INTERVIEW

Ricky × RYO:SUKE(WING WORKS/レーザー演出)対談 第1回(全4回) RYO:SUKE「最初に現場でご一緒したのは、RickyさんがTHE MICRO HEAD 4N'Sのメンバーとしても活動していた頃。現場では一緒になりましたが、あのときはとくに会話はしていませんでしたよね。」 Ricky「あの頃から嫌われてて…すみません、すぐ茶化したくなるので(笑)。あの頃は、僕のほうが一方的にRYO:SUKEくんに惚れてたっていうか…。」

DASEIN WING WORKS Ricky

Rickyソロ/DASEINという2つの活動スタイルを軸に、ときにRIDER CHIPSのボーカルとしてヒーローソングを歌い、ときに大人の色気漂うシャンソンをも歌いこなす。そんな多彩な表現の手腕を持つハイパーボーカリストRicky。片やRYO:SUKEは、ソロプロジェクトWING WORKSのヴォーカリスト/コンポーザーでありながら、じつはレーザー演出の担い手としての顔も持っている。2人の接点も、もともとはヴォーカリスト同士。でも今は、Rickyのライブ演出にRYO:SUKEがレーザー演出のクリエイターやMusic Videoの監督として関わっている。今回の対談も、アーティスト同士でありつつ、比較的アーティストとクリエイターという関係で話を進めていった。2人の熱い対談、じっくりと味わってくれ。

Interview:長澤智典

 

RYO:SUKE:最初に現場でご一緒したのは、RickyさんがTHE MICRO HEAD 4N'Sのメンバーとしても活動していた頃。現場では一緒になりましたが、あのときはとくに会話はしていませんでしたよね。
Ricky:あの頃から嫌われてて…すみません、すぐ茶化したくなるので(笑)。あの頃は、僕のほうが一方的にRYO:SUKEくんに惚れてたっていうか…。

 

――最近、お2人はよく共演しているそうですが。その接し方がアーティスト同士ではなく、ちょっと違ったスタンスだとお聞きしました。
Ricky:僕はRYO:SUKEくんのことをWING WORKSから認識した形なんですけど。すごくアートワークが格好良くて、「誰がこの人のアート面を担っているんだろう」と気になって調べ始めたんですね。それをきっかけに当時の彼のデザインを手がけていた方にお会いし、僕のグラフィックデザインを何度かお願いしたことがあります。僕とRYO:SUKEくん自身は、どこが最初の接点だっけ?
RYO:SUKE:「SOLODIERS(ソロジャーズ)」のイベントへ出演オファーしていただいたのが、直接Rickyさんと連絡を取ったきっかけでしたね。
Ricky:あー、そこかぁ。僕が主催している各ジャンルのソロアーティストを集めたイベントがありまして、そこへRYO:SUKEくんにも出て欲しいなと思って声をかけたんですけど。そのときはまだ嫌われてたみたいで(笑)。
RYO:SUKE:いや、ぜんぜん違います(笑)。スケジュールが合わなかっただけです。でも、最初に現場でご一緒したのは、「ViSULOG」さんが主催したツアーの名古屋公演のとき。当時はまだ、RickyさんがTHE MICRO HEAD 4N'Sのメンバーとしても活動していた頃。現場では一緒になりましたが、あのときはとくに会話はしていませんでしたよね。
Ricky:あの頃から嫌われてて(笑)。
RYO:SUKE:いや、ぜんっぜん嫌ってないです(笑)。
Ricky:すみません、すぐ茶化したくなるので(笑)。あの頃は、僕のほうが一方的にRYO:SUKEくんに惚れてたっていうか…。
RYO:SUKE:その言葉は嬉しいです。
Ricky:僕は世界観を作っているバンドやアーティストがとても好きなこともあって、当時WING WORKSのライブを観ながら「世界観がすげぇ格好いいな」と思ってた。だから、「SOLODIERS」への出演をオファーしたんだけど。言われたように、あのときはRYO:SUKEくんのスケジュールの都合がつかなくて断念。ふたたび接点を持ち出したのって、何時からでしたっけ?
RYO:SUKE:一度、話が流れた後に、たまたまソロアーティストを集めたニコ生番組でご一緒し、そのときに初めて話をしたんですけど。お会いしてすぐに、「あのときはオファーをいただいたのにすみません」という会話をさせて頂いたんですが、その番組を通して僕は初めてRickyさんの「R☆MY WORLD」のMVを観て「ソロとしてもこんなにも素敵な歌と世界観を作っていらっしゃる方だったんだ」というのを初めて知り、そこからRickyさんへのリスペクトの気持ちが僕の中で沸いてきた形でした。
  僕も、その時点でソロアーティストを始めて6年目頃の時期。もちろん、DASEINのRickyさんの存在は知っていましたけど。Rickyさんはソロとしても10年近い年数を重ねていることをそのときに知っって、僕自身が「目指していくべき人に出逢えたな」とも思えたんですよね。その出会いをきっかけに、今度は僕からRickyさんへ2マンライブをオファーさせていただいたのが、共演するきっかけなんですよ。それと、間接的ながら、共通のプレイヤーがお互いのライブで演奏をしているご縁もありましたしね。
Ricky:あれっ、僕とWING WORKSで2マンライブをやったことあったっけ?
RYO:SUKE:四谷LOTUSでやったじゃないですか。
Ricky:あー、あのときって2マンライブなんだっけ?! イベントと勘違いして記憶してた(笑)。そうか、あれってシングル「O.1.O~Only One Ocean~」を一緒に制作する…??
RYO:SUKE:前です。その日の楽屋で、僕がミュージシャンをやりながらレーザーショーの演出活動も始めようと思っていることや、WING WORKSのMVを全部自分で監督していることなどをRickyさんに話していく中で、Rickyさんが「ソロ10周年アルバムの先行シングルを今作っててさぁ」という話を僕にしてきたんですよ。その会話の中、「レーザーの仕事をこれから本格的に始めるなら、俺のライブでレーザーをやる気はないか」とおっしゃってくださって、「MVのディレクションもやっていたのなら、シングル「O.1.O~Only One Ocean~」のMVの監督をやってみないか?」とも声をかけてくださったことから、ミュージシャンではなくクリエイターとして共演することになった。それが、今へ繋がる最初の接点なんですよ。
 「サイバー」や「近未来」というワードはすごくフィットします。僕自身、SFなポップカルチャーのエッセンスをヴィジュアルロックへ落とし込むのが自分にとってのベストという姿勢は、昔から変わらずにあります。
Ricky:僕はDASEINとして出てきたときから、宇宙や近未来という世界観が自分の中に植えつけられてきたというか、そもそも僕自身が宇宙人なので当然なんですけど(笑)。なので、僕にとってのサイバー感のルーツをあえて語るなら、それはDASEINそのものなんですよ。

――ということは、お互いに密な関係を持ち始めたのはまだ最近のことだ。
RYO:SUKE:こういう話をし始めたのは、昨年の2月頃ですね。
Ricky:さっきRYO:SUKEくんは「俺のライブでレーザーをやる気はないか」と言ってたけど、そんな強気な口調では言ってない!もっと優しい口調だったはず!(笑)。
RYO:SUKE:「ぜひ、Rickyのライブでやってくれよ」でしたっけ(笑)
Ricky:「やってくれよ」なんて、俺、そんな偉そうに言った?!(笑)。
RYO:SUKE:でも気さくに声をかけてくれましたよ、Rickyさんは(笑)。
Ricky:そんな格好いいことを言ってた??、この俺が??!!(笑)。
RYO:SUKE:格好良かったですよ。そのときの会話を通し、「自分がこれからやろうとしていることが誰かの役に立てることになる」「自分は、これからそういうことを始めようとしているんだなと」いう気持ちに気付かせてくれた。そのきっかけがRickyさんなんです。
Ricky:そういう意味では、どっちもタイミングが良かったね。
RYO:SUKE:めちゃくちゃ良かったです。

――その話を聞いて、Rickyさんもアーティスト同士ではない形で共演したい気持ちが芽生えたわけだ。
Ricky:というか、なんか「いろいろ盗みたいな」と思ったんですよ。もともと僕も、DASEINを通してサイバーな世界観でアプローチしていたので、WING WORKSが僕よりさらにサイバーなアプローチでこのシーンに乗り込んできたもんだから「うわっ、かっけぇ!!やられた!!!」と思って。その頃から、WING WORKSやRYO:SUKEくん自身には興味を持っていました。でも、なんでサイバーだったの?
RYO:SUKE:僕の世代でソロアーティストをやる人がまわりにはそんないなかったことから、「トガったことをやりたい」と思ったときに出てきたアイデアが、自分が大好きなSFやサイバーな世界観でした。バンド時代の後期からそういうカルチャーにはめちゃめちゃ興味を持っていたことや、それを全面に押し出すアーティストやバンドが同世代にはいなかったので、そこを活かし「他にはない突出した表現をしよう」という気持ちで始めて、今現在もその気持ちは変わってないです。

――お互いにサイバー感を魅力にしていますけど、RickyさんとRYO:SUKEさんでは捉え方に若干の差がありますよね。
RYO:SUKE:お互い、何がサイバーな感覚のルーツになっているのか、確かにそこのルーツの話って、お互い今までしたことがないですよね。
Ricky:僕に関しては、もともとサイバーという感覚はなかったですね。だって僕自身がサイバーだから(笑)。そもそも宇宙人なんで(笑)。ちなみにサイバーって「近未来」と捉えれば良いのかな? 
RYO:SUKE:いろんな捉え方がありますからね。確かに、「近未来」というワードはすごく僕にはフィットします。僕自身「新世紀エヴァンゲリオン」や「攻殻機動隊」「マトリックス」など、SFなポップカルチャーのエッセンスをヴィジュアルロックへ落とし込むのが自分にとってのアートという姿勢は昔から変わらずにありますね。
Ricky:僕はDASEINとして出てきたときから、宇宙や近未来という世界観が自分の中に植えつけられてきたというか、そもそも僕自身が宇宙人なので当然なんですけど(笑)。「近未来的な世界観を作りたい」という意識は、DASEINとして活動してゆく中で自然と形成されていったものだから、サイバー感というルーツは正直僕自身の中には無いんですよ。僕にとってのサイバー感のルーツをあえて語るなら、それはDASEINそのものなんです。

――サウンド面でも、WING WORKSはエレクトロ/EDMですが、DASEINはトランス。そこの違いもありません??
Ricky:そうですね。ただし、DASEINに関してはそこもアレンジャーありきなところがあったし、レコード会社がavexだったこともあり、デビュー当時からトランスやダンスミュージックとJ-ROCKの融合的なサウンドを狙ってましたね。それに、DASEINはドラムとヴォーカルしかいなかったのもあって「だったら他のパートを打ち込みサウンドで埋めよう」というある意味での自然発生的な流れでもあったのかなと。

――当時は、まだロックとダンスミュージックの融合した音楽は今ほど主流ではなかったと思うので、その意味で言えば、DASEINの音楽はまさに近未来系だったわけですよね。
RYO:SUKE:そこは超革新的でしたよね。
Ricky:のちにDASEINは自らの音楽を「HYPER BEAT ROCK」と名付けました。WING WORKSの音楽はジャンルでいうとなんだろ?エレクトロックとか!?
RYO:SUKE: WING WORKSは「エレクトロ・ラウド」と意図的に言ってます。
Ricky:あっ、まさしくWING WORKSはラウドだね。うちはラウドではないなぁ。JOEのドラムはある意味ラウドだけど、結局僕が歌うとJ-POP的な仕上がりになるので、それもまたDASEINの特徴かもしれません。

 

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<Rickyインフォメーション>

DASEIN × サイキックラバー 2Man Live 「FUSION OF ILLUSION -code 222-」 
2月22日(土) 東京 HOLIDAY SHINJUKU

DASEIN JOE BIRTHDAY LIVE EVENT 「WELCOME TO THE FACE」
~4848 de よかよか~ SCOTTIE/長野典ニ/巧/村井研次郎/PANTHER
3月15日(日) 東京 渋谷REX 

DASEIN 
20th Anniversary TOUR 2020
「TWENTY△▽TRINITY」
~夢つれて おもへば一夜 二十年~

4/04(土) 札幌 Crazy Monkey
4/05(日) 札幌 Crazy Monkey
4/18(土) 金沢AZ
4/19(日) 長野 LIVE HOUSE J
4/25(土) 横浜 BAYSIS
4/26(日) 西川口 LIVE HOUSE Hearts
5/16(土) 長崎 プラザおおむら
5/17(日) 長崎 プラザおおむら
6/06(土) 神戸 VARIT.
6/07(日) 大阪 RUIDO

ーTOUR FINALー
6/20(土) 赤羽 ReNY alpha

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Ricky
NEXT  ONEMAN
5月31日(日) 東京 SHIBUYA TSUTAYA O-WEST

詳細 近日解禁!!

Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/

 

<RYO:SUKEインフォメーション>
 

WING WORKS ONEMAN SHOW「ENTITY」
3/20(金・祝) 青山RizM 

[出演]
WING WORKS

WING-MEN<LIVE MEMBERS>
Gu.toshi(iMagic.)
Gu.Daichi
Ba.YUCHI(sukekiyo)
Dr.SHO
Mp.ryu(Lavitte)

[チケット]
一般発売  2/1(土)10:00〜
Live Pocket
https://t.livepocket.jp/e/entity
[問]青山RizM(03-6804-5925)