

――前から、筋肉少女帯のカヴァーはやりかったのでしょうか?

ぶう 僕はずっとその気持ちはありました。こんなことを言ったら怒られてしまうかも知れないですけど。大槻ケンヂさんの楽屋へ遊びに行かせてもらったときに、冗談話の中「大槻ケンヂさんが死んだら」という話になって。そのとき、リアルに大槻ケンヂ・フォロワーの一人として、しかもミュージシャンをやっている以上は、その代表格に名を連ねる位置まで自分もなりたいなと思いました。

よく偉大なミュージシャンが亡くなると、トリヴュートアルバムが出るじゃないですか。そのとき、かならず俺にも声がかかる、その一人でありたい気持ちを抱いたんですね。それくらい筋肉少女帯愛というか大槻ケンヂ愛があるからこそ、俺はそこへ一足飛びで行きたい気持ちになった。そのためにも、公式の筋肉少女帯カヴァーは強い希望として実現したかったことでした。
 

――その想いが先方にも伝わったからこそ、今回の『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』のカヴァーが実現したわけだ。

ぶう そうですね。ただし、ものすごく軽くOKを…大槻ケンヂさんからはめちゃめちゃ軽くOKをいただきましたけど(笑)。
 

――他のメンバーの筋肉少女帯愛はどうなんですか?

クラオカユウスケ 僕は、けっこうアルバムを聞いてますよ。『キラキラと輝くもの』や『ステーシーの美術』は最高です。

ぶう 僕とクラオカくんはめっちゃ筋肉少女帯を推してるんですけど、他のメンバーはそんなに…。

ミド 僕も筋肉少女帯は聞いてますけど、ぶうとは好きな曲がぜんぜん違うと思う。

Joe わたしも筋肉少女帯の存在はずっと知ってはいましたけど、えんそくに入ってから楽曲を耳にするようになりました。

ぶう Joeさんは、えんそくにとってはむしろラッキーな存在。筋肉少女帯のことを知らないからこそ、「カヴァー曲のレコーディングが終わるまでは、変にオリジナルの影響を受けてしまうのは嫌なんで、それまでは筋肉少女帯の音楽を聞かないでくれ」と言ってるんですよ。

Joe あまり、筋肉少女帯の知識を入れるなと。

ぶう むしろ、知らないことで生まれる要素が、『僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~』の良いスパイスになったらいいなぁと思ってて。
 

――SINさんは??

SIN 僕も詳しくはないのですが…。ただ、筋肉少女帯のプレイヤーの方々は知っています。みなさん名高いプレイヤーなんで、そこは知っています!

 

 

 

同じベクトルの上に筋肉少女帯もえんそくもいると思ってる。

 

――ぶうさんは、いつ頃から筋肉少女帯を好きになったのでしょうか?

ぶう そもそも、僕がキッズとしてリスナーをしていた頃って、筋肉少女帯はありませんでしたからね。あの当時、大槻ケンヂさんは筋肉少女帯としての活動を止めて、特撮というバンドをやっていた頃。その頃に音楽を聞き始め、それでバンドを始めてという時期だったんで。

僕自身、大槻ケンヂさんの存在を特撮で知り、それから筋肉少女帯の存在まで遡って聞き始めたように、筋肉少女帯自体は後追いなんですね。でも、えんそくをやっている時期に筋肉少女帯が復活したことから、「これはいつか一緒にやらせて欲しいな」という想いも芽生えましたからね。っていうか、単に一人のファンとして、「筋肉少女帯のライブを見れるんだ」という嬉しさがありました。
 

――そうか、音楽を好きになった頃は。

ぶう 筋肉少女帯は存在していませんでしたから。筋肉少女帯の活動が止まってから好きになったからこそ、憧れのバンドを生で見れたことで感動した記憶があります。

僕自身が、えんそくというバンドをどういうところへ持っていきたいかというと、えんそくを好きで聞いていること自体が自分の価値を高めるバンドというか、「わたしこんなバンドを好きになったの、わたしのアンテナどう?」みたいにドヤ顔出来るバンドになれたらいいなと思っているんです。それこそが、僕が筋肉少女帯を好きになったとき、筋肉少女帯に感じていたもの。筋肉少女帯とえんそくは、確かにやっていることは違えど、同じベクトルの上にいると思ってる。極端な話、筋肉少女帯の良さがわかる人にえんそくを認めてもらいたい想いを、僕はすごく強く持っているんですよ。
 

――確かにえんそくと筋肉少女帯の世界観は、近しいところがありますからね。

ぶう そうだと思います。
 

――けっして王道ではない、独自の世界観を2バンドとも貫いています。

ぶう そう言っていただけると、僕はありがたいですね。

クラオカユウスケ 僕もありがたいです。

 

第1回第2回第3回第4回
第2回は1月16日更新予定

 

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[収録曲]
1.神様は盲点色
2.その後のペテン師(新色Ver.)
3.神様は盲点色~カラオケVer.~

 

 

 

えんそく故郷単独公演行脚
「アイツが町に帰ってきた~The boy is come back to town~」

5月26日(日) TSUTAYA O-WEST
6月8日(土) 横浜7th AVENUE
6月9日(日) 山梨甲府KAZOO HALL
6月15日(土) 仙台MACANA
6月16日(日) 青森Quarter
6月23日(日) 心斎橋VARON

 

EVENT SCHEDULE

1月9日(水) 柏PALOOZA
1月12日(土) 神戸VARIT.
1月13日(日) 岡山IMAGE
1月14日(月祝) 高松MONSTER
1月20日(日) 渋谷REX
1月30日(水) 新宿LOFT
2月2日(土) 仙台darwin
2月10日(日) 長野CLUB JUNK BOX
2月11日(月祝) 今池3STAR
2月16日(土) 名古屋EL.L
2月17日(日) 静岡LIVE ROXY
2月18日(月) マイナビBLITZ赤坂
2月23日(土) 高松DIME
2月24日(日) 大阪BIG CAT


 

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